出版社 : 講談社
鹿児島市の小学校に、爆破予告が入る。急行した爆発物処理班の駒沢と宇原が目にしたのは黒い箱。処理を無事終えたと安心した刹那、爆発が起き駒沢は大けがを負ってしまう。事態の収拾もつかぬまま、今度は、鹿児島市の繁華街のホテルで酸素カプセルにも爆弾を設置したとの連絡が入った。カプセルの中には睡眠中の官僚がいて、カバーを開ければ即爆発するという。さらにほぼ同時刻、全く同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられていることが判明。事件のカギとなるのは量子力学!?「爆発物処理班の遭遇したスピン」。他に、日本推理作家協会賞短編部門の候補となった「くぎ」、「ジェリーウォーカー」「シヴィル・ライツ」「猿人マグラ」「スマイルヘッズ」「ボイルド・オクトパス」「九三式」を収録。
不動産営業マンが鉄パイプで滅多打ちにされ殺害された。高級マンションに住みポルシェを乗り回していた被害者に見え隠れする極左の過去。バブル景気に浮かれる世で、思想活動は衰退の一途をたどる。その狭間で起きた事件を、二人の刑事が追う。父の道を継ぎ鷹となった息子たちが見据える、平成という時代。警察小説の旗手による大河シリーズ「日本の警察」平成編。
高校二年のシッポは、中学からの片思いの男子に接近するため軽音部に入る。好きな音楽はパンク、好きなバンドはクラッシュ、ダムド、ニルヴァーナ…。でもこれ、ぜんぶ嘘。すべては愛する彼のため、だった。ところが彼に近づくために用意した「設定」は、少しずつ彼女の中にあった「音楽の光」をとらえて、追い越していく。青春はエゴイスティックで汚くて、生々しい。それでも眩しい一瞬の光だ。あの光はスポットライトか、それとも恋か。
ニューヨーカー憩いの場・セントラルパークで殺人事件が発生!凶器は、忍者の暗殺道具『手裏剣』。目撃情報からニューヨーク市警の刑事が訪ねたのは、忘却探偵・掟上今日子が新たに構えた「置手紙探偵事務所ニューヨーク支局」だった。憧れのニューヨーク市警に容疑者として目を付けられてしまった今日子さんは、自らの疑いを晴らし、事件を解決することができるのか?彼女の過去を知るFBI捜査官ホワイト・バーチも暗躍し…?忘却探偵、謎解きの舞台はついに世界へ!
幼い頃に魔王に拾われたが、魔王軍四天王によるパワハラ教育に耐えかね、魔王城を脱走して冒険者となったブラッド。強大な力を持つ古代竜を倒すなど、ブラッドはその実力を認められ、Sランク冒険者として認定された。そして彼は、王都で行われる『王国一武闘大会』に、ノワール代表として、仲間のアリエル、エドラと三人で参加することになる。騎士団代表のユリアーナをはじめ、手強いライバルが待ち受けているようだ。そんな中、ブラッドを連れ戻しに出た四天王のひとりクレアが、いよいよ、彼のもとに迫り…!?
七つのダンジョンを攻略すれば、どんな願いでもひとつだけ叶う不思議な島エルディアス。“万年レベル1”を脱し、遂にレベルアップを果たした荷物持ちの少年・リオは砂漠地帯に位置する七大迷宮のひとつアヌビスを目指していた。その道行きで冒険者仲間であるリザードマンのグラートとワーウルフの少女・グレーテと出会い、ともにダンジョンに挑むことに。さらに死亡したはずの母・リーヴァが風の魔剣を携えて現れて…!その手に持つは、「新たな力」と「新たな仲間」-“絶対死なない”究極スキルを持った少年は、さらに高く飛翔するー!コミカライズ連載中の異世界ファンタジー、待望の第2弾!
冒険者のロアは『無能』と蔑まれた底辺冒険者。しかし、ある日、所持スキルである“アイテム作成”が“魔法創造”に進化。ふたつのスキルの相乗効果でロアは冒険者として急成長を遂げた。防御役の少女・ソニアとともに順調にダンジョン攻略を進めていたロアであったが、ギルドにて顔見知りの行商人・マーシャと悪徳冒険者たちとのトラブルを解決する。しかし、その手腕に目をつけた女騎士・メリルから騎士へと勧誘され、ひょんなことから模擬戦をすることにー!「新たな出会い」と「新たな戦い」が待ち受ける第2巻!
「エドヴァン家の本家に重騎士が出たなど、恥でしかないわ! 失せよ、エルマ!」 代々剣聖のクラスを有するエドヴァン伯爵家に生まれたエルマは、〈加護の儀〉で典型的なハズレクラスである重騎士を発現し、次期当主の座も奪われ追放されてしまう。 偏ったステータスに低すぎる攻撃性能から使えないと思われている重騎士だが、エルマは知っていた。 この世界は前世で遊び尽くしたゲームの世界でありーー重騎士こそが、最強のクラスであることを。 伯爵家を追放され一人の冒険者となったエルマは、重騎士の性能をフルに活かすため知識を駆使し効率的なレベル上げとスキル獲得で成り上がる!
光溢れる世界の夢を見る。家族。学校。友達。電車。バス。映画。本。『私』は光の世界で成長し…最後に白い部屋の中で、闇に包まれていた。夢から覚めると、魔界と呼ばれる世界で小さな一体の悪魔になっていた。「-帰りたいー」『私』の心に広がるのは、夢で見た光の世界への憧れ。そしてある日、目の前に現れた『召喚門』に飛び込む。再び『私』が目を覚ますと、人間の赤ん坊として生まれていた。そこは『聖王国』。「帰りたい」と願った世界とは異なる人間の世界。悪魔でありながら、赤ん坊の力しかない『私』は恐怖する。自分が悪魔だということは隠し通さなければー…。
「処刑は明日の正午だ。ここで、これまでの人生を悔いるといい」突然処刑を言い渡された私は気がついた。自分がドハマリしていた乙女ゲーム『ゲーテンベルグの白百合と黒薔薇』の悪役令嬢フェルリナになっていることに!そして処刑を宣告したのは最推しキャラのアルフリートだということに!さらに思い出す。自分が全スチルを回収できていないことに…!「私を裏庭に連れてって!!今なら告白スチルを生で回収できるから!!お願い!!どうせ死ぬならスチルを生で拝ませてよぉぉ!!」「裏庭にだけなら連れて行ってやる!わかったから少し黙れ!!」イベントスチルの回収に執念を燃やすフェルリナの熱意は、処刑回避に繋がるのか!?もう遅くない、まだ間に合う!?爆走ヒロインによるタイムアタックラブコメディ、スタート!
冒険者としてお金を稼がなくてはいけない少年、アンリ。しかし、“回避”というハズレスキルしか持っておらず、貧弱すぎるステータスのため蔑まれていたアンリは、ついにパーティーを首になってしまう。絶望の中、それでも稼ぐためソロでダンジョンに挑戦するが、モンスターに襲われる中で、ある条件のもとで発生する回避スキルに隠された秘密ー壁をすり抜けることができるということに気がつく。“回避”スキルを使い一度しか獲得できない初回報酬を何度も手に入れ、アンリの成り上がりが始まるー!
オルゴール館に封印された謎が、今、開かれる。大学二年生の白兎と、彼が淡い恋心を抱く後輩の志希。二人は路上で倒れこむ唯と出会う。彼女が手にしていたのは、唯の父、御剣大が著した20年前のベストセラー『神薙虚無最後の事件』。「神薙虚無」シリーズは、実在した名探偵・神薙の活躍を記したミステリで、最終巻では解かれるべき謎を残したまま完結し、好事家の間では伝説となっているという。白兎と志希は、大学の「名探偵倶楽部」に所属する金剛寺らと作品に秘められた謎を解こうとするのだがー。過去と現在、物語の中と外。謎が繋がり、パンドラの箱が開くとき、目にするのは希望か絶望か!?多重解決&作中作ミステリの新たな金字塔が誕生!
忍者って、もはや生き辛いのかも。伊賀と甲賀。消えたはずのライバル忍者一族は、令和の今も人知れず暗躍していた。手裏剣術などの古き伝統を守りつつ郵便ネットワークを牛耳る大組織・伊賀、麻酔銃やドローンなどを積極的に活用する少数精鋭の実力派集団・甲賀として。お互い忍者だと知らずに結婚した悟郎と蛍。燃え上がったのは最初だけで、悟郎の男尊女卑的役割分担に辟易した蛍が三行半をたたきつけようとしていた。ある日、伊賀系の大物政治家が暗殺された。現場を去るあの後ろ姿は見慣れたあいつ?忍者ラブコメディー開幕!
焼け野原から復興へーオリンピックを目前に急ピッチで東京の整備が進む中、日銀の現金輸送担当者が線路に転落死を遂げた。事故として処理されるはずだったその死を合図に、二度と交わるはずのない人生が再び交差する。-止めなければ。この列車を。江戸川乱歩賞作家が時代の闇に挑む、ノンストップ・サスペンス!
百瀬は、男性恐怖症の千住澄世からの依頼を受ける。知らないうちに親から不動産を受け継いでいたが、管理が行き届いておらず『幽霊屋敷』と地域で問題になっているらしい。一方、百瀬法律事務所の猫たちは、人と猫のお見合いパーティーに根こそぎ強制参加。せいせいしている七重と、ちょっと寂しい野呂。そんな時、「人質」ならぬ「獣質」をとった前代未聞の「ペットホテルたてこもり事件」が起こり、事務所の猫も巻き込まれてしまう!なんとか一緒に住み始めた百瀬と亜子、子育てに奮闘中の春美、いよいよ受験に臨む正水直。みんなの原動力は、周りの優しさと人を想う気持ち。