1988年9月16日発売
歌行燈歌行燈
冬の桑名の月の夜、うどん屋の店先で酒をあおる旅芸人若者は、なぜか夜空に響く按摩の笛に怯えている。やがておかみを前に3年前の因縁話を語りはじめた同じその頃、旅屋湊屋では、芸妓お三重が旅の二老人に薄倖な身の上を明かしていた。二つの語りの交錯が幽艶な陶酔境を現出する鏡花一代の傑作。
唐宋伝奇集 下唐宋伝奇集 下
この『唐宋伝奇集』は、中国でいう「古小説」のうち、唐、宋の、いわゆる「伝奇」(伝奇物語)から選択して翻訳し、注をつけたものである。この下巻には、唐代中期から唐代末期、五代を経て宋代までの代表的な作品を選んだ。
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