出版社 : 集英社
ベストセラーとなった北方謙三の『水滸伝』。その読本がついに文庫化。人物事典や年表といった貴重な資料をはじめ、著者のエッセイ、編集者からの手紙などレアな文章が満載。読めば北方水滸の全てが解るファン必携の一冊。文庫化にあたり、著者から読者へのメッセージや、司馬遼太郎賞受賞記念エッセイなど、さらに特別なコンテンツを追加。100ページ以上増補した完全版。
新婚まもない華子は、古びた借家で夫の亮介を電動工具で殺害した!華子は弁護士に「あの家には鬼がいたの」と語り、事件の背景には壮絶なDVがあったことを示唆する。それを知った華子の父は、夫こそ加害者で、娘は被害者だと訴え、罪の軽減に奔走する。だが、やがて父親は「鬼」の真の正体を知り愕然となる!家族から殺人者を出した一家の崩壊する心理を描く、戦慄の新感覚ミステリー。
ひとりの若き英傑、ついに戦場へ 童貫軍と再び見える梁山泊。さらに水軍同士の戦いも始まった。一方、二竜山では趙安との戦いが最終局面を迎える。そこに現れたのは、ひとりの若き英雄だったーー。 (解説/夢枕 獏)
ご存知目細の安吉一家が昭和東京を駆け抜ける 今宵、天切り松が語りまするは、昭和初期の帝都東京、近づく戦争のきな臭さの中でモボ・モガが闊歩する時代。巨悪に挑む青年期の松蔵と一家の活躍を描く傑作シリーズ第四巻。(解説/すまけい)
浜田山美術大学の建築家3年の竹本祐太は4月のある日、キャンパスで油絵科の新入生の花本はぐみの姿を見つける。一瞬にして心を奪われてしまう竹本。するとそこに、彫刻科7年生で大学一の変人とも呼ばれている森田忍と、建築科4年の真山巧がやってきて、無理やり竹本を連れ去るが…。美大を舞台にした、全員片想いのせつなくさわやかな青春ラブストーリー!発行850万部超のコミックが原作のTVドラマ「ハチミツとクローバー」を小説化。
航海士のナミが高熱で倒れた。船医のいないルフィたち一行は、たどり着いた冬島で、おかしな人間トナカイに出会う…。「ワンピース」最大の感動を呼ぶ“ドラム島”編が、装いも新たに甦る。ロビンやフランキー、サニー号も大活躍、劇場版ならではの世界を小説化。
童貫元帥、奔るーー 童貫とほう美がついに双頭山に進攻する。鍛え抜かれた精兵を、董平らが迎え撃つ。一方、高廉の軍と致死軍の間にも最終決戦が迫っていた。そして魯達の身に、異変が近づくーー。(解説/高井康典行)
10代で出産離婚し23歳で再婚した美加だが、新しい夫は息子にまったく無関心だった。彼女もそんな夫に同調し、いつしか虐待が始まる…。突然、夫の両親と同居することになった37歳主婦のいらだち。定年退職した直後の夫をオヤジ狩でなぶり殺された58歳主婦の孤独。現代に生きる様々な年齢の普通の女たちを鋭く描いた第18回柴田錬三郎賞受賞の傑作短編集。
一人の男の人生をポエティックに綴る物語 一人のあかんぼうが生まれ、成長し、働き、結婚して子供を持ち、ときに自分の愚かさに泣き…詩的な文章と著者自筆のユーモラスな挿画で綴った、愛と平和への想いあふれる物語。
史文恭、ふたたび梁山泊を狙う 晁蓋を殺した男・史文恭は、柴進を次なる標的に定め、徐々に近づいていく。一方、公孫勝も袁明の暗殺を狙っていた。そして、ついに童貫と梁山泊が初めて刃を交える。(解説/吉川晃司)
篠田大介は、エリート営業マン。お見合いした静子は、笑顔のかわいい、たよりなげな印象の女だった。悪ずれしたところのない静子にいとしさを覚えて結婚を決意。だが、新婚旅行の初夜に…「無邪気な女」。男は指の美しい人妻・映子に溺れた。駆け落ちをしようと待ち合わせたバーに届けられたものは…「夜のアスパラガス」。日常にひそむ恐怖の戦慄を描くホラー劇場12編。
ある日、僕は妻子を残し大阪の街に家出した 大阪の街を舞台に、現実と妄想の狭間で、ワケありギョーカイ人と家出した僕が繰り広げる面白くもちょっと切ない一大エンターテインメント作品。彼の伝説はココから始まった。(解説/モブ・ノリオ)
愛している-深く、限られた支持の中で作家は書き続けた。愛している-叩かれるために世に出た作家は死ななかった。愛している-滅びた神の声を聞いて彼女は「金毘羅」になった。愛している-さらなる危機が来た、祈りを失い、そして。愛している-内なる他者に出会う。生きる力は、消えない。判らなくてもいい、唱えてみればいい。言葉の力によって、生きようとする人と再生しようとする人のための愛の呪文。
平成元年、和倉温泉往きお座敷列車で若い女が不審死した。自殺か他殺かわからぬまま、15年以上経って、事件車両を買った高柳という男が、奇妙な掲示板を出す。事件当日、この車両に乗っていた人に話が聞きたい、謝礼に10万円払うという主旨だった。やがて、高柳のもとへ話をしに来た男が殺され…。時効を迎えた事件が新たな殺人を呼んだ!?東京・金沢を結ぶ推理行に十津川警部が挑む。
宝亀五(西暦七七四)年、陸奥国の北辺には不穏な火種がくすぶっていた。陸奥を支配せんと着々と迫り来る大和朝廷。そして、その支配に帰属する、あるいは抵抗する北の民、蝦夷。動乱の地に押し寄せる大和の軍勢の前にひとりの荒蝦夷が立ちはだかった。その名は呰麻呂。彼が仕掛ける虚々実々の駆け引きの果て、激突の朝が迫るー。古代東北に繰り広げられる服わざるものたちの叙事詩。
春秋末期、呉の策士・伍子胥は、孫武の遺した兵法を実践して越を打ち破る。敗れた越の軍師・茫蠡は、越王に愛された絶世の美姫・西施を間者に仕立て、呉王の後宮に送り込むという起死回生の策にでる。稀代の軍師らが仕掛けあう壮烈な策謀に、縦横策で弱国魯を守る孔子の知謀が絡み、宿命の抗争は新たな光芒を放つ。故事成語が現在に伝える呉越の戦いを、新視点を加えて描く壮大な春秋興亡史。
谷崎潤一郎が描く、犯罪、事件、男と女 文豪・谷崎が描く犯罪小説。精神の混濁した青年が、銭湯の中で一緒に暮らす女の死体を踏んだと思い込む『柳湯の事件』他3編を収録。大正年間に書かれたとは思えないリアルなミステリ小説。(解説/渡部直己)
北米一美しい街、サヴァナ。殺人課刑事のダンカンは真夜中に、レアード判事の邸宅に呼び出された。侵入犯を撃ったのは判事の美しい妻エリース。正当防衛を主張する彼女には多くの謎がある。事件の背後に浮かんでくる犯罪組織の親玉サヴィッチ。だが、ダンカンはしだいにエリースに惹かれていった。判事の妻で、しかも殺人の容疑者に…。全米で170万部突破、集英社文庫待望の新刊登場。