出版社 : 双葉社
最初の悲劇の32年前。ある夏の朝、中国地方の寒村、夜鳴村で黒い封筒が見つかった。そこには「王様」からの命令が書かれていた。命令に従わない者は「首吊りの罰」。最初は誰も本気にしなかったが、翌朝、命令に従わなかった2人の村人が首を吊って死んでいたー大人気サバイバルホラー最新作!すべての悲劇はここから始まった!
天明四年(1784)弥生二十四日未明、麹町の佐野善左衛門邸を見張る霧子は、屋敷内の不穏な気配に胸騒ぎを覚えていた。意を決し邸内に潜入した霧子は、佐野善左衛門が松平定信に借り受けた刀を携え登城することを耳にする。小梅村に舞い戻った霧子から報告を受けた坂崎磐音は、急遽、奏者番速水左近への書状を認め、霧子に託すが…。超人気書き下ろし長編時代小説第四十六弾。
三国屋が扱う御用米を積んだ川船が上州倉賀野で転覆した。陰謀の匂いを嗅ぎ取った大旦那の徳右衛門は現地へ飛び、“江戸一の辣腕同心”八巻卯之吉の加勢を老中に要請する。金の力で再び隠密廻となり、旅先で遊興ができるとあって卯之吉は大喜び。剣呑な上州路へと勇躍、足を踏み出す。大好評シリーズ第十五弾!
藩主後見役に任じられた元藩主の樺島直篤が隠居所に篭ったまま動く様子を見せないため、定海藩は混迷の渦中にあった。筧忠兵衛は、いまだ失意の中にいる紗智に田宮伴内自刃を報せに行き、冷たく拒絶される。そんな中、謎の投げ文によって、南町奉行所臨時回り同心の岸井千蔵は一連の事件が天明の鬼六一家の企てであったことを掴むのだが。書き下ろし長編時代小説、怒涛の第十四弾。
旗本家を廃嫡され、生き物捜し屋を始めた椎名貫太郎は、逃げたカラスを追ううち手代殺しの濡れ衣を着せられてしまう。南町奉行所与力・宝妙寺捨六の名推理によって疑いが晴れたのも束の間、女房の千帆と倅の千吉が流行り病で倒れ、懐の寒さに途方に暮れる貫太郎。そんな折、馴染みの野良猫・茶々丸が小判を持ってきてくれた。だが、その金の出所には曰くがあり…。好評シリーズ第二弾。
ダム建設工事の作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が発見された。二体はしっかりと手を重ね、互いに顔を向け合った姿であった。三千年近く前、この男女にいったいどんなドラマがあったのか?新聞記者の佐藤香椰は次第にこの謎にのめりこんでいく。縄文から弥生へ、時代のうねりに翻弄された悠久の愛の物語。
紀元前七世紀、東日本ーピナイ(谷の村)に住むウルクは十五歳。野に獣を追い、木の実を集め、天の神に感謝を捧げる日々を送っている。近頃ピナイは、海渡りたちがもたらしたという神の実“コーミー”の噂でもちきりだ。だがそれは「災いを招く」と囁かれてもいた。そんなある日、ウルクは足を踏み入れた禁忌の南の森でカヒィという名の不思議な少女と出会う。
僕は渋谷の街角で、殺人鬼を追うきみと出会った。ある時は「武者修行中」と笑い、またある時は傷だらけで電話してくる。世間が震える連続事件の現場に必ず現れる美少女。君は一体、何者なんだ?張り巡らされた謎、緊迫のクライマックス。ストーリーテリングの手腕が炸裂する、青春ミステリーの新機軸!
道ばたでないていた子犬の「ぼく」を、みくちゃんって女の子が拾ってくれた。ぼくの新しい生活がはじまった。みんな一緒の楽しいくらしは、ずっと続くと思ってた。でも、家族はだんだん離ればなれになって、ぼくは一人取りのこされたおとうさんと「旅」に出ることになったんだー日本中が涙した大ヒットコミック、その感動が小説になって蘇る!
静岡のある市内にあったふたつの女子高校が合併し、共学高校としてスタートとした明西学園にはサッカー部がなかった。入学したばかりのムサシは、希望者を集めサッカー部をつくる。部員は12人。練習を重ねインターハイ予選に挑むが、対戦する強豪校を前に、明西はいかに戦うかー。4・2・3・1や4・4・2。システムを正面から取り上げ、サッカーを戦術面から描く、新しい興奮に満ちた熱血青春サッカー小説の誕生!
少子化対策のため「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。相手が気に入らない場合は断ることができるが、三回パスしたらテロ撲滅隊送りになる。だが、この強制的な見合いに、モテないオタク青年は万々歳、田舎で母親と地味に暮らす看護師は、チャンスとばかりに単身東京へ。慌てて恋人に結婚を迫るも、あっさりかわされてしまう女性もいて…。それぞれのお見合い事情をコミカルかつ、ハートウォーミングに描いた長編小説。
今日はマサルにとって小学校最後の運動会。張り切るマサルだが、優勝杯の中に薬の空シートを見つけたことから状況は一変する。頭のいいヒロシが言うには「殺人の証拠」かもしれないのだ。一方、マサルの父親・真樹夫は、学校でドラッグが出回っていると耳にする。携帯には差出人不明の曰くありげなメール、そして昨夜は、ある児童の母親が死んだ。学校で今、何が起きているのか?特殊な空間に集った大勢の人々が、プログラムに沿って行動する一日。小学校の校庭が、ミステリの格好の舞台に変貌する!
三十歳を前に脱サラした小泉省吾は、デリヘル店を開業するものの売上はサッパリ。そんなある日、ひょんなことから舞い込んだ客の注文をきっかけに、省吾自身が客のもとに出向き、他人に言えない性の悩みを解消するサービスを開始する。すると、倦怠期の夫婦、セックス嫌いの若い女性、男嫌いのレズビアンなどから様々なオファーが殺到し…。人気WEB連載の文庫化、オリジナル柔肌エロス。
神田の「お化け長屋」と呼ばれる裏店に住む鏡三十郎は、「世の中、ほんとに不思議なことなんてないんだよ」というのが口癖。身近に起こった怪異現象を、蘭学の知識と合理的な考えで次々と解決していき、「魔性封じの先生」と評判になる。そんな折、三十郎に大店の主人から奇妙な依頼が…。書き下ろし時代小説、待望の新シリーズ第一弾!
部屋住みに絶望する旗本の三男坊、朝倉新三郎は心の拠り所だった祖父の死を機に出奔。ふとしたことから“見倒屋”徳兵衛に弟子入りする。見倒屋ーそれは、鍋釜から刀まで、人の匂いと思いの籠もった物を蘇らせ、新しい主へと橋渡しする商いだった。慣れぬ町人暮らしに戸惑いつつも、次第に生きる喜びを知る新三郎。折しも火事で散逸した雛人形を集めてほしいという依頼が舞い込む。期待の新シリーズ!
日本の権力が血眼になって追う、一人の受刑者。その男はなぜ、脱獄したのか?圧倒的なリアリティと息つく間もない怒梼の展開!極限まで追い込まれた男が頭脳と肉体を駆使して立ち向かう、迫真のハード・サスペンス!
ひとりの女性のモノローグから物語は始まる。登場人物が繋がっていく複雑な人間関係。一章ごとに増えていく相関図!一度読んだらもう一度読みたくなる、パズルのような群像劇!!第35回小説推理新人賞受賞作。
父の蒸発。女手ひとつで息子2人を育てた母。そんな両親のもとで育ったジローは若くして結婚し3人の娘に恵まれた。必死で働いた。蒸発した父が戻ってきた折には世話もした。娘3人が成人した今、ジローは酒場でふと思う。「俺の人生はどんなだったのだろうか」。父と息子の関係を軸に家族とはを綴る酒場エッセイの名手による処女小説。
ある晩、中学3年生の愛川広樹は、目の前で恋人の中野美幸をレイプされた。数日後、美幸は自殺する。周囲から“恋人を売った”と責められ、失意のまま高校に入学した広樹は、美幸をレイプした犯人が元クラスメイトだと知る。高校で出会った少女・赤嶺由奈とともに、広樹は元クラスメイトへの復讐を開始したー。