1971年8月発売
遠い声 遠い部屋遠い声 遠い部屋
父親を探してアメリカ南部の小さな町を訪れたジョエルを主人公に、近づきつつある大人の世界を予感して怯えるひとりの少年の、屈折した心理と移ろいやすい感情を見事に捉えた半自伝的な処女長編。戦後アメリカ文学界に彗星のごとく登場したカポーティにより、新鮮な言語感覚と幻想に満ちた文体で構成されたこの小説は、発表当時から大きな波紋を呼び起した記念碑的作品である。
ジョニーは戦場へ行ったジョニーは戦場へ行った
さようなら母さん。泣かないでカリーン。ぼくは行きたくない。本当はここにとどまって、君といっしょに働いて、子どもをつくり、君を愛したい……。異国の地の戦場で砲弾にあたり目、鼻、口、耳をそぎとられ、両腕両足まで切断された青年ジョニーの心の旅を描く問題作。平和への思いをこめられて読み継がれた反戦文学の金字塔。
時間に忘れられた国時間に忘れられた国
南太平洋に浮かぶ絶海の孤島キャスパック。そこは百万年前の恐竜時代さながらの世界だった。この島にたどり着いたアメリカ青年ボウエンは、襲い来る太古の怪獣や有翼人間と戦いながら脱出の機会をうかがっていた。ある日、彼は島を支配する不可解な進化の法則に気づく。どうやら脱出の成否は、その謎をとくことにかかっているらしい。ロストワールド三部作を全一巻に合本した。
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