出版社 : 平凡社
中国のグロテスク・リアリズム中国のグロテスク・リアリズム
本書では、グロテスク・リアリズムの手法によって浮き彫りにされる「三言」的世界の諸相を、犯罪の視角、欲望の充足を目指すエンターテイメントの快楽、異界への志向、排除の構造、などの角度から探ってみた。
わが姉ボーヴォワールわが姉ボーヴォワール
シモーヌ・ド・ボーヴォワールについてはもう語り尽くされていると思うのはまちがいだ。これまでさまざまな出版社から執筆を依頼されてもエレーヌは断りつづけた。しかし、姉亡きいま、エレーヌは姉について、シモーヌという女性について思い出を語った。こうしてできあがったのが本書である。
超哲学者マンソンジュ氏超哲学者マンソンジュ氏
ロラン・バルトのお教えを受け、しかし師に先んじてポストモダニズムの金字塔『文化行為としての性交(フォルニカシオン)』を世に問い、そしてパリの知的シーンから忽然と姿をくらました謎の思想家アンリ・マンソンジュ。不在のリーダー、我らがひれふすべきその足下を求めて、ブラドベリ教授の困難な、だが輝やける探査行が始まる。たのしい思想小説。
北京の想い出北京の想い出
半世紀前の北京。中国に生まれ育った西洋人である著者が、〈家〉のなかに視点を据え、一中国人女性の生き様を描く。彼女の冷静で愛情に満ちた視線は、急激な時流の底に息づく中国の伝統と心性の連続性をかいま見させてくれる。