1991年5月10日発売
乃木希典夫妻の生涯 静寂の声 上乃木希典夫妻の生涯 静寂の声 上
一見身勝手で不器用な明治の武人とそれに殉じた妻。「軍神」「烈婦」とたたえられた一組の夫婦の間に交錯した夫婦の愛憎を描き、秘められた真実の声を探る。巷間伝えられるように、妻静子は従容として死に就いたのか。膨大な資料をもとに、鋭い観察眼で新たな乃木夫妻像を作り上げた渡辺伝記文学の傑作。文芸春秋読者賞受賞作。
乃木希典夫妻の生涯 静寂の声 下乃木希典夫妻の生涯 静寂の声 下
傲慢だが照れ屋で、冷淡そうだがその実優しい、沢山の秀れたところと困ったところをもった、それ故に雅気愛すべき一人の人間を感じていたのである。改めて希典に関する資料を読むうちに、その思いはいっそう深まったが、同時に希典のうしろで見え隠れする夫人の存在が気がかりになってきた。妻も夫とともに死を願ったのか?現在へ続く日本人の夫婦の姿を描く伝記文学。文芸春秋読者賞受賞。
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