恋愛でも快楽でもない、存在の根源的愉楽と崩壊。俊英の書き下ろす、生きるものの永遠の刹那。
ハンセン病の影が兆した時、少女はヤマトの青年と出逢った。南島の言葉、歌、自然を自在にとりいれ描く、美しく惨酷な海辺の生と死。日本文学史上稀有の小説がヤポネシアから甦る。『死の棘』のモデルとなった著者が遺した衝撃の未完長篇。