出版社 : 集英社
商標乗っ取り、パロディ商品、特許侵害……飲料メーカーOL亜季が知的財産のトラブルを解決!痛快お仕事小説。 群馬の中堅飲料メーカー「月夜野ドリンク」に勤める亜季は、知的財産部に異動になった。 親会社から出向してきた上司の北脇は、弁理士資格持ちの知財エリートながら、全国の名物菓子を取り寄せては一人で楽しむ変わり者。 張り切って仕事を始めたとたん、服飾ブランドを営む親友が悪徳企業に訴訟を起こされそうになったり、 自社製品のロゴを改変したパロディ商品が発覚したりと、亜季は慣れない業務に振り回される。 そのたびに北脇の知識と経験に支えられ、なんとか乗り越えてきた矢先、月夜野ドリンクが社運をかけて開発してきた新製品のお茶が、 他社の権利を侵害しているとの理由で発売中止の危機に。 みんなが努力して開発した、汗と涙の結晶の技術を守るために、亜季ができることは!?
シェイクスピア演劇を監視する『国際シェイクスピア法』を英国議会が制定して十年、日本でも文科省に国際シェイクスピア警察課が設置されて五年。学生演劇界にその名を轟かせていた天道は、前途を嘱望されながらシェイクスピア警察となっていた。一方、天道と並び称された空也は、自由な表現を求め、シェイクスピア・テロリストとして地下公演をくり返し…!?
弱小「すずめバス」のバスガイド・町田藍は、エリートサラリーマンの元木から「自殺した親友を偲ぶバスツアーをしたい」と依頼を受け…(「友の墓の上で」)。億万長者と結婚した藍の親友・みどり。だが、その結婚式で真珠を贈られた招待客が次々と殺されて!?(「夢は泡に溶けて」)など全6編を収録。幽霊と話せる能力を持つ霊感バスガイド・藍が怪事件を解決する人気シリーズ第8弾!
「勝ち組医師」を狙った連続テロ事件なのかー事件現場には「豚ニ死ヲ」という言葉が残されていた。そして全日本医師機構の総裁となった狩野のもとにも脅迫状が届く。同期生で医事評論家の浜川は、狩野に依頼され、テロへの関与が疑われる医師・塙の行方を探すことに。高額医療で高収入を得る医師と、失業してホームレスになる者に二極化する医療界。その闇にある陰謀を暴く医療ミステリー!
生類憐みの令によって「犬公方」の悪名が今に語り継がれる五代将軍・徳川綱吉。その真の人間像、将軍夫妻の覚悟と煩悶に迫る。民を「政の本」とし、泰平の世を実現せんと改革を断行。抵抗勢力を一掃、生きとし生けるものの命を尊重せよと天下に号令するも、諸藩の紛争に赤穂浪士の討ち入り、大地震と困難が押し寄せ、そして富士山が噴火ー。歴史上の人物を鮮烈に描いた、瞠目の歴史長編小説。
倒幕の機運が高まる鎌倉末期。新田義貞は、壱岐に流されていた後醍醐天皇方として挙兵し、大塔宮護良親王、楠木正成、足利尊氏らとともに、ついに鎌倉幕府を滅ぼした。しかし、天皇新政もつかの間、反旗を翻し始めた足利氏の追討のため、義貞は自らの義に従って出陣するが…。帝に忠節を尽くし続けた義貞。歴史の表舞台を駆け抜けた太平記の雄の劇的な生涯を描ききった安部版「太平記」第2弾。
「日本資本主義の父」、渋沢栄一。武蔵国血洗島村の農家に生まれた栄一は、幕末には過激な尊王攘夷青年となっていた。平岡円四郎との出会いが彼の運命を変える。一橋慶喜の家臣となり、その本質を捉えたぶれない判断力と交渉力でめきめきと頭角を現していく。パリで学び帰国した後は士魂商才を掲げ、「論語とソロバン」の精神で五百を超える事業に関わる。現代に通じる経済の礎となった男の生涯。
入院中の父に中華そばを出前したい二人の子どもと、変わり者の大人たちが起こした奇跡(「四分間出前大作戦」)。マズメシ母に悩まされる女子高生と、おむすび屋の女性店主の愛情(「おむすび狂詩曲」)。底なし大食い男の葛藤と、デカ盛り定食を作り続ける頑固親父の秘めた過去(「闘え!マンプク食堂」)。熱々の美味しい料理と、それを取り巻く人間ドラマに食欲も涙腺も刺激される、5つの極上の物語。
天涯孤独で無職の三井は、放火に遭い家が全焼。途方に暮れていたところ、“捜し物屋”を営む間山和樹に助けられる。和樹は喋れないイケメンの弟・白雄と一緒に、客の失くし物を「占い」で捜す仕事をしているらしい。彼らの知り合いの弁護士・徳広の力も借りて生活を立て直す三井だったが、偶然、放火犯らしき男を見かけ…。ちょっと不思議で怖くて愉快。四人(と一匹)のドタバタ事件簿!
鬼に両親を殺された幼いカナエとしのぶを助けた悲鳴嶼。 鬼殺隊に入り、両親の仇を討ちたいと熱望する二人に、親戚のもとで娘らしい暮らしを送ることこそが幸せだと諭すが、姉妹は頑として聞き入れない。 根負けした悲鳴嶼は二人にある試練を与える…。 他にも、蜜璃が恋心を封印してしまったり、お館様の命により柱全員で冨岡を笑わせようとしたり、不死川兄弟の絆の物語、 さらには善逸と伊之助が宇髄との柱稽古で温泉探しに挑むなど盛りだくさんの内容でお届け! そして大人気「キメツ学園」小説版も再び収録!!
NARUTO世代の読者に贈る新たなノベライズ「NARUTO烈伝シリーズ」第3弾! チャクラが使えなくなったナルト。そこへ大蛇丸がとある科学忍具を持って現れ、協力を申し出るが…? カカシとサスケ、サクラが異国の地で探っていた六道仙人の手がかり、その最後のピースが明らかに! 「真の仲間とは何か」それぞれの思いを胸に、木ノ葉の忍たちが集結する…! カバーイラストは岸本斉史描き下ろし!
ユノファン必読! 丸々一冊「ユノ」にスポットが当たる、ブラッククローバー小説! ・ユノ・クラウス・ミモザら『金色の夜明け』団員たちが、潜入捜査で乗り込んだ先は……貴族たちの婚活パーティ!? ・魔法帝・ユリウスの恥ずかしい秘密を偶然知ってしまったユノが課せられた任務は、危険なペットの世話!? ・ユノへのプレゼントを探すベル。気になる相手への贈り物に迷うノエル・シャーロットも加わり乙女三人が大騒動!! ・ユノが追うのは、災いを振りまく『原罪』の魔導書……そのカギを握るのは、『金色の夜明け』団長のヴァンジャンス!? アスタのライバル・ユノの、華麗なる日常と決意を描く新小説!
諸国との戦争に破竹の勢いで勝利し続け、ヨーロッパをほぼ手に入れたナポレオン。オーストリア皇女と再婚して跡継ぎにも恵まれ、絶頂期を迎えるが、酷寒の地・ロシアへの遠征に失敗し、対フランス同盟軍に追い詰められてゆく。1814年、ついに退位を余儀なくされ、地中海に浮かぶエルバ島への追放が決まるがー。「まだ私は終わりではない」。再起を懸け、男は最後の戦いに挑む!英雄小説の決定版!最終巻「転落篇」。
恋人と別れて突然事実に帰ってきた娘・梓。年の離れたシングルマザーに親身になる母・祥子。孤独を愛しながらも三人の崇拝者に生活を乱される大叔母・道世。幼少期を思い出させる他人の家に足繁く通う父・滋彦。何年も音信不通だった伯父・博和。そんな一族が集った祖母の法要の日。赤の他人のようにすれ違いながらも、同じ家に暮らした記憶と小さな秘密に結び合わされてー。
遺伝子操作、AI、人間強化、VR、ベーシックインカム。 未来の技術・制度が実現したとき、人々の胸に宿るのは希望か絶望か。 美しい謎を織り込みながら、来たるべき未来を描いたSF本格ミステリ短編集。 日本語を学ぶため、幼稚園で働くエレナ。暴力をふるう男の子の、ある“言葉"が気になってーー(「言の葉の子ら」 第70回推理作家協会賞短編部門ノミネート作) 豪雪地帯に取り残された家族。春が来て救出されるが、父親だけが奇妙な遺体となっていた。(「存在しないゼロ」) 妻が突然失踪した。夫は理由を探るため、妻がハマっていたVRの怪談の世界に飛び込む。(「もう一度、君と」) 視覚障害を持つ娘が、人工視覚手術の被験者に選ばれた。紫外線まで見えるようになった彼女が知る「真実」とは……(「目に見えない愛情」) 全国民に最低限の生活ができるお金を支給する政策・ベーシックインカム。お金目的の犯罪は減ると主張する教授の預金通帳が盗まれてーー(「ベーシックインカム」) 【著者略歴】 井上真偽(いのうえ・まぎ) 神奈川県出身。東京大学卒業。 『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞してデビュー。 第2作『その可能性はすでに考えた』が、2016年度第16回本格ミステリ大賞の候補に選ばれる。 その続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』は、「2017本格ミステリ・ベスト10」の第1位となる。さらに「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい! 2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にもランクイン。2017年度第17回本格ミステリ大賞候補、「読者に勧める黄金の本格ミステリー」にも選ばれる。 同年、本作に収録されている「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。 2018年には『探偵が早すぎる』が滝藤賢一、広瀬アリス、水野美紀出演でドラマ化され話題となる。
長年行方不明だった義兄の登場。 崩れ始める、平穏だった家族関係。 ある一つの悲劇をきっかけに、 すべての景色は一転する。 会社員の夫・秀嗣、五歳の息子・洸太、義母の治子と都内に暮らす折尾里佳子は、主婦業のかたわら、フリーの校閲者として仕事をこなす日々を送っていた。 ある日、秀嗣がサプライズで一人の客を家に招く。その人物は、二十年間以上行方知れずだった、秀嗣の兄・優平だという。現在は起業家で独身だと語る優平に対し、息子本人だと信用しない治子の態度もあり、里佳子は不信感を募らせる。しかし、秀嗣の一存で優平を居候させることに。それ以降、里佳子の周囲では不可解な出来事が多発する。 『代償』の著者が贈る、渾身のサスペンス&ミステリ。 【著者略歴】 伊岡瞬(いおか・しゅん) 1960年東京生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞しデビュー。著書に『145gの孤独』『瑠璃の雫』『教室に雨は降らない』『代償』『もしも俺たちが天使なら』『痣』『悪寒』『本性』『冷たい檻』など。
2019年9月20日全国公開 映画「おいしい家族」の小説本。 母の三回忌、実家である都内の離島に帰省した橙花。憧れの美容部員になり数年。仕事がうまくいかない日もあるし、おまけに夫婦生活もずいぶん前から雲行きが怪しい……。都会暮らしに疲れた橙花にはちょうどよい休暇だった。故郷に暮らす一つ年下の弟の翠は、スリランカ人女性と結婚し、間もなく新しい命が誕生する予定。実家に着くと、その佇まいは母がいない以外、何も変っていなかった。と思いきや、橙花を出迎えたのは、母のワンピースを着た父だった! 唖然とする橙花に追い討ちをかけるように、夕食の席に現れたのは、見知らぬ中年男・和生と、その娘で生意気な女子高生・ダリア。そして父はこう宣言した。 「父さんな、あたらしい家族の母さんになろうと思う」。 始めは納得出来ず、父に反発する橙花だったが、島の人たちとの交流、流れ者の和生とダリアの過去、父の亡き母への想いを知るうちに、橙花の心に変化がーー。 性別、血縁、国境、あらゆる壁を超えた、あたらしい家族の誕生を描いたユートピア小説。 【著者略歴】 ふくだ ももこ 1991年、大阪府生まれ。映画監督・作家。日本映画学校で映画を学び、卒業制作の「グッバイ・マーザー」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭、湖畔の映画祭で入選。2016年「えん」ですばる文学賞佳作受賞し作家デビュー。他の作品に「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」がある。全国公開映画「おいしい家族」の脚本・監督を務めた。
第7回集英社ライトノベル新人賞《金賞》受賞!! 戦いの末、宇宙を漂流することになった英雄の物語。 時は、地球人が宇宙に進出して854年……銀河でもっとも繁栄した種族となっていた。そんな中、辺境国のツキムラクモと神聖アルビオーノ王国の資源星を巡った泥沼の戦争が続いている。ツキムラクモ軍の少尉・狛犬アカネは戦闘中、敵の攻撃により遭難してしまう。敵も同じく機体が半壊し、お互いが通信も移動も不可能な絶体絶命の状況。アカネは生き延びるため、今まで戦っていた敵の女兵士のリリスと休戦し、元の宙域に戻る道を探すのだった。 幸いにも機体のエネルギーは無限で、食料も十分にあるため、時間さえかければ帰還は確実。二人は協力して生きる約束をするのだが……? 帰還まで、およそ四十日余り。はたして、無事帰ることはできるのか!?