出版社 : 風媒社
天才にはいくつもの顔がある。元禄文学を代表する巨匠・井原西鶴の俳諧師としての知られざる“顔”。縦横無尽、浮世を人間味豊かに活躍した天才・西鶴の原点を描いた新聞連載小説を単行本に。小説「若き日のマルクス夫妻とエンゲルス」併録。 西鶴二十面相 若き日のマルクス夫妻とエンゲルス
父の用明大王は即位して二年足らずで病没。少年の厩戸王は大臣蘇我馬子に庇護されながら政に関心を示さず、仏法の道へと魅かれていく。竹田王の死により推古大王の後継に選ばれた厩戸王だったが次々と起こる悲劇に心を病み、都から離れた斑鳩で生を終えた。この悩める王族が聖徳太子と呼ばれる聖人に作り変えられることになる。古代史の謎を解く長編歴史小説!
短編小説集。『海猫の啼く日に』朝鮮人労働者の痛苦の日々…。『手帖』秘め事を書き遺して父は逝った…。『贈られた絵』美術教室でふたりは知りあった…。『裏金』知事の座に忠誠心を競う人びと…。『万引き』いじめられた少年が果たした復讐劇は…。『夫の消息』容疑者の夫を妻は待ちつづけた…。『冬のうなぎ』空襲に追われた少年の戦後…。『祖父の外出』旧家で暮らす祖父と孫娘の絆…。『繭ごもり』蚕の終焉に少年は息をつめた…。『ストーカー』去った女を執拗に男は追ったが…。『折れた翼』気鋭の市長と対峙した新聞記者の哀歓…。
ある日、突然脱税犯の汚名を着せられたー。謎めいたモデルの女との出会いから、脚本家・野崎祥司の人生はゆっくりと壊れていく。家庭は崩壊、仕事も家も失ってまで闘った税務闘争。すべてを犠牲にして貫いた「正義」の果てに見たものは…。
13歳で女工として海を渡り、日本へ。従姉の死。悲しみの帰郷。結婚。ふたたびの渡日…。いつも拠り所のない思いにかられながらも、現実を乗り越え、生き抜いてきたひとりの朝鮮人女性の物語。