出版社 : 東京書籍
夜と昼夜と昼
パイロットを辞めた孝太は、徐々に襟子から遠ざかっていく。襟子はそのつらさに押し潰されそうになりながら、なお彼を求めずにいられない。なぜ彼でなくてはだめなのか、なぜこんなにも自分の気持ちに執着せずにいられないのか。終わっていく恋愛に身悶えつつ、彼女は自分が本当に求めているのは何かということを知ろうとする。
我ひとり永遠(とわ)に行進す我ひとり永遠(とわ)に行進す
フィリピンのアメリカ空軍基地から、ベトナムの戦場へ。-熱風、手に負えぬ部下、そして奔放な女たち。極限状態のもとでの友情を、胸を震わせる文体で描く。
ラインハルトに会いたいラインハルトに会いたい
古い車を洗って、別れた日。受話器のむこうの柱時計の音。ポストカードから始まる恋。なにげない日々のなかの、心にしみとおるストーリーを描く、新鋭の書き下ろし作品集。
西洋の落語西洋の落語
中世庶民のおおらかな笑い。ヨーロッパ中世のハレとケ、そのケの部分を描くのがファブリオーである。坊主や芸人、農民、町人らの愚かさや世渡りの知恵を笑いとともに生き生きと描く落語的世界の全貌を語る。