出版社 : 講談社
終わらないいじめ。理解されない苦しみ。人生に絶望し、自殺を考える少年・萩原友人。彼が出会ったのは、太平洋戦争時、9回にも及ぶ特攻から生還を果たした佐々木友次さんだった。「どうして、そんなに苦しい状況で、“生きよう”と思い続けられたんだろう」佐々木が所属した万朶隊の物語、そして佐々木自身の言葉を前に、友人の傷ついた心は少しづつ前を向き始めるが……。 2015年10月。中学2年生の萩原友人は、伯母の住む札幌を訪れる。それはいじめられる日々からの束の間の逃避であった。友人はひょんなことから伯母の勤務する病院に神風特攻隊の有名人・佐々木友次が入院していることを知る。 いじめの苦しさから逃れるため、自殺を試みるも思いとどまった友人は、伯母の勤める病院に向かい、佐々木の病室を見つける。佐々木は9回特攻に出撃し、9回とも生還したのだという。特攻隊と佐々木に関心を持った友人は、古本屋で『陸軍特別攻撃隊』を手にする。そこに書かれていたのは、敵艦への体当たりという任務を負った万朶隊の物語であった。
温泉巡りとぽっちゃり系女子を愛する、健全な(?)新高校一年生・勇作。少年野球時代からエースとして活躍してきたが、高校では帰宅部と決めていた。温泉三昧の日々を夢見ていた勇作に、美術教師にしてプレー経験ゼロの野球部監督が、勇作も驚くとんでもない入部条件を提示する。そして、目指すは甲子園!?
世界は大植民地時代、日乃元皇国のエリート士官学校に入学した逆島断雄は何者かに狙撃され命を狙われる。亡くなった父・逆島中将を巡る陰謀なのか。おかしなクラスメートと幼馴染みの美少女と共に闘う少年の手に、皇国の未来と大戦の勝敗がゆだねられる…。息をのむノンストップ青春アクション小説!
無駄にイケメンな三十男、高橋秋彦と、恋も結婚も諦めたアラフォーの三輪言問子。どちらも東京での居場所をなくし、ここ小豆島に人生をリセットするためにやってきたがーー。家庭から逃げ出したい30代主婦の真奈美や、超絶美少女・遥の出現で平穏な島が大揺れに。軽妙な筆で描かれる、笑いと涙のノンストップ家族小説。 無駄にイケメンな三十男、高橋秋彦と、恋も結婚も諦めたアラフォーの三輪言問子。どちらも東京での居場所をなくし、ここ小豆島に人生をリセットするためにやってきたがーー。 家庭から逃げ出したい30代主婦の真奈美や、超絶美少女・遥の出現で平穏な島が大揺れに。軽妙な筆で描かれる、笑いと涙のノンストップ家族小説。
富山空港旅客機墜落事故。死者20名、負傷者多数。村野秋生たち被害者支援課も総動員された。遺族のケアに奔走する村野は、一人だけ身元がわからない死亡者がいると聞かされる。男の身許を調べる村野だが、事態は思わぬ方向へ進んでいく。男の名は本井忠介、それは毒殺事件の指名手配犯だった。
旅客機事故で死亡した指名手配犯・本井忠介。その嫌疑に疑いをもった村野は、単独で事件を検証する。その捜査中、本井の関係者に新たな死者が出た。連鎖する殺人と15年前に起きた毒殺事件の記憶。錯迷する事件に失踪課・高城賢吾までが、村野に協力するが、闇の果てに浮かび上がる悪とは?
探偵活動を再開した二階堂蘭子の下に、洋蘭の栽培家・賀来慎児が脅迫されている、との相談が。彼の父・レオナは著名な西洋画家だったが、12年前に不審死をとげ、母も服毒自殺していた。慎児が住む「蘭の家」に乗り込む蘭子。そこに待っていたのは、レオナの3人の元愛人たちだった。トリック満載の傑作中編集!
雨降る冬の夜、「深山木薬店」の店主・秋が何者かによってさらわれた。空っぽの部屋に残されていたのは、不可思議な一枚のメモ。『鵺は始まり。十六時間が区切り、災厄は一つ。四つ数えるまでに、交換だ』脅迫文とも思われるこのメッセージが示唆するものとは?リベザルは、秘密を胸に懸命の捜索を開始する。
大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。 全米図書賞(翻訳文学部門)受賞! 大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。 大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。 献灯使 韋駄天どこまでも 不死の島 彼岸 動物たちのバベル 解説 ロバート キャンベル
高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。「俺」は激しい嫉妬に囚(とら)われ興奮した──。ジャカルタで自殺した前夫・博夫の視点で、村野ミロの妖艶な青春時代を描いた表題作など、4つの事件簿からなる短篇集。「ミロシリーズ」第3弾! ●ローズガーデン ●漂う魂 ●独りにしないで ●愛のトンネル 解説 桃谷方子 「新装版」解説 千早茜
妖怪都市「大江戸」は、今日も一日天下泰平だ。人狼の同心・百雷の捕物帳や、魔人・桜丸に憧れる少女の恋物語、渡米人の化け猫作家・ポー来日の経緯など、住人たちの逸話もどこか微笑ましい。ただ一人の人間・雀が、愉快な仲間たちに囲まれて成長を遂げるファンタジー。シリーズ完結となる6つの傑作短篇集!
連続イタズラ事件が起きている、ビデオジャーナリストの伏見が住む町で、陶芸家が死亡。現場には、『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きがあり、イタズラ事件との類似から同一犯という疑いが深まる。同じ頃、伏見にかつて町で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラの仕事が舞い込む。証言者の撮影を続けるうちに、過去と現在の事件との奇妙なリンクに絡め取られていく。第61回江戸川乱歩賞受賞作。 乱歩賞問題作、文庫化で大幅加筆、完全リニューアル!! ビデオジャーナリストの伏見が住む鳴川市で、連続イタズラ事件が発生。現場には『生物の時間を始めます』『体育の時間を始めます』といったメッセージが置かれていた。そして、地元の名家出身の陶芸家が死亡する。そこにも、『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きが。イタズラ事件と陶芸家の殺人が同一犯という疑いが深まる。同じ頃、休業していた伏見のもとに仕事の依頼がある。かつて鳴川市で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラを任せたいという。十三年前、小学校の講堂で行われた教育界の重鎮・正木の講演の最中、教え子だった青年が客席から立ち上がり、小学生を含む300人の前で正木を刺殺。同期も背景も完全に黙秘したまま裁判で無期懲役となった。青年は判決に至る過程で一言、『これは道徳の問題なのです』とだけ語っていた。証言者の撮影を続けるうちに、過去と現在の事件との奇妙なリンクに絡め取られていくが、「ジャーナリズム」と「モラル」の狭間で、伏見はそれぞれの事件の真相に迫っていく。
警察車両を先導中の白バイが警官もろとも消失した。この怪事件に招聘されたのは「ガラスの探偵」の異名を持つ自称天才、朝倉。捜査は助手任せで見当違いな推理を連発する彼に、刑事たちも呆れ顔。ビル屋上で見つかった白バイ警官の死体と過去のストーカー殺人が絡み合った難事件を、朝倉は解決できるか?
本格ミステリの金字塔『占星術殺人事件』での登場以来、難事件をいくつも解決し、相棒・石岡和己とともに、愛されてきた名探偵・御手洗潔。その選りすぐりの短篇集。御手洗の人間的魅力に溢れた「数字錠」、「SIVAD SELIM」、シリーズ屈指の怪事件「山高帽のイカロス」他、全5篇を収録。
新本格ミステリの牽引者・法月綸太郎が生んだ同名の探偵・法月綸太郎が型破りな謎に父・法月警視とともに挑む。その選りすぐりの短篇集。会心の鉄道ミステリ「背信の交点」、オカルト現象の裏側の犯罪劇「世界の神秘を解く男」、日本推理作家協会賞受賞の傑作「都市伝説パズル」他、全6篇を収録。
臨床犯罪学者・火村英生と助手・有栖川有栖のコンビが、美しく謎を解く、多彩な事件を散りばめた短編集。火村と怪人物との丁々発止の対決を描く「ジャバウォッキー」、犯人を論理的に割り出す本格ミステリの王道「スイス時計の謎」、誘拐事件の意外な顛末とは?「助教授の身代金」他、全6編収録。監修・解説/杉江松恋。 赤い稲妻 ブラジル蝶の謎 ジャバウォッキー 猫と雨と助教授と スイス時計の謎 助教授の身代金 解説 杉江松恋
閉校が決まった小学校には、四人の先生がいる。十津川村に赴任して一年の香澄、頼りないながらも子供たちに慕われるよし太、自ら選んで僻地教育に従事する律子、そして校長の山中。村内に中学校がない十津川では、七人の生徒と子供の親ーー村の人々の生活の中心には小学校があった。六年生の卒業式までの波乱万丈の一年を描く、涙腺決壊のエンタテインメント。 1 里田香澄 2 古坂十夢 3 田村愛梨 4 進藤優作 5 里田香澄 6 タイムカプセルに入れたよし太の手紙 7 里田香澄
一ヵ月のお試し入部期間中なのに、初日からいきなりの紅白試合。勇作ははじめての硬球を恐る恐る握りマウンドに立った。小学校以来の女房役・一良と久しぶりにバッテリーを組んだとき、勇作の思いは熱く切なく燃えあがる。不朽の名作『バッテリー』のあさのあつこが放つ、感動と楽しさに溢れる青春野球小説! こんな練習ありか? こんな野球部ありか? 笑えて泣ける、ザ・青春小説! 高校野球の汗と涙、そして笑い。こんな青春最高! -アンジャッシュ・渡部建(芸人、「王様のブランチ」司会) 『バッテリー』の未来編? いや、今度の野球部はとても自由だ!-内山昴輝(声優、アニメ版「バッテリー」原田巧役) 一ヵ月のお試し入部期間中なのに、初日からいきなりの紅白試合。勇作ははじめての硬球を恐る恐る握りマウンドに立った。小学校以来の女房役・一良と久しぶりにバッテリーを組んだとき、勇作の思いは熱く切なく燃えあがる。不朽の名作『バッテリー』のあさのあつこが放つ、感動と楽しさに溢れる青春野球小説! その八、あまりのへんてこさにおれは呆然としてしまう。こんな練習ありか? その九、はっきり言って逃げ出したい心境です その十、いよいよ紅白戦突入か! で、けっこう緊張してます その十一、木下さん、すごいです! その十二、もうすぐ夏です! その十三、いよいよ、夏です! その十四、最悪の予感って、当たります その十五、さい高、サイコー!
アメリカが敵視した、人命を軽んじ易々と玉砕するという野蛮な日本人観が、一人の米軍諜報部員の報告で覆った。戦後占領政策転換の決め手となった一九四三年、北の最果てキスカ島での救出劇。日本は人道を貫き五千人の兵員を助けた。戦史に残る大規模撤退作戦を、日米双方の視点で描く感動の物語。