出版社 : 吉川弘文館
奈良・平安時代の漢詩3700余りを市河寛斎が編纂、天明年間に刊行した漢詩集。約420名の作が収められ、古代日本漢詩を一覧するための恰好の書である。明治時代刊行の国書刊行会本に、新たな解説と補訂を加え復刊。 日本詩紀(巻之一 首集第一〜巻之五十 丁集第十六〈文武天皇三首/嵯峨天皇五十三首/淳和天皇十五首/大友皇太子二首/葛野王二首/長屋王四首/良峯安世十三首/小野岑守四十首/滋野貞主卅四首/朝野鹿取六首/小野篁九首句十二/大伴氏一首以下閏秀/清原真友一首/島田忠臣七十七首/菅原道真八十首/大蔵善行首/三統理平七首句一/大江朝綱四十四首句九/橘在列十九首句八/菅原雅規八首句四/藤原実頼句二/慶滋保胤廿八首句二十八/藤原道長七首/大江以言五十九首句卅三句一聯句一/源俊賢二首/大江匡衡七十一首/紀斎名廿九首句十八/藤原義忠二首句一/藤原廣業三首句一/中原長國句三/失名氏五首句十九/他 通計作者四百二十八人 詩 三千二百零四首句五百二十七〉)/日本詩紀外集(菅家万葉集一百二十九首)/日本詩紀別集(懐風藻序/他)/日本詩紀作者系譜
漢詩集『日本詩紀』は古代日本漢詩を研究する基本文献であるが、刊行より約200年がたち、その間に多数の資料が発見されている。これらの作者を網羅し、作者ごとに収録。作者・詩題・出典別に充実した索引を付した。 日本詩紀既出詩人/日本詩紀未収詩人(天皇/皇親/諸臣/僧/外国/作者未詳)/「日本詩紀既出詩人」補遺/日本詩紀拾遺索引(作者索引/詩題索引/詩題事項索引/文献索引)
剣豪・宮本武蔵を描いた吉川英治の戦前の小説は、戦後もなお大衆文学として愛読されてきた。人びとはその生きかたに何を求め続けてきたのか?小説『宮本武蔵』の魅力に迫り、そこに映し出される日本文化を読み解く。
弘法大師空海と菅原道真こそ、平安朝初期漢文学のピークに立つ存在である。本書は、わが国の美意識を深め、その振幅を広めたこの両詩人の真髄を唐代文学とのかかわりの視座から追求した。敦煌資料などを駆使し、白話詩、変文・変相・疑経など、従来扱われなかったジャンルとのかかわりも考察。著者の文芸に関する平易で知的なエッセイも興味尽きない魅力がある。