出版社 : 宝島社
ある日突然、銃を所持した超能力者(らしい)二人組に拉致された町田瞬。彼らは組織の命令で、危険な能力を持つ(らしい)瞬を殺しに来たのだという。その能力とは、超能力の「無効化」。つまり、瞬の前では超能力者による超常現象は発生しない(らしい)-。なんとか命拾いした瞬は、代わりに超能力者による組織『超現象調査機構』で働くことになり、やがて奇怪な事件に巻き込まれていく…。
長崎の女子大学に入学した東京出身の乙女は、オランダ坂の外れに一軒の洋館カフェを見つけ、バイトをすることに。クラシカルで雰囲気たっぷりのカフェのメニューは、一日一品のデザートセットのみ。不機嫌顔のイケメンオーナーは、本業不明でやる気ゼロ。その上、雨降る夜にしか開店しないという謎システム。乙女は怪しすぎるバイトをやめようかと思うが、提供される極上スイーツに攻略され、徐々にカフェと長崎の歴史に夢中になって…。
運命のいたずらから、魔女が呪いをかけた城にやってきた、村の美しい娘ベル。彼女は城で、自身の無慈悲さから醜い野獣に姿を変えられた王子に、捕われてしまう。ひそかに城からの脱出を計画していたベルは、野獣やミステリアスな城について知っていく。やがてベルは彼女自身にも関係する、想像を超える隠された真実に直面するのだった。一世紀を超えて愛される名作を完全ノベライズ。
体操界期待の新星・結城幸市ー高校の全日本選手権の鉄棒で優勝し、順風満帆だった彼の青春を、度重なる不運が襲う。幸市の練習中にばかり相次ぐ器具の故障。さらに妹の似奈が転落事故で植物状態に陥ってしまう。一度は酷く心を乱す幸市だが、家族の不安を払うため、そして自分に期待を寄せてきた似奈への「誓い」を胸に、幸市は世界選手権に挑む。
魔獣が跋扈する森の奥。一匹の火吹き竜が、猫たちと暮らしていた。永きにわたり猫を守り育てる竜を、猫たちは「羽のおじちゃん」と呼び、人間は畏怖と敬意を込め「猫竜」と呼んだ。竜の庇護を離れた後に、人間と暮らす猫もいる。冒険に憧れる王子と、黒猫の英雄。孤児院の少女に魔法を教える白猫。そして森では、今日も竜が子猫に狩りを教えている。これは、猫と竜と人間の、温かく不思議で、ちょっと切ない物語。
麻美の彼氏の富田がタクシーの中でスマホを落としたことが、すべての始まりだった。拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる凶器へと変わっていく。一方、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され…。
“歩く一人諜報組織”=“クルス機関”の異名をとる神奈川県警外事課の来栖惟臣は、日本に潜入している北朝鮮の工作員が大規模テロを企てているという情報を得る。一方そのころ、北の関係者と目される者たちが口封じに次々と暗殺されていた。暗殺者の名は、呉宗秀。日本社会に溶け込み、冷酷に殺戮を重ねる宗秀であったが、彼のもとに謎の女子高生が現れてから、歯車が狂い始めるー。
「縁見屋の娘は祟りつき。男児を産まず二十六歳で死ぬ」-江戸時代、京で口入業を営む「縁見屋」の一人娘のお輪は、母、祖母、曾祖母がみな二十六歳で亡くなったという「悪縁」を知り、自らの行く末を案じる。謎めく修行者・帰燕は、秘術を用いて悪縁を祓えるというが…。縁見屋の歴史と四代にわたる呪縛、そして帰燕の正体。息を呑む真実がすべてを繋ぎ、やがて京全土を巻き込んでいく。
ある夜、八木沼真知の部屋を見知らぬ男が訪ねてきた。初対面にもかかわらず、彼はなぜか真知の昔からのあだ名や好物を知っていた。一方、周囲で不可解なことが起きているのに気付く美門玲二。どうやら眠っている間に、別人格が勝手に行動しているようなのだ。本来交わるはずのない二人の運命を結び付けるのは、半年前のとある転落事故ー。真知は恋人を失ったその事故について調べ始める。
北海道に帰省していた原麻希一家は、観光に寄った札幌の公園で、氷漬けとなった女性の遺体を発見する。女性は以前、東京に住んでいた際に、警視庁「女性犯罪」捜査班にストーカー相談に訪れていたことがわかった。捜査を開始した麻希は、警察官を志すきっかけとなった北海道警の瀧正義警部と再会するも、その姿は変わり果てていたー。天才捜査官・原麻希の切ない過去が初めて描かれる、人気シリーズ最新作!
古都には雪が舞い、年の暮れが近づいていた。厳しい冬でも、居酒屋「のぶ」は暖かな店内で美味い酒や料理を振る舞ってくれる。ハンスは衛兵を辞めて「のぶ」で料理人の修業を始めたのだが、父親は気に入らない様子。そんな折、帝国皇帝と東王国の王女摂政宮との間で“お見合い”の話が持ち上がった。しかし皇帝は見合い相手と結婚することに乗り気ではなかった。親子仲も恋も揺れる異世界グルメファンタジー、第3弾。
結城クロは、ある日の放課後の教室で、同級生だった長谷川紫音の幽霊と出会う。紫音を成仏させるため、彼女の心残りを聞き出そうとするクロ。しかし紫音はまるで取り合わず、生きていたころと同じようにクロを振り回していくが、やがて紫音の記憶と存在が薄れ始めて…。霊感体質の少年と、幽霊少女が繰り広げるせつない青春ラブストーリー。物語の最後に明かされる、相手を想うあまりについてきた「嘘」とはー。
行動心理学を用いて相手の嘘を見破る美人刑事“エンマ様”こと、楯岡絵麻。強盗殺人事件が起こり、事件翌日に署内で拳銃自殺した刑事・宮出が犯人とされたが、同期の綿貫は、真面目で気弱な宮出の犯行を信じられず、独自で探りはじめ…。女子大生の失踪、アイドルの他殺体、歪んだ愛が引き起こす様々な事件を絵麻が捜査するなか、やがて綿貫は宮出の痛切な思いに辿り着く。
捜査二課特殊知能犯罪係主任の郷間彩香は、匿名の通報を受けて墨田区長の汚職疑惑を調べるうち、かつて区長が経営していた金融会社の現社長に目をつけて尾行を開始する。浅草署の刑事が追う詐欺グループや謎の青年が捜査線上に浮上するなか、隅田川でホームレスの死体が発見された。複雑に絡む人間関係と不可解な金の動きー。なかなか噛み合わない事件に“電卓女”こと郷間はどう挑む!?
石川県庁の金融調査部で相談員として働く百瀬良太は、会社の経営難に苦しむ兄が、株取引の天才、黒女神こと二礼茜に大金を依頼する場に同席した。金と引き換えに依頼人の“もっとも大切なもの”を要求する茜は、対価として良太を助手に指名する。依頼人に応える茜の活躍を見守る良太。彼女を追いかける者の影。やがて二人は、日本と中国の間で起こる、国家レベルの壮絶な経済バトルに巻き込まれていく。
捜査一課の敏腕女刑事・橘川七海は、事件で負った重傷による長い昏睡を経て、霊の姿や声を認識できる特異体質に目覚めた。難航する未解決事案を捜査する「重大事案対策班」の班長となった七海は、被害者が行方不明のまま犯人が事故死した誘拐事件をはじめ、死者のみが手がかりを知る事件に立ち向かうー。生者と死者の両者を救う、この世でただ一人の刑事が繰り広げる霊感サスペンス。
マスコミはおろか関係者すら姿を知らない現代芸術家、川田無名。ある日、唯一無名の正体を知り、世界中で評価される彼の作品を発表してきた画廊経営者の唯子が何者かに殺されてしまう。犯人もわからず、無名の居所も知らない唯子のアシスタントの佐和子は、六億円を超えるとされる無名の傑作を守れるのかー。美術市場の光と影を描く、『このミス』大賞受賞のアート・サスペンスの新機軸。
人気浮世絵師・歌川国芳の一人娘とりが誘拐された。子守兼弟子のおひなはとり探しに奔走する最中、謎の薬師に薦められた薬を飲み、猫の言葉がわかるようになってしまう。国芳の愛猫おこまの活躍で、とりがある武家屋敷にさらわれたことを突き止めるが、その屋敷の奥方の首無し死体が見つかり、江戸中を騒がす大事件に…。“猫の網”からの情報を頼りに、一人と一匹が事件の真相に迫る!
史上最高額ー根津・明昌院の千両富くじに沸く江戸の町で、呉服商の大店に盗人が忍び込んだ。同心の伝三郎たちは、その鮮やかな手口から、七年前に八軒の蔵を破った神出鬼没の盗人“疾風の文蔵”の仕業に違いないと確信する。一方、江戸と現代で二重生活を送る元OLの関口優佳=おゆうは、長屋の奥さんから依頼された旦那探しと並行して、現代科学を駆使して伝三郎の捜査に協力するが…。