出版社 : 文藝春秋
中学生の上条友介は突然、時間を飛び越える現象に見舞われるようになる。五年後に恋人の菱村美沙緒が惨殺されることを知った友介は、現在と未来を行き来しながら、恐怖の運命を変えるべく知力と体力の限りを尽くすー。スーパーエンタテインメント小説登場!
八咫烏の一族が支配する世界山内で、仙人蓋と呼ばれる危険な薬の被害が報告された。その行方を追って旅に出た、日嗣の御子たる若宮と郷長のぼんくら次男雪哉が、最北の地で発見したのは、何と村人達を襲い、喰らい尽くした大猿だった。生存者は小梅と名乗る少女がひとりだけー。一体、この世界で何が起こっているというのだろう?
池袋チャイナタウンに吹き荒れる、ヘイトスピーチの風。本当の敵は、一体どこにいる?日本の今がここにある。3年半ぶりの、シリーズ第11弾。
燦、助けてくれ。頼む、燦。-圭寿の亡き兄が寵愛した側室・静門院の住まう屋敷からの帰り道、刺客に襲われた伊月は、生死の境をさまよい続ける。正体を現さぬ敵、闇神波への激しい怒りに揺り動かされる燦が静門院のもとを訪ねると、予想外の真実が明らかになり…。少年たちがもがく、文庫オリジナルシリーズ第五弾。
無能なキャリアに歯向かって謹慎となった若き刑事・水戸部は迷宮入り事件を担当する「特命捜査対策室」に配属された。15年前の四谷荒木町の殺しを再捜査せよ。専従捜査員は水戸部ただ一人。退職刑事を相棒に、水戸部は町の底に埋もれた秘密と嘘に肉薄してゆく。静かな余韻を響かせる警察小説シリーズ第一作。
大好評「紅雲町のお草」シリーズ第三弾! 新聞記者、彼の師匠である民俗学者、そしてその娘。ある事件をきっかけに止まった彼らの時間を、お草さんは動かすことができるのか?
父・育雄が故郷の村長に当選し、中学二年生の奈央はこよみ村に移り住む。村には秘密の書「予言暦」があるという。元アイドルの溝江アンナとその息子・麒麟、“村八分”松浦、父の政敵・十文字など個性的な村民と共に奈央は様々な不思議な体験をする。村の四季を背景に、ほんのり怖いけれど癒される青春ファンタジー。
銭形平次の子分・ガラッ八の八五郎。惚れっぽいが岡惚ればかりでいまだ独り身、そんな彼にまさかの“隠し子”疑惑が。覚えのない子どもを呑気に可愛がる姿に平次も呆れ顔だが、子どもを置いていった女の意図は果たして…?江戸風俗と謎が交錯する表題作など八篇収録。時代小説ファン必読の傑作選最終巻。
五代将軍後継問題で世界が騒いでいた頃、父を亡くした京の呉服屋の一人娘おりんは、叔父を頼り、江戸へ出た。が、江戸の店はすでに閉じ、叔父夫婦と三人で長屋に暮し始めた。身に付けた裁縫の腕で日銭を稼ぎ、ひょんな事から、日本橋の越後屋の主と関わりを持つことになった。果しておりんは店を再興できるのか。
男女の純愛がもたらす現代の怪異譚(「青木ケ原」)。3日間、洋上を身一つで漂流した男ほか、生死の極限を描く掌編集(「やや暴力的に」)。60年前の学生時代の無銭旅行の思い出と、男たちのその後(「僕らは仲が良かった」)。過去の記憶と幻想が交じり合う7つの煌めき(「夢々々」)。警察官が見た不可解きわまりない世相絵図(「世の中おかしいよ」)。4世代へと受け継がれる、人が生きることの意味(「うちのひい祖父さん」)。「太陽の季節」から60年。生と死の臨界点に挑み続けてきた石原文学の結晶。
自衛隊機は、なぜ墜ちたのかー。スクランブル飛行中の自衛隊航空機「TF-1」が墜落した。はじめ事故原因はパイロットの単純な操縦ミスとされていたが、航空機メーカーの技術者たちは、どこか不可解なものを感じる。そして半年後…ふたたび同じ機種が墜落した。最新型の自衛隊機は、なぜ墜落事故を起こすのか?防衛省と航空機メーカーが相対する、脅威の正体とは?史上もっとも戦闘機に詳しい書き手による、理系ミステリーの決定版!第21回松本清張賞受賞作。
社会派&サプライズ・ミステリーの傑作 週刊誌記者に担ぎ出され、失踪した弁護士の弟を捜す売れない作家・鈴島陽一。人権派の弟が弁護を担当していた「死の天使」事件とは?
名探偵に深刻なエラーが発生しました! 主人公の正行は17歳の男子高校生。のんびり帰宅部の大人しい青年だが、彼には天才科学者の祖父がいた。祖父は現役引退後、研究所にこもってひそかに人間そっくりのAI搭載探偵ロボットを開発し、依頼人に派遣するボランティアをおこなっていたのだ。 ある日、3体の探偵ロボットがエラーを起こし、勝手に町に出て「探偵」活動を始めてしまった。唯一正常に機能している探偵マキナと正行のコンビは、あちこちで「捜査中」と思われる「探偵」たちを無事、見つけ出すことができるのだろうか? 京都大学推理小説研究会の「秘密兵器」と呼ばれた著者。鬼才の最新作は「犯人探し」ならぬ「探偵探し」です。探偵小説界を疾走する才能のきらめきを、ぜひその目で確かめてみてください。 今度は何を出してくる? と毎作、目が離せない。まことに「未定義な」才能の持ち主である。--綾辻行人 星新一と「ミステリーランド」が好きな人に薦めたい。--法月綸太郎 ロボット探偵がロボット探偵を探す。二十一世紀のパット・マガー!--我孫子武丸 EQ(エレクトロニック・カルテット)ここに爆誕!--麻耶雄嵩