1989年7月3日発売
新・平家物語(八)新・平家物語(八)
打倒平家の旗のもとに鎌倉を進発した源氏軍と、意気あがらぬまま東下した維盛ひきいる頼朝征討軍。両軍は、富士川をはさんで対峙する。“水鳥の羽音”で敗走した平家には、著者一流の解釈がある。黄瀬川の陣で、末弟義経と初の対面をした頼朝。いよいよ活気づく源氏勢に手を焼く平家は、腹背に敵をうけた。木曽義仲の蜂起は平家一門の夢を劈き、北陸路もまた修羅の天地であった。
新・平家物語(九)新・平家物語(九)
寿永二年は、源平それぞれに明日の運命を賭けた年である。ひとくちに源氏といっても、頼朝は義仲を敵視しているから、三つ巴の抗争というべきであろう。最初の勝機は義仲がつかんだ。史上名高い火牛の計で四万の平家を走らせた倶利伽羅峠。勝ちに乗じた義仲は、一気に都へ駈けあがる。京洛の巷は阿鼻叫喚。平家は都落ちという最悪の事態を迎えるが、一門の心と心は決して同じではない。
新・水滸伝(三)新・水滸伝(三)
囚われの身ながら潯陽楼の風光に見惚れた宋江は、即興の一詩をそこに残したが、謀反人の烙印を押され、あわや刑死という寸前、晁蓋をはじめとする梁山泊の面々に救い出された。二丁斧を使う李逵や姦婦巧雲を成敗した楊雄も仲間に加わり、梁山泊の勢いは、日に日に旺となる。ここにその動きを警戒するのが、地元豪族の祝氏一族。ついに両者は激突し、悪戦苦闘の末、泊軍は勝利を収める。
新・水滸伝(四)新・水滸伝(四)
最晩年の著者が、心血を注いで築きあげた壮大な中国絵巻!一騎当千の豪雄がそろい、民衆の与望をになって起つ梁山泊軍は、野火のごとく勢いを増す。権勢の人、高〓@42C6は、一万四千の大軍をもよおして泊軍を討たんとする。その秘密兵団こそ、連環馬軍であった。さしもの泊軍も色を失い、梁山泊始まって以来の大損害をこうむる。しかし梁山泊の智恵者は王手を逆にとり、難局を乗り切った。
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