麻雀は自信だ。若者はそう信じていた。初めての他流試合、若者は麻雀業者の看板を揚げているプロに戦いを挑んだ。勝負は半荘四回。若者のすべり出しは順調だったが。勝負の凄まじさと怖さを描く傑作短編集。
復活第一回の芥川賞を受賞した由起しげ子、小谷剛氏の作品から、戦後文学に一時代を画した井上靖、安部公房、堀田善衞氏らにいたる多彩な名篇、佳品を八篇収録した