出版社 : 岩波書店
漂泊の魂漂泊の魂
珠玉のようなという言葉はまさにこの小説のためにあるのであろう。初恋に破れて生涯を漂泊の旅にさすらい、いまクヌルプは病み衰えた身を故郷へ運んできた。孤独の自由を守り、ついに白雪の野に倒れながらも神との問答を重ねるクヌルプに、やがて運命との大いなる和解の時が訪れる。詩人ヘッセの孤高な魂の結晶。
愛の妖精愛の妖精
フランス中部の農村地帯ベリー州を背景に、野性の少女ファデットが恋にみちびかれて真の女へと変貌をとげてゆく。ふたごの兄弟との愛の葛藤を配した心憎いばかりにこまやかな恋愛描写は、清新な自然描写とあいまって、これをサンド(1804-1876)の田園小説のうちで屈指の秀作としている。
王子と乞食王子と乞食
一 王子と乞食の誕生 二 ト ム の 成 長 三 トム、王子に会う 四 王 子 の 苦 難 五 宮 殿 の ト ム 六 王 子 の 練 習 七 食卓のしくじり 八 玉璽のゆくえ 九 テームズ河の盛典 十 橋のたもとで 十一 市会議事堂で 十二 拾 っ た 家 来 十三 王子の雲がくれ 十四 国王ばんざい 十五 国 王 ト ム 十六 宴 会 十七 フーフー第一世 十八 逃げだした国王 十九 百 姓 の 家 二十 刃をとぐ怪僧 二十一 ヘンドン来る 二十二 わ る だ く み 二十三 囚われた国王 二十四 逃 げ る 国 王 二十五 ヘンドン屋敷 二十六 悲 し き 旅 人 二十七 獄 中 の 国 王 二十八 苦 難 二十九 ロ ン ド ン へ 三十 トムのその後 三十一 認 証 式 三十二 戴 冠 式 三十三 国王エドワード 三十四 正 し き 報 い 訳者のことば 原 注