1989年8月発売
義理の母ソニヤはスティーヴの愛人だった!ジニイはスティーヴと別れる決心をすると、ひとりメキシコに旅立つ。その傍には、ジニイを自分のものにしようとするアンドレがいた。が、突然の大地震で失明してしまうジニイ。スティーヴは彼女が死んだと聞かされるや、アンドレを追い、決闘の末、彼を殺す。傷心のスティーヴは、ジニイへの思いを振り切るようにプレヤーズ・エンドに向かうのだった。南北戦争直後のアメリカ南部を舞台に、淑女と娼婦のふたつの顔をもつヒロイン、ジニイとスティーヴの愛と憎しみのドラマ「甘い野生の恋」の完結編。
あるときはかたむいた遊園地、あるときは7,900年後の海辺、またあるときはカラッポの水族館。電報を巡って、会えないあなたとわたしがくり広げる、谷山ファンタジーのメリー・ゴー・ラウンド。回転木馬にのってでかけよう。現実と異次元との間を自在に駆け回るヒロコさんの最新作!
なに不自由なく育つたシェイラ・ロジャーズは、ある日突然、すべてを失うことになった。新婚旅行の最中、メキシコ山中で山賊の一団に襲われて夫を殺され、彼らの隠れ家に連れ去られた。一団を統率するラファーガ〈風〉と呼ばれる男は、自分に女がありながらも、シェイラに野性的な情熱を抱く。けんめいに拒みつつ、シエイラはいつしかこの荒々しく力強い男に身も心もゆだねたいと願うようになっていた。しかし、それもつかのま、捜査の手は刻々と迫っており、シェイラにもついに決断のときが来た。
平凡な人生を歩んできたランナ・マーシャル。彼女の運命はひとりの老人に出逢った日から、思いがけない方向にむこうことになった。彼の息子チャドとナバホ・インデイアンとの混血の私生児ホーク。まったく違う世界で生きてきたふたりの男に、同時に惹かれていくランナは、財産をめぐる家族同士の争いとうらぎりの罠にはまっていく。ランナの愛は?運命は…?広大なアリゾナの自然を背景に、ジャネット・デイリーが情熱を込めて書きあげた感動のロマンス長編。
モンタナの大牧場主の息子チェースと貧しい娘マギーとの恋はかなうはずのない夢でしかなかった。ましてマギーの父が、大牧場の牛を盗む泥棒とわかってからは…。警告にもかかわらず盗みをやめなかった父は、ある日マギーの見ている前で処刑されたが、そこには黙って見守るチェースの姿もあった。マギーの愛は一転して、激しい憎しみに変わる。カルダー大牧場への復讐を心に誓うマギーだったが、皮肉な運命の女神は、16歳の彼女にチエースとの愛の結晶を授けていた。絶大な権力を誇るカルダー家の愛と憎しみの歴史を描く、待望の大河ロマンス、カルダーシリーズ第一弾!
「見はてぬ夢」につつぐカルダーシリーズ第2弾、前編!舞台は100年前のテキサス。開拓に夢をはせるベンティーン・カルダーは、17歳になったばかりのローナを妻にむかえ、遠い未知の土地モンタナへ旅立つ。はてしない荒地とインディアンへの恐怖、そしてカルダーを陥れようとする男たちの策略のなかで、ふたりの愛は、ともすれば傷つけあい、まどい、反発しあう。レディたるもの、性の悦びを感じてはならないという道徳感がまかりとおっていた時代。ローナは、あまりにも強い愛の衝動に、恥じらい戸惑うのだが…。
「見はてぬ夢」につづくカルダーシリーズ第2弾、後編!大牧場主として成功をおさめたベンティーン・カルダー。息子も生まれ、一家は幸福そのものに見えたが、ローナは寂しかった。夫が外の出来事をなにひとつ話しくてれないのだ。彼女は、優しいことばをかけてくれるブル・ジャイルズに惹かれていく。そんな危なっかしい関係を、ベンティーンが黙って見過すはずはなかった。しかし、ある出来事をきっかけに、ふたりの愛はゆるぎないものとなったのだが…。
伊予松前5千7百石の城主加藤嘉明は、慶長5年9月15日、いわゆる天下分け目の合戦“関が原の役”で徳川家康に味方し、一躍20万石の大名にのし上がって新城を構築せんと画策し、勝山の地に三層の天守閣をもつ城下町を建設することになった。普請奉行足立右衛門重信は、主君の意を受け、この地の土質や降雨量、さらには樹木の種類に至るまで調べるという充分な考究を重ねて築城に当たっていたが、小天守の石積みで意見の食い違いをきたしていた。亡き母に代わって父の世話に務めるひとり娘の千波は、そんな父の疲労を肌に感じ取っていた。とある日、せっかくの土塁を何者かに爆破されるという事件が出来した!-“金亀城”構築をめぐっての普請奉行父娘の剣と恋の物語。
六郷の渡しの河原で、女にも見まがう若衆が屈強の浪人輩に取り囲まれていた。危ういところを救ってくれたのは、空腹に困ってその場に寝転んでいた若侍倉間勝太郎であった。助けられた若衆は川路鮎之介と名のったが、その正体は女と勝太郎は見抜いていた。事実、川路鮎之介こと鮎姫は遠州掛川5万石は太田備中守盛澄の孫娘であったが、江戸へ向かう道中で、家重代の秘宝“群れ千鳥の懐中鏡”を何者かのために奪われてしまった。それは、ばてれん忍者甲羅弾三郎の仕業であった。忍者を操る恐るべき黒幕とは…。婚儀にまつわるもめごとに反発する鮎姫を助けて、「お鮎ちゃん」、「鮎の字」とまるで長屋の小娘でも呼ぶような気安さで接する倉間勝太郎なる若侍の正体とははたして…。
遠州掛川からぶらりと江戸へ出てきた次男坊ざむらい砂子銀作は、浅草奥山の矢場で奇怪な浪人に連れ去られようとした美女、お雪を救ってやったことから…。幕府転覆の陰謀をたくらむ軍略家愛州若狭守を首魁にいただく怪盗団「迅風連」の跳梁!その逮捕を目指すは幕府御目付鳥居耀蔵に率いられる隠密組と北町奉行遠山金四郎の隠密党であった。お雪の手引きで、銀作は隠密組の配下に属して活躍することになった。小柄の名手銀作であったが、迅風連の怪浪人相手の死闘で危地に陥ったとき救ってくれた宗十郎頭巾の若侍は、“若狭守の討幕の陰謀は偽り”という不思議なことばを残して去った!-乾坤二帳の秘巻をひめた花嫁人形の謎とは!?銀作が突き止めた事件の真相は…。
世界10カ国の首脳が集まる大規模サミット警備の間〓@68D2をぬって異常な事件が頻発する。新宿高層ホテルでの外国人襲撃!二度、三度にわたる竜崎軍団襲撃!そして…。彼ら命知らずの殺人集団は、竜崎軍団の壊滅こそ、日本に麻薬密輸の橋頭堡を築く唯一の手段と信じているのだ。従って、どんなに無茶な攻撃でも平気で仕掛けてくるのだった。折しもアメリカから大統領諮問委員会(PSB)の腕利き美人捜査官リタ・グレイが来日。が、ついに竜崎・壇両警視の防弾車にロケット弾がぶち込まれた。小型甲装車なみの装備とはいえ、その威力の前にはひとたまりもない。辛うじて脱出した両警視の恐りの拳銃が火を吐く!-警察庁最強部隊“鬼の竜崎軍団”は総力をあげて対決に立ち上がった。
戦時下の少年刑務所でしぶとく生きぬく青春群像!暴力団の襲撃事件に巻きこまれて投獄された野川純平。スリ、万引、徴兵忌避…獄中の若者たちは、明日をも知れぬ不安を胸に、シゴキと飢えにひたすら耐える-。「昭和」史を重ねてダイナミックに描く自伝的長編の第2部。
エー子とビー子は新日本航空の花のスチュワーデス。同期入社で、ルームメイトという仲良しコンビ。この2人が乗務中に奇妙な事件に遭遇する。2人で事件の謎に迫るのだが、これがなんとも雲をつかむような話。しかしまあ、飛行機で大空を飛んでいるのだから、それも当然のことか…。
元イギリス情報部員マーク・ホランド。彼は過去を清算し、クラッシク音楽のエージェントとして活躍している。しかし、東西間の熾烈な諜報戦は、彼を否応なくその渦中に投げ入れた。からくも死地を脱したホランドが見出した恐るべき事実とは?元レコード・プロデューサーの作者が音楽界とエスピオナージュを巧妙にないまぜた新シリーズ第1弾。
デュマレストは、地球の手がかりが得られそうな1冊の書物を手に入れた。が、その喜びもつかのま、殺人のぬれ衣を着せられた。刑を逃れるためには、狩りの獲物になるしかない。危機一髪、死地を脱したものの、行く手にはさらに恐怖に満ちた罠が…。はたして彼は地球の座標を知ることができるだろうか。デュマレスト・サーガはついに大詰を迎える。
「西から“危険”がやってくる」エレンの霊が、ダン・ブレイディに告げた。だがそれは一体、どんな“危険”だというのだろう?一方、彼のもとに送り込まれた愛娘の心霊像を手掛かりに、ダンはペニン山脈の麓の町、キャステリグへ赴く。そこで彼を待ちうけていたのは、奇妙な少女と老人だった。アラクネーの被害者だという彼らから告げられた、響くべき計画とは?…血と殺戮を求める悪霊たちの響宴が、いま始まろうとしている。