出版社 : 講談社
昭和二十八年、裸女を殺害して、木に吊すという事件が蓮台寺温泉で発生。その犯人として逮捕されたのは、当時世間を騒がせた猟奇犯罪にことごとく関係者として連なっている作家、関口巽だった。関口は言う。「多分僕がやった。僕が木に吊るして逃げるところを自分で見ていたのだから」-とまどう捜査陣。事態を混乱させるがごとく、街に溢れる奇怪なる宗教集団。「宴」の始末はいよいよ本書にて明らかになる。
毒草を用いて娘の貞操を奪う「いが茄子男」を捜すため、半次は岡山松平様の参勤交代の一行に潜りこんだ。ところが出発早々、殿の毒味役が毒殺される事件が起きた。『影帳』から6年、岡っ引半次、待望の再登場。
水面下で混迷をきわめる備前岡山松平家の継嗣争い。求むべきは血の濃さか、それとも将軍家とのつながりか。密計の黒い糸を手繰っては翻弄される半次は…。陰謀渦巻く世界を描く、傑作長編捕物帳。
快男子・風洪(ふうこう)は学問に志し、武を捨てて商人・白圭(はくけい)と名告り、国々を自由に往来する。戦乱の国々を行き交う学者や商人たちの姿……。秦の孝公が覇道を進み、公孫鞅(こうそんおう)に厳格な法の体系をつくらせるなか、白圭は美しい翡媛(ひえん)を妻に迎え勇踊、魏に囚われた、天才軍略家・孫ぴんを救い出す。法に生きる冷厳な男と、侠に生きる熱い血の男の、鮮やかな対比。(講談社文庫) 剣と遊びの快男子が変身。仁徳の大商人白圭の魅力 快男子風洪(ふうこう)は学問に志し、武を捨てて商人・白圭(はくけい)と名告る。戦乱の国々を行き交う学者や商人たち。秦の孝公は覇道を進み、公孫鞅(こうそんおう)に厳格な法の体系をつくらせる。白圭は美しい翡媛(ひえん)を妻に迎え勇踊、魏に囚われた、天才軍略家孫ぴんを救い出す。法に生きる冷厳な男と、侠に生きる熱い血の男の、鮮やかな対比。(全5巻) 東西南北 尸 子 大改革 乱 流 謎の花館 脱 出
改易配流された福島正則は捨身の闘いに立ちあがった。相手は徳川幕府の重臣・本多正純。執拗な攻撃に、正則は陣屋の周辺な流水要塞をめぐらし、水の砦を築いて防戦する。大久保党と闇の宰領から二重三重に仕掛けられた恐しい罠。幕府に挑んだ最後の武将の悲哀と不条理を描ききる第五回時代小説大賞受賞作。
ホワイトハウスの腐敗を厳しく弾劾する無党派議員チャーリーは、国民の熱狂的な支持をえて大統領の座に向かって着実な前進を続ける。脅迫、買収、盗聴、謀略…あらゆる手を使って追い落しの罠をしかける保守派議員たち。卑劣な政敵との緊迫した闘いとワシントン政治の内幕を暴くポリティカル・サスペンス。
江戸・深川澪(みお)通りの木戸番小屋に住まう夫婦、笑兵衛とお捨。そこには、人々の悲しみ、愁いを癒してくれる灯がある。訪れる人の心の奥を、そっと照らしてくれる。労り、助け合う市井の人情。人の世の機微を穿(うが)った逸品揃い。思わず挫けそうな、いつの間にか冷めかけた心を優しく温めてくれる珠玉の時代小説集。(講談社文庫) 江戸・深川澪(みお)通りの木戸番小屋に住まう夫婦、笑兵衛とお捨。そこには、人々の悲しみ、愁いを癒してくれる灯がある。訪れる人の心の奥を、そっと照らしてくれる。労り、助け合う市井の人情。人の世の機微を穿(うが)った逸品揃い。思わず挫けそうな、いつの間にか冷めかけた心を優しく温めてくれる珠玉の時代小説集。 第一話 新地橋 第二話 うまい酒 第三話 深川育ち 第四話 鬼の霍乱 第五話 親思い 第六話 十八年
豊臣秀吉の朝鮮出兵で捕われた両班の娘・風蓮は村上景親に連れられ日本へ。彼女に仕えてきた伽〓は一人逃亡を決意するが、国へは戻れず偶然出会った同郷の男と暮らし始める。長い年月を経て再び出国をはかった伽〓だが…。望郷の念を胸に秘めながら力強く生きる女たちの哀しき宿命を描いた傑作長編小説。
この世には不思議なことなど何もないのだよーー古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津(えのきづ)らの推理を超え噂は意外な結末へ。京極堂、文庫初登場!
嘉村磯多は山口県の農家に生まれ、短躯色黒のために劣等感に悩まされた。初恋の相手とは両親の反対で挫折し、結ばれた別の女性とは婚前の不品行を疑い、妻子を捨てて愛人小川ちとせと出奔上京、その体験を「業苦」に書いた。小説の本領は自分の事を書く“私小説”にあるとの当時の思潮を愚直に実践し、自己暴露的な私小説二十余篇を残し昭和八年三十七歳で早逝した特異な私小説作家の秀作群。
他人の見た風景がそのまま見えてしまう「怪能力」を得たばっかりに、殺人やストーカー行為をそのまま「体験」してしまう恐怖!切羽詰まった女性の訴えに、神麻嗣子と能解匡緒、保科匡緒の3人は、調査と推理を巡らす。そして辿り着いた、あっと驚く真実!君は西沢保彦が奇想した本格パズルを読みとれるか。
「犬男が『女を襲え』といったんだ」-婦女暴行殺人で起訴された男は、法廷で主張した。責任能力の有無が争点になるとの大方の予想を裏切り、弁護士が主張したのは、男の無罪だった。裏付けるがごとく、全く同じ手口の第二の犯罪が起きる。「長靴」と「奇妙な犬神伝説」。異質な二つの要素が事件の鍵なのか。
私は、この子がそう遠くない未来に死んでしまうことを知っている-初対面の少女の自殺を、何故か「私」は知っていた。「私」の生まれてきた理由は、その少女を救うためだから…。少女に出会った途端、意識を失った「私」が、過去を語り出すとき、日常は、呆気なく崩壊していく…。著者の感性が全編に横溢する新エンターテインメント。
友情…という言葉が蘭子の口から出たことに、小夜子はとまどった。友人、親友、悪友、同志…いろいろな言葉をあてはめて、蘭子と話したことがあったが、いまその言葉を向けられると、やはりどう受け止めてよいのか分らなかった。それに、蘭子と自分の関係には、漠然ともてあそんでいた“悪友”という形容が、もっともふさわしいのではなかろうかと、小夜子は思い始めていたのだ。
あの、すみません。ちょっと道をお尋ねしたいんですが。ダブ(エ)ストンって、どっちですか?実は恋人が迷い込んじゃって…。世界中の図書館で調べても、よく分からないんです。どうも謎の土地らしくて。彼女、ひどい夢遊病だから、早くなんとかしないと。え?この本に書いてある?!あ、申し遅れました、私、ケンといいます。後の詳しい事情は本を読んどいてください。それじゃ、サンキュ、グラッチェ、謝々。「今、行くよ、タニヤ!」。キッチュでポップな迷宮譚。第8回メフィスト賞受賞。