出版社 : 徳間書店
21世紀半ば。清潔で無機的な都市。仮想的な均一化した世界で、14〜15歳の少女だけを狙った連続殺人事件が発生。リアルな“死”に少女たちは覚醒した。…闘いが始まった。読者からの応募による未来社会の設定を盛り込んだ画期的な双方向性インタラクティブ小説。
『解剖検査所見/一成人男子屍。身長百七十八センチ、体重八十四キロ、直腸温度三十二度…死因、脳細胞の溶解』連続しておきる怪死事件。突然倒れ伏した被害者たちの共通点-それは、彼らの脳がすべて溶け崩れていたことだった。第一の事件の発見者となった警視庁刑事・飯村景。彼は捜査を続けるうちに、重ねられた犯行の裏にある、何者かの意思を感じ取りはじめる。電磁波に刻み込まれたメッセージが、置き忘れていたはずの過去を甦らせる。新鋭がおくる、鮮烈なサイコ・ホラー。
盗聴破り、錠前破り、いじめバスターズ、アリバイ屋、夜逃げ屋、名簿屋、インターネット詐欺師。およそ、人殺し以外はなんでもやるという平成の闇商売。でも、リストラ全盛のこの時代、全てが儲かるというものでもないようだ。そんな裏ビジネスの裏も表も明らかになる。小説の形で現代の世相を斬る今様のビジネス往来。小説に教えてもらうお金儲けのノウハウ。オリジナル作品。
明治撃剣家の運命は変転きわまりない。大久保利通暗殺に加わった国事犯松田秀彦、少年期を座敷牢で送った門奈正、西洋画家志望から転じた柳多元治郎、浜松勤番組からもどってきた幕臣柴田衛守。また、中井亀次郎は秘境奈良十津川にひそみ、秋山甚平は北の小樽に金毘羅大本院を開き、植田平太郎はついに讃岐宮の祭神となった。峻烈な男たちの生きざまを活写した好評シリーズ第二弾。
長い間、アダムは人生の意味について真剣に考えてきた。人生には目的がある。目的地もあるかもしれない。しかし、「人生の答え」を見出す道も方法も分からなかった。そんなある日、アダムの前に現れた少年セルフが、彼の人生に入り込んでくる…。
物語は2008年のアメリカ。世界有数のバイオテクノロジー会社とFBIの女性長官は〈良心〉というプロジェクトで、男性のみが有する犯罪誘発遺伝子を破壊するため、特殊なウイルスを開発しようとする。それにより、暴力犯罪を劇的に減少させようというのだ。しかしFBI特別捜査官デッカーは、そのプロジェクトの被験者を密かにDNA鑑定し、遺伝子が異様な形で改変されていることを知る。やがて、ウイルスに感染した男性たちが次々と変死していく。事件の裏では「クライム・ゼロ」という恐るべきシナリオが進行していたのだ。悪は根絶されるべきなのか?ヒトゲノムがもたらすユートピアの悪夢を描いた傑作冒険ミステリー。
対日講話条約の調印された昭和二十六年、聖路加病院にほど近い湊町に運送店の放蕩息子・小原はバー「オハラ」を開業した。空襲で両親を失った岩佐慎二は、小原との丁半博奕で負けて、この店を手伝うことになった。ストリッパー、チンピラ、ダンサー、ジャズシンガー、元豪華客船の楽士…「オハラ」の客はさまざまだが、それぞれの切ない想いを胸にポーカーに人生を賭ける。