出版社 : 創土社
運命の女神から完全に見放された不運な男、天堂サイガ。ハードボイルドな世界に憧れて探偵になったはいいが、彼のもとに舞い込むのは、珍妙、奇怪、オカルトめいた依頼ばかり。ある案件の調査中、謎の黒衣の者たちに捕まった天堂は、彼らの壮大な目論見に巻き込まれ、助手の凄腕占い師ヒン・レイとともに祭鳴町を駆け巡る。そして彼らは思いもよらぬ結末へと導かれ…「災難探偵」の身に降りかかる史上最大の災難とは?
その日、おれー八頭大は観光名所となり果てたエジプトは「王家の谷」の目玉ーツタンカーメンの墓所の地下で宝捜しに励んでいた。そこへ現れた奇妙でチンケなチビすけは、なんと「クトル君」と名乗り、偉大なるクトゥルーの宿敵ヨグ=ソトホースを封じる神像があると告げる。ゆきにべったりの助平坊主を連れて、神像を巡る旅は奇々怪々の連続だった。米ニューオリンズでは四次元の農家に閉じ込められ、ロシアの大森林では邪神を招く儀式の生贄にされかかる。クトルは全く役に立たず、おれたちの身を守るのは、液体装甲と重力場発生装置のみ。日本へ戻ったと安心など夢のまた夢。宇宙に浮かぶおれの別荘(リゾート)で「クトル君」とヨグ=ソトホースの二大邪神はついに対決した。血よ湧け、肉よ躍れ。そしてキュートな「クトル君」に拍手を!H・P・ラヴクラフト「クトゥルー神話」VS菊地秀行「エイリアン」シリーズ第2弾!
大地震によって悪鬼妖獣の棲家と化した『魔界都市“新宿”』に、人々の悲劇は尽きない。だが、二つの希望ーいかなる魔性をも凍りつかせる妖気と美貌の主ー“人捜し屋”秋せつらと“魔界医師”メフィストが、今日も哀しみの泥沼から人々の生命と魂を救い出す。おまえたちは何者だ!?菊地秀行の鮮烈なるデビュー作『魔界都市“新宿”』のプロローグが四十年の時を経て、ここに完全復刻!
雨の中には鬼が棲んでいる。古代の賢者が書き遺した言葉は正しかった。“区外”のあちこちで、小学生の子供たちが行方不明になったのは、全て雨降りしきる日であった。子供が明日への希望を失った世界は滅びるしかない。それこそが異世界の魔物たちの目的であった。少年を庇ったミスティも“区長”との約束によってトラブルを起こせぬ“安らぎの日々”が続き、苦戦が連続する。彼女に味方する“区民”は老妖術使いと彼が生み出した泥人間(ゴーレム)、そしてドクター・メフィストのみ。だが、やがて、ミスティがその力を存分にふるえるただ一日ー“女王の日”がやって来た!
ある冬の夜、“亀裂”の監視員・矢倉兵吉は、地の底から現れた美しいミイラ妖女と遭遇。一方的に下僕とされてしまう。その目的も不明のまま、超古代世界の王国に君臨した女王ミスティは、平吉の迷惑にも構わず、ありとあらゆるトラブルを巻き起こしていく。その目が血光を放ち、朱唇が微笑むとき、邪悪な者たちは、更なる悪の蠱惑に誘われるかのように死の道を辿っていく。そしてついに姿を見せた真の敵ー古代魔王ダリスその配下たち。電子ゲームのキャラと化した男、妖刀人、破滅の砂嵐等がミスティを襲う中、アメリカからも最新兵器を身につけた刺客が襲来する。ミスティと彼らが転生した理由は?「魔界都市“新宿”」よ、おのがために死闘する者たちを讃えるのか、それとも呪うのか?
東北の港で姿を消した太宰ゆきが還って来た。同時に世界一のトレジャー・ハンター八頭大の身辺で怪異が勃発しはじめる。クラブのホステスは奇怪な生物の絵を描き、アンドロイド「順子」は手にしたグラスから、二体の妖神を噴出させる。偉大なるクトゥルーと宿敵ヨグ=ソトホースを。H・P・ラヴクラフトの手になる「クトウルー神話」が宇宙の命運を賭して牙を剥き出したのだ。菊地秀行「エイリアン」シリーズの世界に、はじめてラヴクラフトの邪神たちが降臨する!!彼らの宝物とは?大はそれを手に入れられるのか!?
二隻の伊号潜水艦の衝突。それは演習中の不幸な事故として処理された。だが日本海軍の井上成美をはじめとする軍人たちは、それがクトゥルフの復活の兆しであることをしり、クトゥルフの復活を阻止すべく、秘密組織「委員会」を発足させる。一方、異変はアメリカ合衆国でも起きていた。太平洋戦争勃発後、それがクトゥルフの陰謀と考えた日米秘密機関はその復活を阻止すべく戦艦大和と戦艦アイオワを派遣する。太平洋に日米両軍の砲声がこだまする。
人々の心にある“恐怖”が“屍鬼”として具現化し、殺戮のるつぼと化した御影町。わずかに生き残ったものたちの命がけの戦いが始まる。その中にはかつての彩乃の恋人の京介もいた。邪神に対抗できる唯一の存在といわれる“発現者”ミチルを救出すべく、深町彩乃は、“守護者”頼城とともに、生まれ育った町・御影町に潜入する。「これから長い夜が始まる。もう明日という日は来ない」頼城茂志がつぶやく。「二度と朝日を見ることはないのね」「この世界を出ないかぎりはな」ミチルをさらった司祭も、かつては頼城が守護してきた“発言者”のひとりであった。だが、200年を生きた頼城の身体はすでに限界を迎えようとしていた。男から女へ、女から男へとその力を託されていく“守護者”。頼城の死をもって、彩乃は“守護者”として覚醒する。生き残るのは誰か?光は闇の浸蝕を食い止めることができるのか!?戦慄のスーパー・アクション・完結編。
“クトゥルー”と名づけられた世界初の霊的発電所周辺で呪的災害が頻発した。呪禁局特別捜査官に緊急出動命令が下る。新人の葉車創作(ギア)は、災害の裏に、魔法テロ組織サイコムウの暗躍を知る。その狙いが発電所の破壊と気づいた葉車たちは厳戒態勢に入る。そこへ狂信的な科学武装集団が侵入。世界の破滅を目論む邪悪な生命体と壮絶な魔戦が始まった…。
難解と言われる「H・P・ラヴクラフト」の作品が親しみやすく、より読みやすくをコンセプトに『超訳LLシリーズ』として生まれ変わりました。「クトゥルー神話」には興味があるけど読みにくくて…という方々にお勧めです。
世にも名高き隻眼流ー将軍家指南役・柳生十兵衛三厳は、大僧正天海の依頼を受けて、信州“千吹藩”を訪れた。城下へ入る途次、彼は4名の武士の刃を全身に受けながら、彼らを撃退した女・沙也を目撃する。彼女は千吹藩に巣食う異国の魔性“血鬼”に血を吸われていたのだ。やがて十兵衛は絶世の美女ラミアなる血鬼が藩主・虚久を籠絡し、この藩のみか日本を、否、世界を魔性の支配下におこうと企んでいることを知る。月光の下で甦る死者たち。十兵衛の豪剣もラミアには通じない。彼とともに戦うのは城代家老・早船主水とその一党、主水の娘・多恵、長崎からラミアを追って来たという切支丹・益田四郎のみ。そして、宮本武蔵。だが、この大剣豪はラミアの口づけを受けて血鬼と化し、十兵衛との戦いを挑む。十兵衛も血鬼とした上で。万事窮すと思われたとき、とおに急逝したはずの弟、刑部少輔友矩が救援に駆けつける!風雲急を告げる信州の一藩で、人間・十兵衛の剣は魔性ラミアと血鬼・武蔵を斃せるのか?著者久々の吸血鬼ロマンにして時代小説の本道ーここに成る。
難解と言われる「H・P・ラヴクラフト」の作品が親しみやすく、より読みやすくをコンセプトに『超訳LLシリーズ』として生まれ変わりました。「クトゥルー神話」には興味があるけど読みにくくて…という方々にお勧めです。
難解と言われる「H・P・ラヴクラフト」の作品が親しみやすく、より読みやすくをコンセプトに『超訳LLシリーズ』として生まれ変わりました。「クトゥルー神話」には興味があるけど読みにくくて…という方々にお勧めです。
1549年、宣教師フランシスコ・ザビエルは海路日本を目指すその途上、海中から出現した忌まわしいものに遭遇した。日本に辿りついた彼が布教しはじめたその教えは、それまで彼が信じていた神とは違う神への信仰であった。それから88年の時を経て徳川家光の治世。島原・天草の農民たちは苦しい年貢に追いつめられていた。キリスト教への改宗とその弾圧が繰り返され、ついに大穴山に眠る巨大神が長い眠りから目覚める。暗躍する豊臣の残党。天下の騒乱を目論む天狗たち。そして神の子天草四郎は恐るべき力を開放しようとする。巨大な魔神像と異形の邪神との決戦の舞台は原城へ…。戦慄の時代伝奇クトゥルー作品。
1つのクトゥルー作品をテーマに3人の作家が小説、ゲームブック、漫画などの様々な形で競作するオマージュ・アンソロジー・シリーズ。第6弾は『闇にささやくもの』に捧げる。巻末には原作冒頭の新訳(増田まもる)を掲載。