出版社 : NHK出版
大河ドラマ「青天を衝け」完全小説版、渋沢栄一の青春時代を描く第1巻いよいよ刊行! 「虐げられる身分のままでは終われない。俺は、武士になる!」 武蔵国血洗島村(現・埼玉県深谷市)、藍染めの原料となる藍玉作りと養蚕を営む富農の家に生まれた主人公・渋沢栄一は、頭の回転は早いが、大人や権力に物おじしない“やんちゃ坊主”に育つ。商才に長けた父の背中に学び、商売のおもしろさに目覚めていく栄一だったが、17歳の頃、人生を変える最初の事件が起こるーー。 幕末から明治へ、時代に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続けた渋沢栄一の、熱き青春の日々がここに始まる!
時代は戦後へ。傷ついた人々を音楽で勇気づけたいと奮闘する夫婦の物語、ここに完結! 不遇の時代を乗り越え、作曲家として活躍する古山裕一と、そんな夫を明るく支える妻・音。時代は戦争へと突入し、裕一は、命を懸けて戦う人々を応援するために曲を作り続ける。終戦後、戦意高揚のために作った自分の曲が人々を戦争へと駆り立て、恩師や親しい人たちを失う結果になってしまったことに深く傷ついた裕一は、音楽から距離を置くようになる。やがて音や仲間たちとのふれあいを通じて、音楽の力を再発見した裕一は、復興に向かう人々の心を勇気づけようと、新しい時代の音楽を奏でていくーー。数々の応援歌やヒット歌謡曲を二人三脚で生み出した夫婦の物語がクライマックスを迎える!
勝田繁太郎(26歳)は、働く意欲がなく、これといった趣味もなく、恋愛経験もゼロで、ただただ平穏にのんびり過ごす日常を愛する男。人に気を遣うことができず、仕事でミスをくり返してもまったく気にしないマスペースさゆえ、彼の周囲では珍事が尽きず、周囲からは疎まれている。だが、高名な陶芸家として知られる祖父だけは繁太郎の人間性に好感を持ち、彼の陶芸の才能を見出していた。陶芸への興味を引き出し、あとを継がせようと画策する祖父の思惑は果たされるのか。そして、繁太郎が成長する日は訪れるのだろうかー。破天荒な祖父との交流と、26歳にして訪れる初恋。笑って、笑って、少ししんみりして、心温まる。世のおかしみと愛すべき人々を、疾走感あふれる筆致でユーモラスに描く至極の長編大衆小説。
作品の舞台は、治療法のない疫病「ペスト」に突如襲われ、封鎖されたアルジェリアの都市オラン。終わりなき災厄に見舞われたとき、人はそれにどう向き合うのか?ノーベル賞作家カミュの上質な文章と透徹したまなざしによって描かれる群像劇は、コロナ禍を経験した私たちに多くの示唆を与えてくれる。
昭和という激動の時代、福島の老舗呉服店の跡取りとして育った主人公・古山裕一は、たび重なる挫折を経験しながらも、音楽への夢を膨らませていく。やがて行動力にあふれる運命の女性・音と出会い、二人は夫婦に。個性豊かな周りの人々を巻き込みながら、裕一と音は二人三脚で、人々の心に寄り添う数々のヒット曲を生み出していくー。少し気弱で天才肌の作曲家の夫と、行動力にあふれる明るい妻が織りなす、波乱万丈な物語。第1週〜第十三週の放送台本をもとに小説化。
火災で注目される大聖堂、 そこで繰り広げられる大スペクタクル 1831年に書かれた本作。原書が読まれるのはもとより、いまも翻案や改作という形で演じられ続けるのはなぜなのか。その魅力を、仏文学界随一の切れ味を誇る著者が読み解いた番組テキスト(2017年2月号)に、大聖堂が建てられた経緯と技術、歴史的背景について綴った特別章とカラー口絵を加えた、『100分de名著ブックス』特別版。
アニメーターとして才能を花開かせる、なつ。 夢と愛の物語はクライマックスへ! アニメーターへの憧れを胸に上京し、アニメーション制作の現場へ飛び込んだ奥原なつ。生き別れた家族との再会や人間味あふれる新宿の人々との出会いを経て、個性豊かなアニメ仲間たちと切磋琢磨しながら女性アニメーターとして成長していく──。 夢と冒険、愛と感動のドラマ、ここに堂々完結!
製菓会社に寄せられた一本のクレーム電話。広報部員・岸はその事後対応をすればよい…はずだった。訪ねてきた男の存在によって、岸の日常は思いもよらない事態へと一気に加速していく。不可思議な感覚、人々の集まる広場、巨獣、投げる矢、動かない鳥。打ち勝つべき現実とは、いったい何か。巧みな仕掛けと、エンターテインメントの王道を貫いたストーリーによって、伊坂幸太郎の小説が新たな魅力を放つ。
戦争で両親を失った奥原なつは、北海道・十勝の大自然と、開拓者精神にあふれた強く、優しい大人たちのもと、たくましく育っていく。やがてなつは、十勝で育まれた豊かな想像力と開拓者精神を生かし、「漫画映画」(アニメーション)の世界へチャレンジする。
「あなたにこの物語の犯人はわからない」 - 中山七里 仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。 一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。 三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。 男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか? 誰が被害者で、誰が加害者なのか──。 怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義…… この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ! 第三の被害者は誰なのか? 殺害された彼らの接点とは? 第三の被害者は? 本当に“護られるべき者”とは誰なのか? “どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!