出版社 : 扶桑社
「俺がそばにいてやる」。花火大会の夜、千秋への想いに終止符を打って泣き崩れる美咲は、夏向に抱き締められた。不器用ながらもストレートに想いをぶつけてくる夏向に向き合おうとする美咲。しかし、冬真の調理師学校退学や、東村によるレストラン買収計画、さらには兄弟の知られざる真実が明らかになるなど、柴崎家に次々と試練が訪れ…。『Sea Sons』の運命、そして美咲の恋の行方は?胸キュン・ラブストーリー、いよいよ完結!
仕事にまい進するあまり、キスの仕方も忘れるほど恋愛はご無沙汰状態のパティシエ・櫻井美咲。しかし突然、仕事をクビになり、転職活動もうまくいかず大ピンチに。そんなとき、高校時代の初恋の人、柴崎千秋と偶然再会。なんと千秋の誘いにより、彼が経営する湘南のレストランで住み込みのバイトを始めることになる。憧れの人とのひとつ屋根の下での暮らしに期待を膨らませる美咲。でもそこには、無愛想で毒舌家の次男・夏向、プレイボーイの三男・冬真も住んでいて…。
世界的に名だたるトレジャーハンター、ファーゴ夫妻。二人は地球温暖化の氷河への影響を調べるため、北極圏へ調査に訪れた。作業は順調に進んでいたが、ある地点で磁気探知機が激しい反応を示した。氷の下に、自然ではありえない巨大な人工物があるのだ。氷の層を掘り進むうち、木造の物体が見えてくる。やがて目の前に全貌を現わしたものは、中世の北欧ヴァイキングが使っていたロングシップと呼ばれる木造船だった。しかも長いあいだ氷の中にあったため、船はほぼ完全な状態で保存されていた!
北極圏の氷の下から姿を現わしたヴァイキング船。その船内からは、驚くべき積み荷が発見される。それはヨーロッパのものではなく、アメリカ大陸のものと思われる遺物ーアステカやマヤなど、中米の滅び去った文明の品々だった。ヴァイキングは、アメリカ大陸と交流があったのか?調査を進めるファーゴ夫妻は、メキシコで栄えた都市国家トルテカの存在にたどり着く。だがそこには、二人への復讐に燃える仇敵の罠が迫っていた!葬られた歴史の謎を解き明かす、巨匠の歴史冒険ミステリー。
ふたつ目の星を求めて仲間たちとカプリ島へ向かったアニカ。人魚である自分が陸に留まることのできる時間はあと僅かだと悟った彼女は、ソーヤーへの恋心に身を焦がしていた。一方ソーヤーは、お転婆で純真なアニカを眩しく思いながらも、心を動かされないよう自分を戒めてしまう。宿敵の女神ネレイザが新たな武器を解き放ち、星探しをめぐる戦いが苛烈さを増していく中、ふたりの距離は急速に近づいていくのだが…。“幸運の星”を守る使命を負った勇者たちの愛と闘いの物語、待望の第二弾!
芥川賞5回落選!作家による、血まみれダメ男ブルース。ドタバタ、ワヤクチャ、ろくでなしー賢くなんか生きらんないけど、それでも俺は生きてやる。おかかえ運転手に、売れない舞台役者、同じく甲斐性なしのサックス奏者…しぶとく這い回る底辺男の、諧謔と哀歓と正義。
サンフランシスコ、夜。小柄でブロンドの美しい女がカフェに入ってきた。コーヒーを飲んだあと、自分は文無しのうえハンドバッグをどこかでなくしたという。店で働くハリーは、ヘレンと名乗る酔いどれの女を連れ出し、街のホテルに泊まらせてやる。翌日、金を返しにやって来たヘレンと再会したハリーは、衝動的に仕事をやめヘレンと夜の街へ。そのまま同棲を始めた二人だったが、彼らの胸中に常につきまとっていたのは、死への抗いがたい誘いだった。巨匠初期の傑作、遂に登場!
エルフの国ウェストランドを守護する生命の樹エルクリスが枯れはじめた。長い戦いのあと訪れていたつかの間の平和はふたたび破られ、不穏な影が忍び寄る。封じられていた魔物どもが、首領ダグダ・モーアの指揮の下、“結界”を越えて世界へと侵入を開始したのだ。エルフの姫アンバリーと勇者の孫であるウィルは、エルクリス再生という重大な使命を帯びて、世界の命運をかけた危険な旅へと出発するー。
刑事事件の裁判有罪率は99.9%-絶対、逆転不可能な状況の中、個性的な刑事専門弁護士たちが残された0.1%の可能性にこだわって事実を追求する。新感覚の痛快リーガル・エンターテインメント。
空一はさくらに、まだ想いを寄せている。さくらは神代を想っている。そして神代は、過去に一人だけ真剣に惚れた女性がいたと、さくらにこぼす。恋をしたくなるといわれているブルームーンの夜が訪れるなか、作曲・神代広平、作詞・佐野さくらの曲作りが始まる。だが、できあがった曲を聞いた夏希は青ざめ、さくらに告げた。「あの曲は、お姉ちゃんのための曲なの…」様々な想いが交錯するなか、感動のフィナーレ。
東京のとある町で暮らす伴一家。中学一年生の長女・桜子は、半年前に母親が病気で他界してから、一家の家事全般を一手に引き受けている。自分が家族を仕切らなければ、という責任感ゆえだった。そんなある日、父・奏太が、交際0日で結婚したというアメリカ人女性・アリスを連れて帰国する。母が亡くなって間もない時期にやってきた新しい母親を認めることができない桜子は、アリス追い出し作戦を展開。家族を巻き込み、様々なバトルを仕掛けていく…。
外見は老朽化した貨物船だが、じつはハイテク装備の秘密工作船オレゴン号。長年の世界的な活躍が噂を呼び、その存在に疑いをいだくものが現われた。国際的に孤立するベネズエラ海軍だ。彼らはこの船が偽装であるのを確信し、ひそかに魔の手をのばそうとしていた。一方、オレゴン号船長のカブリーヨは、CIAから新たな依頼を受けていた。くだんのベネズエラ海軍が、北朝鮮へ武器を密輸しているというのだ。その証拠をつかみ、密輸経路を断つべく、カブリーヨと乗組員は隠密裏に動きだすー。
北朝鮮への武器密輸を暴くため、カブリーヨは大胆不敵な作戦に出た。しかし、正体を敵に見やぶられ、ベネズエラ海軍の激烈な反撃を受ける…。だが、それは悪夢のはじまりにすぎなかった。カブリーヨたちの行動はすべて把握され、乗組員はつぎつぎと攻撃にさらされる。鉄壁であるはずの船の秘密が盗まれているのか?やがてドローンからニュートリノまで、ハイテクを駆使する謎の人物が浮かびあがる。敵に迫るオレゴン号は100年越しの巨大な陰謀の渦中へと!海洋冒険小説の巨匠最新刊。
かつてミュージシャンとして活躍していた神代広平は、自らの才能に限界を感じ、音楽業界から離れてしまう。それから20年が経ち、臨床心理士として過ごしていた神代だったが、音楽への情熱を断ち切ることはできずにいた。そんな神代の前に、コンプレックスを抱え苦しんでいる孤独な女性・佐野さくらが現れる。彼女の“天賦の歌声”に惹かれた神代は、再び音楽と向き合い、モノトーンだった人生が、少しずつ色づき始めていく…。
ノースカロライナに住む画家のサーシャは、数か月前から見知らぬ5人の仲間と、月の女神がつくった三つの星を探す夢を見続けていた。その夢の場所がコルフ島とわかると、彼女は旅立ちを決意。島では、サーシャにひきつけられるかのように、夢に出てきた男女と出会い、彼らもまたそれぞれに秘密の出自と力を持った、星の守り人であることが判明する。さっそく6人は星探しを開始したのだが、その前に邪悪の神ネレイザが闇の力を駆使して立ちはだかり、新たな戦いが始まる。“星のアベンジャーズ”よ、闇の神から幸運の星を守りきれ!新シリーズ三部作、スタート!
1888年8月31日、ロンドンのホワイトチャペル地区イーストエンド。弦月の夜、男は誘い込んだ娼婦の喉を切り裂き、腹をえぐり、内臓を引き出した。事件の発生を聞きつけた夕刊紙“スター”の記者ジェブは、早速現地に向かい惨死体を目の当たりにして、他社に先んじてスクープをとる。その後も凄惨な凶行を次々と重ねてゆく恐るべき殺人鬼。ジェブは、とあるパーティで知り合った音声学の碩学デア教授に推理面での協力を得ながら、犯人の正体を暴きだすべく、事件の調査にのめりこんでゆく…
四人の犠牲者が出るにおよび、連続娼婦殺人犯はジャック・ザ・リッパーの名で日夜ロンドンの新聞で報じられることになった。ジェブは、デア教授のプロファイリングによって浮かび上がった犯人像をもとに、容疑者を絞り込み調査を続行するが、やがて事件は思いもかけない展開を見せて…殺人鬼の日記と記者の回想録を交互に並べる構成をとりつつ、独自の新解釈を交えて著者が提示する衝撃の真相とは?巨匠が満を持して挑んだヴィクトリアン・ミステリーの最高峰、ここに登場。