出版社 : 社会評論社
SFも下町も私がいないと寂しいと思いますー。東京のハクビシン、隅田川のカワイルカ、転生ラマとブロックチェーン、蜘蛛と繋がる辰巳芸者、TikTokでタイムリープ。人と人が/人と生き物が/人とモノが/モノとモノが、技術で/人情で/価値観で/物語で、繋がり/すれ違い/手を取り、そして暮らしていく。東京下町にゆかりのある7名の作家が強火の愛で描く下町が、帰納的にSFを証明する。
野球×SF=∞(無限大)。未来でも、宇宙でも、あり得た過去の世界でも、私たちは白球の行方を追う。今読むから面白い、傑作野球SF短編9編を収録。新井素子「阪神が、勝ってしまった」、小松左京「星野球」といった野球SFの名作もこの一冊に。小説以外にも、千葉集によるコラム「わたしの海外野球SF短編ベストナイン」、高山羽根子によるエッセイ「永遠の球技」、磯上竜也の作品解説を収録。
2045年、大阪。未来で語られる“バンパクの思い出”、AIと人間が共に働く科学館、街から失われる音楽、細々と紡がれる伝統と歴史、そして、そこに生きる人々-。そこにあるのが絶望でも、希望でも、このまちの未来を想像してみよう。大阪を知る10名の作家が綴る、2045年の大阪の物語。大阪/京都を拠点にするKaguya Booksより、待望の地域SFアンソロジー第1弾!
1200年の都?いえいえ、わたしたちの棲む町。虚無の柱となった京都、西陣で繰り広げられる“エクストリーム軒先駐車大会”、宇宙の宝物の松ぼっくり、年に一度開催される立看の儀、“禁足地”となった国立国会図書館関西館ー。京都にゆかりのある8名の作家が描く、妖怪もお寺も出てこない、観光地の向こう側の京都をお届けします。大阪/京都を拠点にするKaguya Booksより、待望の地域SFアンソロジー第1弾!
一度ひとの心に植えつけられた、自分より劣った人がいるという意識は抜きがたいー。なぜこうまでして生きねばならないか?朝鮮半島南端の済州島と在日社会の戦時戦後を舞台に、放浪の巫女ミンスッから生まれた三姉妹の数奇な人生。ウォルミ、ウォルゲ、ウォリの娘たちに重くのしかかる暗い生活。その根っこにある差別が、三姉妹の自我を押しつぶしていく様を観念的に描く。済州島の習俗や、日本の植民地統治、開放、済州島四・三事件、朝鮮戦争といった時代との結びつきも織り交ぜた小説。
SFを、もっと。生きたまま襟巻きになるキツネ、世界を再創造する検閲、時を駆ける寿司、オレンジ様を育てる気球ドローン…知らない世界を旅してみたら、心がちょっと軽くなる。ウェブで開催された「かぐやSFコンテスト」から生まれたSFアンソロジー、クラウドファンディングを成功させて始動!