出版社 : 牧歌舎
高校2年生のリョウを取り巻く4人の年上女性。彼女らに翻弄されて、自分を見失っていく苦悩と葛藤に彷徨うリョウの行き着く先とは。青春期の挫折と恋愛を鮮烈に書き綴ったデビュー作。
幸せに眠る「洗脳」か、痛みを伴う「覚醒」か。それは、小さなただの花火のはずであった。米海軍横須賀基地に勤める僕に与えられた任務は世界最強の原子力空母でほんの小さな花火を上げることだった。しかし、その真相は…。裏切りと陰謀の渦に翻弄され混乱した僕は僕自身に問う、「君は誰?」と。
小さな駅の、小さな時計台に設置された古いからくり時計の「私」。正確に時を刻みながら、改札や駅前広場を通りゆく人々を観察している…不器用に、しかし懸命に生きる住人たちの織り成す、13人13様のストーリー。
織田信雄の侍大将・勘兵衛雄久。銃装備の騎馬軍団を率い、長久手で秀吉を追い詰めるが…。土方家系の流祖・信治とその嫡男・雄久の生き様を鮮やかに描く!土方家子孫にあたる著者が二十年以上の月日をかけ、さまざまな資料を渉猟。微かに残された記録・事績を基に著した長編歴史小説。
夫婦・親子・きょうだい・嫁姑の秘められた愛憎が炙り出され、平穏に思えた家族たちの危うく支えられていた均衡があっけなく崩壊を迎える。芥川龍之介「藪の中」を思わせる構成により、現代人の暗部・恥部を暴こうとする著者渾身の傑作ミステリー。
グローバリズムの断面を描き、秘史を暗示する寓話的小説。日本の奥の院に伝わる“本能寺の変”の核心もここに!現代を生きる人に贈る、抒情的な異色作…王子と里人を襲う運命は、この社会に暮らす私たちへの警鐘か?
「俺は深淵を覗いたのだ」。この物語は、ビル・ゲイツをして「百年に一度の病原体」と言わしめ、全世界を恐怖のどん底に陥れた新型コロナウィルス感染症の脅威の中で、年老いた母の介護に日々を費やした一人の男の記録である。