出版社 : 徳間書店
平和な奥多摩分署管内で全裸美女冷凍殺人事件が発生した。被害者の左胸には柳の葉のような印。二週間後に刑事を辞職する真壁修は激しく動揺する。その印は亡き妻にあった痣と酷似していたのだ!何かの予兆?真壁を引き止めるかのように、次々と起きる残虐な事件。妻を殺した犯人は死んだはずなのに、なぜ?俺を挑発するのかー。過去と現在が交差し、戦慄の真相が明らかになる!
全米を震撼させた連続殺人鬼、シャドウ・ドクター。日本に上陸したとの情報を得たFBI特別捜査官ミシェル・フォスターは、エリート公安捜査官・小日向純也に捜査の全面協力を要請する。だが、相手は一切姿を見せず、捜査は一向に進まない。殺人鬼の魔手が忍び寄る中、純也とシャドウ・ドクターの意外な繋がりが明らかになり…。純也が最強の敵と対峙する!大人気シリーズ最新刊!
経済誌「帝都経済」をいつか一流誌に…若手幹部・田宮大二郎の熱意虚しく、オーナー杉野良治の傍若無人ぶりは増すばかり。記事で企業や経営者を槍玉に挙げたかと思うと一転して大絶賛ーすべての沙汰はカネ次第。多方面から巨額の金をせしめていた。さらに大物政治家との関係をちらつかせ財界に食い込んでいく。大物フィクサーの姿から政官財の腐敗した癒着をあぶりだす経済小説の名著。
「帝都経済」誌オーナー・杉野良治は、映画やゴルフ会員権事業など各方面に手を広げ、数々の企業に出資や賛助金を強要し権力を拡大し続けていた。当然、社内でもやりたい放題ー出世・降格はたまたクビも杉野の気分次第。自らが信心する新興宗教に社員を無理やり入信させるなど周囲の人間も限界に。ついに杉野に反旗を翻す男が!日本企業の闇に蠢く人間たちの姿を活写した著者の代表作。
東京都国分寺市で強盗殺人事件が発生した。警視庁行動科学課の美人検屍官・一柳清香と、その相棒である浦島孝太郎は現場へと急行。そこで二人は、不自然な印象を抱く。非常階段に残された足跡の上を、誰かがなぞって歩いているー。さらに、界隈で連続する強盗事件との繋がりを探るうち、黒幕の存在に気付き…。科学を武器に事件解明に挑む!大人気シリーズ最新刊!
不動産営業マンの太田は、念願の土地を売ってもらうために倉橋老人の家を訪れた。しかし倉橋が殺されているのを発見。そして思わず逃げ出してしまったために、指名手配をされてしまう。殺人現場となった家へやって来た今野淳一と真弓の夫婦は、地下に宝石や現金が隠されているのを見つける。どうやら倉橋は淳一の同業者である泥棒のようだった。小心者の太田が犯行をするわけがないと考えた淳一は、犯人をおびき出すためにある仕掛けをするが…。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ最新刊!
商店街からの依頼で、街で迷惑・暴力を働く奴らを懲らしめているタツヤ。ある日、奴らに襲われていた美少年ミナミを助けた。名門校に通うミナミと街の自警団として生きるタツヤでは、育ちや環境も違うが、二人は互いに惹かれ会う。しかし、突然ミナミが失踪する。行方を捜すと、彼は新興宗教の教祖の弟だった。おまけに兄と妹が企む怪しげな計画の犠牲に…。耽美SFの鬼才の10年ぶりの新作。
贈収賄事件を追っていた城東署の強行犯捜査係長・葛木邦彦と、警察庁のキャリア組である邦彦の息子・俊史の父子。しかしあと一歩のところで黒幕の国会議員が射殺され、真相は闇に葬り去られてしまう。警察に政治家から様々な圧力がかかるなか、城東署管内で轢き逃げ事件が起こる。目撃者の証言により、事件はすぐに解決するはずだったが、容疑者が大物衆議院議員の息子と判明。捜査はまたもや警察VS.政治の様相を呈してきて…。
御徒衆の佐久間音次郎は、妻と子を惨殺され、下手人と思われる同僚を襲撃した。見事敵討ちを果たしたはずが、その同僚は無実だった。獄に繋がれた音次郎は死罪が執り行われるその日、囚獄・石出帯刀のもとへ引き立てられ、驚くべきことを申し渡された。「これより一度死んでしまったと思い、この帯刀に仕えよ」。下された密命とは、極悪非道の輩の成敗だった。音次郎の修羅の日々が始まった。
南條蔵人が禁裏付役屋敷に押し込んできた。幕府に喧嘩を仕掛けたに等しい狼藉は、東城鷹矢にとってまたとない好機だった。捕縛した蔵人を老中に差し出せば、朝廷の弱みを探るという密命を果たすことができるからだ。それをされては窮する者が、蔵人の口封じに動くのは必定。鷹矢は厳重な警護態勢をしき任務を遂行しようとするが、思わぬ妨害工作を受ける。暗躍しているのは一体誰なのか!?
北朝鮮不正送金疑惑、スポーツジム襲撃事件ー不審な動きが目立つ宗教団体クルパジャ。公安調査庁は団体規制法を視野に調査を始めた。調査官の殿村三春は、教団に対して不正な資金援助が疑われる在日朝鮮人二世の兼松一成を尾行。その最中、兼松は何者かに刺されてしまう。「クズワに渡してくれ」という言葉とともに三春に託されたのは…。情報機関の存在意義に迫る傑作長篇ミステリー。
1980年、大学のキャンパスで弘之と悠子は出会った。せっかちな悠子と、のんびり屋の弘之は語学を磨き、同時通訳と翻訳家の道へ。悠子は世界中を飛び回り、弘之は美しい日本語を求めて書斎へ籠もった。二人は言葉の海で格闘し、束の間、愛し合うが、どうしようもなくすれ違う。時は流れ、55歳のベテラン翻訳家になった弘之に、ある日衝撃的な手紙が届く。切なく狂おしい意表をつく愛の形とは?第23回島清恋愛文学賞受賞作!
東京駅に到着したひかり号のグリーン車洗面台に大金が入った財布と名刺入れ、高級腕時計が忘れられていた。翌日、持ち主と思われる田島が撲殺され、十津川と亀井の捜査が始まった。田島の交際相手と思われる女も阿武隈川から遺体で見つかり、二つの事件の容疑者が浮上する。が、女の死亡推定時刻には寝台特急「ゆうづる5号」に乗車していたという鉄壁のアリバイが!?鉄道推理傑作集。
魔法もスキルもない「ゆうしゃ」として放り出された異世界で、苦労とピンチの連続だった陣内陽一にも、少しずつ理解者が増え、なにより心強い仲間の狼人美少女ラティやハーフエルフのサリオと力を合わせ、確固たる「居場所」を築き始めていた。しかしある日、戦闘中にダンジョンの最奥へと転落した彼は、追ってきたラティと共にそこで、この異世界と、勇者の秘密を知る…。ハードモードな「ゆうしゃ」ライフはまだまだ波乱含み!!
松本市内の繁華街で、地元の不動産会社社長の船田慎士が刺殺された。いつも持ち歩いていた数百万円の現金がなくなっていたことから物盗りの犯行と思われた。十日後、やはり松本市内で、ホステス・三池かなえが刺殺されているのが発見された。捜査の結果、被害者の二人のみならず、参考人として事情を聴いた金武咲人までも鹿児島出身者であることが判明。長野県警松本署の刑事・道原伝吉は部下の吉村刑事とともに鹿児島に飛んだ!次々と明らかにされる関係者の過去…。予想外の事実に直面した道原は!?書下し長篇。
都会育ちの翠川真緑は兎鍋村のお米の味が忘れられず、産地の喜多川農林高校で国語の教師として働いている。教師歴は一年ちょっと。頼りなくて、生徒に心配される始末。それでも周囲の先生たちや生徒、家主の藤内さん、そして201号に助けてもらいつつ、生徒とせいいっぱい向き合う!
清掃を主とし家事全般を請け負うプロ集団THK(Team・housekeeper)に緊張が走った。作家で常連の那須河闘一から連絡が入ったのだ。那須河はスランプの度に部屋を汚す癖があり、THKを呼ぶ。以前は首を吊ろうとしたことも…。働き始めて半年の主婦の佐伯美菜子は、息をのみ込みドアをたたく。すると「待ってたのよぉっ」と闘一が飛び付いてきて!?綺麗にすれば心も晴れるお掃除小説!
「明石原人」を取材中の新聞記者・前田淳子が須磨駅で行方を絶った。新聞社の依頼を受けた浅見光彦は、彼女と最後に会った、女子大の後輩・崎上由香里とともに捜索を開始する。事件当日、須磨浦公園駅のロープウェイ乗り場にいた不審な二人連れの男の足取りを追うが…。悲劇は悲劇を呼び、事件は恐るべき連続殺人へ。そしてついにつきとめた意外な犯人!長篇旅情ミステリー。
伊豆の地にひとり流された源頼朝は、寄る辺なく、生きる希望も失いがちな少年だった。だがある日、意外な客が訪れた。かつて頼朝の命を不思議な方法でつなぎとめた笛の名手・草十郎と、妻の舞姫・糸世の運命もまた、この地に引き寄せられていたのだった…。土地神である竜と対峙し、伊豆の地に根を下ろしていく少年頼朝の姿を、ファンタジーの名手が描く異色作!