出版社 : 東京書籍
「オレが守りたいのは、城ではなく、御屋形様でございます」 戦国時代の風雲児・伊達政宗と、その家臣で智勇を兼ね備えた武将・片倉小十郎(初代・景綱、二代目・重長)を主人公にすえ、二人(三人)の関係を軸に戦国末期を駆け抜けた武将たちの戦いを描くバディ系歴史ノベル第2弾。
戦国時代の終わりを告げる関ヶ原の戦い。 本戦に至るまでの間、あの武将はどうしていたのか。 歴史の陰に隠れた武将たちの駆け引き、葛藤、知略、謀略を、 主従:石田三成と島左近 親子:徳川家康と松平忠吉 親友:石田三成と大谷吉継 伯父と甥:島津義弘と島津豊久 など さまざまな「バディ」を軸に描く。 戦術や陣営、相関関係などは図解でフォローしながら関ヶ原をきりとる、新感覚歴史ノベル。
トンデッリの処女作は、ボローニャ周辺の青春群像を描く、6つの短編から成っている。作者の体験が投影された同性愛の世界が、ごく自然な、現実的な世界として、スラングを多用した独特の話言葉で語られる。セックスとドラッグ、学生運動と放浪に明け暮れる70年代の若者の姿が、リズミカルな話し言葉を基調とする、過激でセンティメンタルな文体でつづられる。登場人物の多くが同性愛の青年たち。かれらは、かれらなりの自由を求めてヨーロッパを旅する。読者はゲイ・ロード・ムーヴィーとでも言うべき世界にいざなわれる。
イギリスでは「大切な友達」のことを「一杯の紅茶」と言う。お花見をかねて2年ぶりに集まる25歳、高校の仲良したち。この6人が揃えば、あの頃と同じ時間が流れるはず…。紅茶の味の書き下ろし。
ナチスの恐怖をかいくぐって生きる、ユダヤ人少女ユーディットの物語と、彼女の憧れとが紡ぎ出す、もうひとつのマリア伝説。ウディ・アレン風ビン底メガネのさえない少女に神の悪意が仕組んだ皮肉な運命と、キリスト受胎の運命を呪うもうひとりのマリアの神への抵抗とが、現実と幻想のあわいに交錯する。
経済的に破産した高圧的な父親と、精神的に破綻した息子、失われた美しい母親。ローマからミラノへ向かう旅の中でたどられてゆくはかない思い出。その道中で、いまだに青春の残照から抜けきれずにいる三十歳の息子が、父親に対して試みる一世一代でささやかな復讐劇。
高校を中退し、亮司は体の弱い理恵と二人での暮らしをはじめる。自分は工場で働き、理恵はスーパーでパートを。しかし二人を待ちかまえていたものは…。みずからの体験をもとに、現代の愛と死という同世代の真実の姿を描ききった、感動の青春長編小説。
スポーツライターを襲う事件の数々。私に送られてくるもの…、カミソリ、ウンコ、親愛なるファンレター。しかしある日届いたものを開けると、あっと驚く中身だった。スポーツというワンダーランドに繰りひろげられる、本当の物語の数々。
ロンドン市内の「ホームズの名所」新旧様変わりの報告から、英国南部にドイルの隠れ家やその家族の墓を探し歩く旅…。前回のシャーロッキアンたちが再集合して、ウィリアム・テルに会い、熊とたわむれ、戦車にも乗ったスイス建国700周年記念のホームズ・ツアーの行程…。ニューヨークでホームズの誕生日を祝うB・S・Iのディナーなど、ますます興味が広がる、楽しい旅日記の第二弾。
あの『若草物語』から登場人物を拝借した、イタリアにはちょっとなかったタッチの少女小説。ヒロインは自称ナスターシャ・キンスキー、山盛り好奇心の生意気娘ジョー。幼い頃に別れてしまったパパを求めて、ローマからバルセロナへ。そこで出会ったブロンドの美青年マイクとともに、アフリカの木彫り人形を巡るキナ臭い犯罪事件に巻き込まれてゆく。命からがらの逃避行、果たしてパパとの再会は?最後はちょっぴり切ない大団円。
建安十二年冬、「三顧の礼」の二度目の訪問も失敗に終わった劉備らの一行は、新野城にもどっていった。隆中にある一軒の酒屋では、孟公威、石公元、崔州平らが劉備や曹操について熱っぽく論じている。やがて春を迎え、劉備の兵士募集に応じた飛剣の名手・虚空児が、襄陽城郊外にある幽鬼楼で怪死をとげる。容疑者と思われた道士・王圭も、その翌日、幽鬼楼の三階で死体となって発見される。若き日の諸葛孔明の推理はいかに。その謎解きのあげくに、孔明がたどりついた真実とは。
ロサンジェルスに住むイタリア人ジョヴァンニは、漠然としたサクセス・ストーリーを思い描いている。やがて、映画界のディーヴァにイタリア語を教え始めたジョヴァンニにも、チャンスが巡ってくる。カメラマン志望の彼の、正確で皮肉な目を通して、アメリカの社会とアメリカン・ドリームの緩やかな衰退が、スーパーレアリズム的な手法で描写される。
ガルヴァンが部屋の扉を開けた時、彼女は血の海に倒れていた…。世界最高の人気女優の命を狙う謎の組織の正体は?大統領の秘密に満ちた行動の真意は何か?驚愕の物語、遂に完結。