小説むすび | 出版社 : 王国社

美しい奇蹟をよぶもうひとつの指輪物語。ドイツの森のメルヘン。

愛がこころの深奥に達する時、魔法は解ける。

夜、ぼくらを呼んだのは白い声だ。その声はすべての子供を呼んだのだ。世紀末フランスの天才作家シュウォッブの心震える傑作短編。

若くして一女性と拳銃心中を遂げたドイツ・ロマン派の先鋭クライストの代表的作品を種村季弘の名訳で織り上げる。技巧を凝らした完璧な文体の彼方に誰しも震撼せしめる悲劇の様々な貌が造られ、やがて心をカタルシスへと誘う。珠玉の短篇。

自然と人間と酒とほら話を愛してやまない我らがサイラスおじの大らかな生。二十世紀イギリスの人気作家ベイツの傑作連作短編集。

アメリカ１９２０-３０年代、マラソン・ダンスが吹き荒れた。ハリウッドに憧れる若い男女が果敢に挑戦するがそこに待っていたものは-。時代の空気を敏感に嗅ぎとりそしてあらがう心模様をクールな文体の中に描き切った傑作。

ヨーロッパ、フランドル地方の戦後に起ったある家族の物語。瑞々しい感覚の名訳で贈る秘中の本。血と関係のエロティシズム。渋沢龍彦、最後のおくりもの。