出版社 : 集英社
ひとり娘の女子大生・亜矢子が、伊勢・志摩に旅行に出たまま、帰ってこないー。元国務大臣で太陽薬品社長の平山から相談を受けた警視庁捜査一課の十津川警部は、元刑事だった橋本豊に捜索を依頼する。橋本は伊勢市内の旅館で、亜矢子が西尾あや子という偽名を使っていることをつきとめる。その夜、旅館のおかみと女子従業員が何者かに殺された。十津川警部の推理が冴える長編ミステリー。
岡山から倉敷へ向う新幹線「ひかり」の中で、女性の死体が発見された。死因は青酸中毒。被害者の右頬から胸にかけて古い火傷の跡が。所持していたセピアがかったモノクロ写真の意味するものはー。たまたま同乗していたOL・加奈子は、事件に興味を抱くが、その推理を嘲笑うように加奈子の周辺で第二の殺人事件が。昭和四十年代の青春の光と影を背景に展開する長編ミステリー。
ポルティモア・ワシントン国際空港に降り立つと同時に、日本人刑事ニッキはグロテスクでアラベスクな殺人事件にまき込まれる。「アッシャー家の崩壊」「ベレニス」「黒猫」そのままに展開される連続殺人事件。犯人も被害者も共にポオの熱狂的愛続者なのか?最もデュパンに近づいた子孫ニッキの宝石のように明晰な頭脳が光る。本格推理長編小説。
ルースは身長185センチ、体重90キロの大女。夫のボッボより10センチも背が高い。黒髪で目はぐっと引っ込み、長く突き出た顎に毛の生えたホクロが3つ、見事な醜女だ。有能な会計士であるボッボは、若気の過ちで彼女と結婚したことを、もちろん後悔している。ロマンス小説のベストセラー作家、メアリ・フィッシャーが原因だ。彼女は美しい金髪で、ボッボより15センチも背が低い。夫は彼女との愛の生活にのめりこみ、海が見える灯台の塔の家に住む。ルースはくやしい。しかし、どうすることもできない。ある日、夫がへまばかりのルースに怒りを爆発させ、「おまえは魔女だ!」と怒鳴る。その瞬間、ルースはメラメラとめざめた。もしわたしが魔女なら、わたしはなにをしてもいいんだ。ふたりに対するルースの復讐がはじまる…。フェミニズム文学の最高傑作。
パリに憧れる23歳のツアー・コンダクター湯川真美子の今度の仕事は香港パックツアー。いまいちノリのこない真美子が香港最初の夜に遭遇したのは、なんと殺人事件。伝説の秘宝・「キング&クイーン」をめぐる香港マフィアの抗争に巻きこまれてしまったのだ。スリルとユーモアと過激なアクション、そしておしゃれな恋もハイピッチで展開する。傑作ロマンチック・サスペンス。
洋裁学校の学生・恵子は、偶然モデルのゆい子と知り合う。華やかで容赦なく人を魅きつける彼女に誘われるままに恵子もいつしかモデルの道を歩き始めた…。その世界は強い個性をみせながらどこか虚無のかげれをみせる男や女たちがいた。女がいちばん綺麗で、可愛いらしかった1960年代。さまざまな伝説と神話が生まれた高度成長のさなか、キラ星のごとく輝き、70年代の夜明けとともに燃えつきていった青春の状烈な愛と死の長編小説。
暴力団浜内組の幹部を追跡中、同僚を誤射した志田司郎は、刑事を辞し、妻子とも別れ、たったひとりで、波止場に単喰う巨大な暴力組織に立ち向ってゆく。近代経営の仮面の影に巣喰う悪との凄まじい闘い。日常を捨て“追いつめ”てゆく異常な執念を描く、日本にハードボイルド小説を樹立した画期的長編小説。直木賞受賞作品。
国家権力の介入によって、岬一郎を応援していた町内の人々の心が離れはじめた。確固とした信念のもと、日本政府の呼び出しに応じない岬一郎。最後の理解者で元雑誌編集者の野口志郎とともに、彼は孤独に追いつめられていく…。「日本SF大賞」受賞の著者渾身の力作大長編。
舞台は新宿裏通りのバー街。「ルヰ」のバーテンダー仙田を主人公に、彼の前を通り過ぎて行く、いろいろな男と女の哀歓漂う人間模様を描き出す連作。直木賞受賞の表題作をはじめ、「おさせ伝説」「ふたり」「新宿の名人」など八篇を収録。
大学卒業間際、花咲美也は恋人の恋川圭介に絶交宣言をつきつけられる。唇は許しても、体は許してくれない美也に圭介は大不満なのだ。傷心の旅に出た美也だが、彼女の身辺で殺人事件が発生。その原因は、男と家を出ていった母親にあるらしいとわかって…。書き下ろし青春ロマン・ミステリー。
小春日和の熱海の岩陰で、肩を抱き合い、語りあってるカップルはーこ存じ、宙太と星子、じゃなくって、亜利沙さん。なんと、宙太の浮気現場を目撃してしまったのが、われらが星子。…夢よ、絶対、夢よと必死でいいきかせてみ、穏やかじゃありませんっ。ウサ晴しに恒例のひとり旅、いざ九州へ。ところが、またまた殺人事件。右京につながりのある女子大生がふたりも殺されて…。
鳳プロの社員旅行に誘われた美樹は、ようやく親の許しをもらい、シュン、満、荒井、片山、彼と同じ会社の旅行専門編集の園川都ともどもタヒチへやってきた。美樹は、年がいもなく、ツアーで知り合った小学生の日向子がさかんにシュンに接近するのに悩まされながらも、ポリネシアの雄大な景色を楽しんでいた。ところが奇妙な鳥が気になりだしてから、美樹とシュンの周辺は騒がしくなった。
壮太郎と木綿子は山に囲まれた信州の町で育った幼なじみ、壮太郎が1歳年上だ。それぞれ中学を卒業すると、父親の転勤によって東京へ移り、博習館高等部へ進学した。2人は1年のブランクののち再会したのだが、壮太郎はすっかり変わってしまっていた。彼は代議員議長として有名で、現在の恋人は真希子。大人の関係だ。しかし、それを知っても彼に対する木綿子の気持ちは変わらなかった。
「このウワキモノ!」ミス松高といわれる岬真奈美から、おれにたびたび電話がかかってくるので、妹のかなえは最初冷やかし半分だったのが、最近では、反感をあらわにしている。理由はわかっている。札幌のゆり子をどうする気なのだといいたいらしい。ところが、真奈美はおれに関心があるからではなく、親友の石橋のことをあれこれ聞きたいからおれに近づいたはずなのに、石橋も真奈美も…。
ネコのパタは大好きな野原真夏と相性オール百パーセントの男のコをみつけた(ネコは相性判断の天才なんだよ)。でも、パタのドジでふたりの出会いを邪魔しちゃったのだ。トラジローという名の彼と真夏はどうなるのか、責任を感じたパタは、2年先の未来を超能力ネコのココナに見せてもらうが…。恋は女の子にとってゼッタイのもの。恋する女のコたちは贈るすてきなレンアイ小説。
あたしは聖純子、ニックネームはずんずん。あたしの家は大地霊教っていう新興宗教をやってて、おばあちゃんが2代目教祖。ところで“地の国”って知ってる?おばあちゃんのひょんな手違いから、その地の国から、バサラっていう男のコの魔人が出てきちゃったの。ブルーの髪の超ハンサム。彼があたしと同じ高校に通うことになったから女のコ達は大騒ぎ。でも、あたしの憧れは翔さまよ。