1989年7月発売
涼太郎と岩田は生まれも育ちも六本木。幼なじみの悪友で、ナンパもケンカも、いつも、つるんでやってきた。涼はヌード専門のカメラマン。岩田は代々続いた魚屋をシーフードカフェに改め、シェフに納まった。こんな2人が、出稼ぎ外人モデルと関わりを持ったことから、物語は始まる…。仲村トオル主演で東映映画化。
鉄人・五条友彦に政府筋から秘令が下る。「遺伝子学の権威、折原博士が、兇悪集団『さそり』に擢われた。早急に救出せよ」と。『さそり』の背後には『北のバラ』というソ連の黒い組織がある。もし手遅れの場合、博士の研究が盗用され、狂暴人間が横行するはずだ。五条は、死線を越えながら、ソ連に拉致された博士を探し求めるが…。
「だ、だれか来てくれ!殺される」松江・宍道湖畔のホテルから落合和彦が墜死した。奇しくも、恋人千秋もスイス・レマン湖のホテルで墜落死していた。この死の相似に疑惑を抱いた妹玲子は、週刊記者浦上伸介とともに真相を追う。驚くべき奇怪な事実、そして容疑者には鉄壁のアリバイが!アリバイ崩しの名手の長編力作。
「その結婚はおやめなさい。ハネムーンの帰り道、棺で戻ってくるつもり!?」箱入娘・麗子の結婚式直前、正体不明の女からの謎めいた忠告に、名門・南条家は大パニック。一計を案じた母は、麗子の双子の妹で暗黒通りの女ボス・美知に助けを求めたが…。純情可憐のんびり姉とケンカならめっぽう強い妹の、対照的な2人のお嬢さまがまきおこす恋と冒険。ちょっぴりロマンのユーモアミステリー。
艶めかしいレズビアンの世界と、現代っ子らしい男女の野心が思わぬ悲劇を呼びこむ表題作。少女の残酷な内面心理を鋭く抉る「美少女」。片や資産家、一方は零落の身の同級生の女性2人が偶然出会ったとき、資産家の女性が支払った思わぬ代償を描く「十四年目の友情」など、現代社会に潜む人間内面の恐怖を綴る心理ミステリー集。
無敵の匈奴軍を塞外で打ち破り、武勲をあげた前漢の名将・霍去病の死の謎を描く表題作をはじめ、春秋末期の呉越戦争期を舞台に、2人の英雄、伍子胥と范蠡に、絶世の美女、西施を配した「わが愛しの西施」、戦国四君の1人、楚の名宰相・春申君の悲劇をあつかった「残春記」など、7篇を収録した中国古典伝奇ミステリー集。
休日を利用して、オレは友人とハンティングに出かけた。猟のほうはさっぱりだったが、途中、とんでもないものを発見してしまった。その名車は、ふとのぞき込んだ納屋の中にあった。名車の持ち主は、ある富豪のものだった。だが、その富豪は謎の失そうをとげていた…。また、オレの探偵趣味が頭をもたげはじめ、事件にクビをつっこむことになってしまった。「最後に笑う者」につぐ、ガース・ライランド・シリーズ第2弾。
天正10年、本能寺の変。その直後の山崎の戦いで、羽柴秀吉、明智光秀を破る。秀吉に嫡子・日金丸(後の秀正)誕生。慶長5年、秀正・徳川家康連合軍、石田三成を関ケ原に破り、大坂城の異母弟・秀頼を倒す。慶長8年、秀正、将軍となり、名古屋に幕府を開く。日本の公用語は名古屋弁になる。泰平と狂乱の名古屋時代260年。日本史をパスティッシュした、長編時代小説。