出版社 : 光風社出版
相手を殺すつもりでパンチを繰り出す異常なほどの闘争心と自制心のなさが、鳴海をボクシング界から追放し、いまでは暴力団組長の用心棒…とびきりの美女を抱く時も、他人に隙を見せない警戒心は元プロ・ボクサーの哀しい習性か…緊迫の官能バイオレンス。
性の誘惑と不可思議な夜のなかで悲劇は起った。TVディレクター伊沢の親友・村瀬が射殺されたのだ。忿怒に駆られ犯人を追う伊沢は、ルポライターだった村瀬が探っていた恐るべき事件に巻き込まれ…。欲望に痺れた非情な男たちが蠢く、手に汗握る危険な遊戯。
リキとガイの出会いには…どれほど傷ついても、どんなに傷つけても、手放せない一途な『想い』がある…。人類の英知を極めた人工知能が支配する未来都市-タナグラ。束縛のない暮しを求め夢破れた人間の街-ケレス。そこに生きる若者たちの、重すぎる自尊心探すぎる想いに、魂が悲鳴を上げる時、引き返せない未来が口を開ける…。待望の『間の楔』番外編。
織田信長暗殺の報を、毛利攻めの陣中で聞いた秀吉は、明智光秀を討つべく急遽反転。宿敵徳川家康は伊賀越えで難は逃れたが、天は秀吉に味方して…彼の数奇な運命をささえ、天下人にまで出世させた陰の勢力・日影一族との共栄を、斬新な視点から描く太閤記。
郷里の先輩東大生を慕って東大受験に上京した美少年・米倉初穂であったが、先輩のマンションでハードセックスを見せつけられて価値観一変、受験などなんのその、大企業会長夫人にデートに誘われ熟女からの個人授業に欣喜雀躍、その楽しさを満喫し尽したかと思ったが、社内抗争・権力闘争の渦中に放り込まれるはめに…。若さあふれる悦楽フルコース志願。
戦国乱世を、智恵と度胸で生き抜き、太閤の位にまで登り詰めた、豊臣秀吉の一生と、彼をめぐる女性たちの姿を生々と描き切る…十四歳から苦楽をともにしてきたねね、永遠のあこがれお市、その影を追ってやっと側室のひとりとした茶々など、戦国期の女性像。
敗戦直後の未曽有の混乱状況は、中国大陸に農業技術普及のために渡り、各地で農民と接しながら力強く大地に根を張ろうとしていた一人の邦人を襲う。…変わり果てているであろう日本に引揚げるか、このまま大陸に残って骨を埋めるか、揺れる心情を描き切る。
三カ月前に交通事故で死んだはずの不倫相手によく似た男を、街で見掛けたOL。そんなはずは…。彼女の背後にはドス黒い陰謀が密かに迫っていた-日常と隣り合わせの犯罪の魔手、突然降り懸る不可解な出来事、身に覚えのない事件に巻き込まれる男と女…現代社会の裏面を鋭く抉り出す、本格傑作ミステリー。
戦後間もない闇市の、活気溢れる喧噪のなか、ジンタ響かせ夢を売るサーカス興行の世界に身を置き、舌先三寸巧妙な口上でネタを捌くテキヤ稼業の浮き沈みを助けながら、博奕と喧嘩殴り込みと、意地と度胸で命を張って浮世を生きる、特攻隊帰りの血が戦ぐ無法者一代。
昔の恋人を裏切って結婚してすでに6年、夫婦生活も倦怠期を迎えた妻の前に、エリート商社マンとなったその彼が現われた。夫や子供の顔が頭にチラつきながらも、やがて2人はめくるめく背徳の情事へとのめり込んでいくのだった…一方、企業間戦争の中、夫の闇の世界との接触が、次第に表面化して…。書下ろし官能サスペンス。
波瀾万丈の歴史・時代小説楽しさと感動の26編。ダイナミックな人間の営みである歴史のひと齣に、冷徹な作家の眼と鋭利な筆致で迫り、魅力あふれる充実の作品として提供する、他の追従を許さない自信の年度版アンソロジー。
太平洋戦争開戦前夜-帝国海軍秘密工作機関は、対米戦を睨み帝国の経済的裏付けと敵国経済の麻痺を目論見、人工エメラルドの開発製造に着手。一方、山本五十六長官を指揮官とする連合艦隊は、航空艦隊を前面に太平洋上での決戦に備え出撃を待つ。帝国の命運を賭けた極秘指令は、今、着実にその一歩を進めた。書下ろし戦記シミュレーション第一弾。
…吸いつくように結合して、椅子の上で尻を動かした-が締まる、締まり過ぎるほど締まりだした、青味がかった空気のなかで…。夫の留守中に若妻ミヤビの前に、突然現われた「三郎」と名乗る男は、彼女を淫靡な世界へと誘って…。長編官能ミスティック・ロマン。