出版社 : 双葉社
江戸日本橋で御茶漬屋「夢見鳥」を営む女主人・お蝶。道理の通らないことには声を上げ(時には手も上げ)、困っている者には助けを惜しまない。旨い茶漬や料理が評判の店を切り盛りしながら、おせっかいもいつのまにか生業に。周りの者たちは「こらしめ屋お蝶」と呼んで慕っている。そんなお蝶の亭主・伊三郎は「御役目」とだけ言い残し、一年前に姿を消した。時々届く花だけが無事の知らせ。いとしい人の帰りを待ちわびながら、今日もお蝶は世話焼きに駆けまわるー。
吉原の肝煎、庄司甚右衛門が行方知れずとなった。花街きっての実力者の失踪は最悪の結末を迎える。誰が、いったい、何のために…。息子の甚五郎とともに、甚右衛門惨殺の真相を探る隠密廻り・桐谷左門は、やがて、吉原に隠された驚愕の秘密を知ることになる。飴玉咥えて悪を斬る、型破りの剣豪が大暴れする絶好調シリーズ第三弾!
湯瀬直之進を用心棒に雇おうとしていた呉服商の船越屋岐助が殺され、殺害現場から手代の与野造が姿を消した。葬儀のあと、岐助の女房と娘に請われた直之進は与野造の行方を追いはじめる。一方、南町奉行所同心樺山富士太郎と中間の珠吉は、町医者殺しを探索していたが…。直之進は次々と起こる殺しの連鎖を食い止められるのか!?人気書き下ろし長編時代小説第二十七弾。
人生の岐路に立つ六人の女の運命を変えたのは、ひとりの女の“幸せ”だった。-道立湿原高校を卒業したその年の冬、図書部の仲間だった順子から電話がかかってきた。二十も年上の職人と駆け落ちすると聞き、清美は言葉を失う。故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ”と言う順子に、悩みや孤独を抱え、北の大地でもがきながら生きる元部員たちは、引き寄せられていくー。彼女たちの“幸せ”はどこにあるのか?
「母さん…」痩せて節くれだった指に触れる。まだ温もりがある。きっと魂はまだ近くにいるのだ。窓の外に目を向けると、何かの鉄塔の先端に光が点滅していた。まるでオンエアーの赤いランプが点いているようだ。「母さん、いいかい…」私はベッドに上体を載せると、母の耳元に口を近づけた(「最後のお便り」から)。最後に必ず一条の光が射し込んでくる、現代の「リアル家族短編集」第7弾!
僕は長いこと父とふたりで暮らしてきた。父のもとでトレーニングを重ねてきた。僕の父は「アジアの帝王」。陸上競技、デカスロン(十種競技)のアジア記録保持者にしてオリンピアン。僕はいつも父と一緒だった。だけど今日、僕は決めた。「父のコピーはやめた」。長編青春小説。デカスロンに打ち込む少年の心と体の成長記。
オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。ラブホテルに侵入していた見知らぬ若者2人も加わって合宿は始まったが、2日目の朝、メンバーの女性が全裸で拘束されているのが見つかった。さらに、出口には新たな鍵が掛けられており、ラブホテルは完全な封鎖空間となった。極限状態の人間を描く狂気サバイバル。
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。
ひとつひとつは驚くほど短いけど、ぜんぶで60編のショートショートの中に、恋愛のもどかしさも、嬉しい気づきも、せつなさも楽しさもみんな詰まってる。共感要素は特大。数多くのヒットポップスを生み出してきた名作詞家だから描ける「恋愛小話」。オチがつきヒネリがきいて、なんだかスカッとする読後感もついてくる。『推定恋愛』『推定恋愛two-years』を合冊して再構成した完全版。ちょっと時間ができた時にサッと1話読める、ちょっぴりオトナなラブストーリー集。
将軍家定のため、数々の国難を救ってきた不知火隼人を目の敵にする反・家定勢力が、ついに隼人を抹殺せんと動き出した。「そなたは上さまの兄上。命を狙われておる」-大奥年寄・歌橋の告白に驚愕する隼人。実弟である家定より葵の脇差を、歌橋からは南蛮渡来の鏡を形見に授けられ、江戸を去るよう忠告されるが、刺客は背後に追っていた。白熱のシリーズ第四弾。書き下ろし長編時代小説。
同心豊岡文五郎と岡っ引き源兵衛は、四年前に兄弟押し込み強盗を捕らえた。兄の金兵衛は獄門、弟の弥蔵は島流しとなったのだが、弥蔵が腕の立つ浪人とともに島抜けをした。復讐の鬼と化した弥蔵たちの企てを、直心影流免許皆伝、大曽根三樹之助の剣が斬る。書き下ろし長編時代小説。
「小説推理」で好評連載中の「2000字ミステリー」を、一挙まるごと5年分、60編収録。各話は原稿用紙5枚分というお手軽な長さなので、通勤通学の車内でちょこっと開くのにオススメです。短くても、伏線やどんでん返し、ミスリードの仕掛けありで、これはオイシイ!
私たちはたくさんの愛を贈られて生きている。この世に生まれて初めてもらう「名前」。放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」--。人生で巡りあうかけがえのないプレゼントシーンを、小説と絵で鮮やかに切りとった12編。贈られた記憶がせつなくよみがえり、大切な人とのつながりが胸に染みわたる。発売以来、ロングセラーとなって愛されている短編集。
私たちはたくさんの愛を贈られて生きている。この世に生まれて初めてもらう「名前」。放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」--。人生で巡りあうかけがえのないプレゼントシーンを、小説と絵で鮮やかに切りとった12編。贈られた記憶がせつなくよみがえり、大切な人とのつながりが胸に染みわたる。カバーを広げると一枚の包装紙になるラッピングカバー版。カバー裏面には、スピンオフ短編と描き下ろしイラストを収録。
過食嘔吐を繰りかえす小説家志望の自称モデルと現実が怖い簾禿の中年マゾヒストと死に小説の核をみつけた。芥川賞作家と小説の奴隷である敏腕編集者の「舎人の舌」は数多の虚構と妄想を過食し、嘔吐する。清められる。「純」文学最新刊。
『冬のソナタ』のペ・ヨンジュン主演、様々な愛を深く描いた涙溢れる感動ドラマ。真実の愛が教えてくれた、生きる喜び、愛することの喜び…。絶望の淵に立たされても、あなたが希望を与えてくれる。恋人、親子、様々な愛が絡みながら、物語は感動の結末へ-。
幼い頃に父を亡くし、母に捨てられた青年ジェホ。妹とともに伯母に育てられ、働きながら大学に通い、成功して貧しい生活から脱却しようと野望を持つ。母への憎しみから愛を信じなくなったジェホだが、金持ちの娘ヒョンスと、母の面影を持つ大学の時間講師シニョンに出会い…。