出版社 : 牧歌舎
文章と写真の融合により世界観が新たな広がりを感じさせる、間瀬美穂子が贈る待望の最新作第六弾。 革命する言葉と宝石が鏤められている本著を是非とも楽しんで下さい。 序文/1ペテルギュウム/2架空の友達/3命の淵 /4春風/5寂滅/6宅急便/7幻影/8届いてしまった/9晩鐘/10ピアノレッスン/11たこ焼き/12人生の保険金/13カーネーション/14ある誘拐/15検索/16チップ/17電話にて/18お元気で/19サイレンの叫び/20オートロックの音/21友達/22 5ユーロ/23 11時/24A子の友情/25ソーラー時計の針/26お荷物/27買取屋/28八木先生/29ショートボブ/30コンビニ/31 100円で買える遊び心/32妄想のバイオリニスト/33冷たい風/34初めての面会/35外は冬だった/37脱殻の骨/38一流のホテル/39交渉人/40デリバリーの代償/41シーフードヌードルの味/42恵方巻/43末路の排水口/44落し物ー四人家族の離散ー/第1章弟敏史の結婚/第2章父の介護/第3章山上不動産/第4章母との終焉/第5章私の旅立ち/第6章落し物/あとがき
「友 猫」「ペット 警 察」「ニッポンの血」の三部作。 【帯文より】 「今月いっぱいで契約解除させてもらいます」突然解雇を言い渡され、失意に落ち落ち込む主人公が、ひょんなことから出会った猫と会話ができるようになり、そこから繰り広げられる猫と人間の奇妙な友情を描く不思議な物語「友猫」他二編。 遊具が集まっている辺りの脇の植木の茂みに、何やら赤茶色っぽいものがもぞもぞと蠢いているのが見えていた。それを、ただ何となく惰性的に眺めていると、それは、徐々に大きくなってきた。さらに見続けると、そいつは、どうやら自分の方に近づいてくる様子だ。「ん、何だ、猫か」と、思わず呟いてしまったが、今は特に、相手にしてやろうというつもりはない。しかし、また幾度か目を擦っている間に、とうとうそいつは自分の際までやって来た。赤茶色の、俗にアカトラとかいう野良であろう。それが、自分の座っている隣にピョコンと乗っかってきて、「にゃあ」と、一声鳴いたのである。(『友猫」より)
心に傷を負った大学生が17年前に描いた不思議な世界観で「愛ある世界」を語るストーリー。 あなたの思う「愛ある世界」とはどんな世界ですか? あなたの思う「愛のカタチ」とは何ですか? 情愛、性愛、哲学的、官能的など、多面的なアプローチで「愛」と向き合いながら、20代前半の青い感性や、さまざまな相手との対峙などを通じて、自分の理想の「愛ある世界」をカタチにしようとする試み。 共感しても、しなくても、一読すると、「愛」について改めて考え、「愛とは○○」と言葉を紡ぎ、「愛ある世界」を自分の未来へと繋ぐためのきっかけになっていく本です。 第一章 Looking Back on Your Lover. 第二章 Here and Everywhere 第一節 第二節 第三節 第四節 第五節 第六節 結語 附記
(以下帯文より) 笑って、泣いて 心優しきひきこもり青年の成長物語 主人公は小田原に住む二十歳のひきこもり男性。運動神経ゼロ、ファッションセンスもゼロ。もてる要素はまるでなし。しかも発達障害を抱え、将来を模索中。取り柄といえば、高い情報リテラシーと博識であることくらい。そんな青年のもとに人捜しの依頼が。ときは2010年秋。時間はあの日に向かって動き出す。 第一章 ひとり娘の失踪 第二章 忘れられない記憶 第三章 野良猫 第四章 表には必ず裏がある 第五章 ひきこもり青年の疾走
高校2年生のリョウを取り巻く4人の年上女性。彼女らに翻弄されて、自分を見失っていく苦悩と葛藤に彷徨うリョウの行き着く先とは。青春期の挫折と恋愛を鮮烈に書き綴ったデビュー作。
ジル様の弔問客、のべ八五〇名の訪問を受けた五年間の実録と、ジル様が魔女修行のためドイツに旅立ったと考えて諦めてゆく童話。ノンフィクションの前編とフィクションの後編の二部構成がリンクする。副題『ケリドス・アミーゴス、デ・ミオ』の意味はスペイン語で『親愛なる友へ ミオより』です。 第一部 ケリドス・アミーゴス、デ・ミオ 第二部 ヤーパン・ルフトポスト
幸せに眠る「洗脳」か、痛みを伴う「覚醒」か。それは、小さなただの花火のはずであった。米海軍横須賀基地に勤める僕に与えられた任務は世界最強の原子力空母でほんの小さな花火を上げることだった。しかし、その真相は…。裏切りと陰謀の渦に翻弄され混乱した僕は僕自身に問う、「君は誰?」と。
小さな駅の、小さな時計台に設置された古いからくり時計の「私」。正確に時を刻みながら、改札や駅前広場を通りゆく人々を観察している…不器用に、しかし懸命に生きる住人たちの織り成す、13人13様のストーリー。
千二百年の時空を越えて今、蘇る空海の生涯。1200年の時を超え、現在も高野山奥之院の弘法大師御廟で入定していると言われる空海。その奇跡に満ちた生涯が生き生きと描かれた作品。 第一章 - 真魚の誕生ー 第二章 - 槐市遊聴ー 第三章 - 空海誕生ー 第四章 - 三教指帰ー 第五章 - 遣唐使ー 第六章 - 長安ー 第七章 - 最澄との出会いー 第八章 - 高野山の開創ー 第九章 - 終 焉ー
織田信雄の侍大将・勘兵衛雄久。銃装備の騎馬軍団を率い、長久手で秀吉を追い詰めるが…。土方家系の流祖・信治とその嫡男・雄久の生き様を鮮やかに描く!土方家子孫にあたる著者が二十年以上の月日をかけ、さまざまな資料を渉猟。微かに残された記録・事績を基に著した長編歴史小説。
都内郊外の新興住宅街の一角で若妻が殺害された。事件直後の犯人の不可解な行動。食い違う関係者たちの証言。被害者は一体どんな女性だったのか? 石田隆一が描く迫真のサスペンス。 「この作品では、被害者は接する相手によってさまざまに変貌する。どうやらこの女性は、さしずめ朝の食卓で食後の煙草をくゆらせている夫の目に映っていた被害者だと考えるのがいいだろう。 本書は十数名の関係者の証言で構成されているが、もちろん真犯人は特定されてはいるものの、証言の数だけ真犯人を手繰り寄せる推理が成り立つとも言える。 どうやら稀代の贋作師は、作者ではなく、読者の方であるらしい。」(まえがきより)
グローバリズムの断面を描き、秘史を暗示する寓話的小説。日本の奥の院に伝わる“本能寺の変”の核心もここに!現代を生きる人に贈る、抒情的な異色作…王子と里人を襲う運命は、この社会に暮らす私たちへの警鐘か?
「俺は深淵を覗いたのだ」。この物語は、ビル・ゲイツをして「百年に一度の病原体」と言わしめ、全世界を恐怖のどん底に陥れた新型コロナウィルス感染症の脅威の中で、年老いた母の介護に日々を費やした一人の男の記録である。