出版社 : 集英社
何もかも輝いていたあの頃のセピア色した思い出の街。さらば、帰らざる日々。そして青春の坩堝(ゆめ)よ、永遠に。石原裕次郎、渥美清、伊丹十三。若き日のタモリ、往年の寺山修司…。有名人たちが彩る、懐かしのTOKYOセンチメンタル・ジャーニー。こころの印画紙に綴られた初の長編小説!甦る70年代グラフィティ。
いつかきっとまた、会えるよねー。三年前の初夏、邪霊たちの手から救い出した少女・水野美香。最後に交わした言葉は現実のものとなり、優人は女子大生になった美香とばったり出会う。きれいになった美香に驚く優人。再会を約束し、別れたとたん、優人の携帯電話が鳴る。『協会』からの調査の指令だった。三日前、新宿で行き倒れた青年医師が、実はゾンビだったのだという。さっそく医師の住んでいた部屋へと向かうが、そこで優人が見たのは…。ホーリーハンター優人が最後の事件に挑む。
荒事専門のトラブルバスター、鈴木さやかは、イリヤから仕事を依頼される。内容は、マルスシティを訪問する、アラビフタン国王子ラシャイの護衛。報酬につられたさやかは、ついついそのメンドくさそーな仕事を引き受けてしまう。一方、正義感の強い悪党、チュチェ・フェレイラは、アパートの大家、マダム・ツァイの訪問を受ける。彼女は、亡夫セイ・ツァイ画伯の遺作を盗んで欲しいと、チュチェに頼む。その絵の持ち主はなんとラシャイ王子で…。さやかとチュチェの痛快活劇第二弾。
もう二百年以上も前から、オーウェンズ家の女たちは町で悪いことがあると罪を着せられてきた。苔むした家、女たちが作る不思議な調合薬、不気味な黒猫たち。事故で幼親を失ない、伯母たちにひき取られたサリーとギリアン。学校では友達から“魔法使い”と恐れられ、イジめられ、孤立した二人はいつもこの家の“魔力”から逃れ、自由になりたいと願う。奔放な妹は家を出、慎重な姉は孤独な青春を送り、やがて結婚する。二人の女の子を産み、育てている姉の元に数年ぶりに妹が帰ってくる。しかし彼女の車には男の死体が積まれていた…。
エリート大学生が惨殺された。遺留品は名簿の一部と思える紙切れのみ。被害者は専門学校に通う息子の小学校時代の親友だったと知って、刑事は慄然とする。砂つぶのようにパラパラとして捉えどころのない若者、それを苦々しく感じている父親の世代。この二つの世代の狭間で暗躍する“裏情報社会の住人”。事件を解く鍵は、謎の言葉「羊ゲーム」にあった-。
20歳も年上のカメラマンとの関係に苦悩する都は高校の写真部長。彼女が絶好の被写体と狙いをつけた隆之は、ラグビー部の同性のチームメイトに秘かな恋心を抱いていた。傷つき悩みながら、互いにいたわりあうふたり。やがて、それぞれに決断の時を迎える。愛に悩み、性に惑いながらもひたむきに生きる18歳の、等身大の青春像をみずみずしいタッチで描く長編小説。
聡明で、魅力的な表情の女性だー十七歳の直樹が年上の早苗に抱いた第一印象である。高校生のバイオリニストの直樹は、音楽を愛しながらも、ピアニストの父と同じ道を進むことをためらう。そんなある時、美貌の早苗に出会った。その時から彼の生活に明らかな変化が起きる。高校生の愛と自立、人生の試練を流麗に描く青春小説。
コーリャの微笑みは、愛の贈り物。東欧革命前夜、美しい古都プラハの四季を背景に、初老のチェロ奏者と5歳になるロシア人の男の子コーリャの心の交流を描いて、温かい感動を呼び起こす…。
楚材とは「外国で用いられる人材」を意味する。自国を滅ぼした他民族に仕えた父が、わが子に与えた名だった。長じて儒仏の教えと天文を修め、北の草原から押し寄せる圧倒的な力から、人命と文明を守る志を得る。チンギス・ハンに召された時、楚材28歳。遙かサマルカンドへ至る西征に従い、「焼き、殺し、奪い、去る」モンゴル軍の破壊の様を目の当たりにするのだった。独自の歴史観による大ロマン。
西征東伐に明け暮れるモンゴル帝国の政の頂点にあって、楚材は孤軍奮闘、政・軍・監の三権分立や文教政策に力を尽くす。モンゴルの破壊力を、民衆を守る警察力に転化する大目標があった。しかし、大ハンにつづき、彼に絶大な信頼を置いた太宗オゴディが没し、激烈な後継者争いが…。チンギス・ハンに仕えて23年、楚材52歳の冬のはじめだった。ユーラシアを舞台に描ききる、天才宰相の波瀾の生涯。