1993年12月9日発売
クロッカ-ズ(上巻)クロッカ-ズ(上巻)
物語は、貧困にあえぎ、怨嗟と慣怒が渦巻くニューヨーク近郊の黒人スラムを舞台に展開する。殺人事件の容疑者と目された黒人青年を執拗に追い詰める白人のベテラン刑事-。この息詰まる対決を軸に、闇にうごめくコカイン密売人〈クロッカー〉たちの世界がリアルな筆致で描かれてゆく。
クロッカ-ズ(下巻)クロッカ-ズ(下巻)
ルーズベルト団地を根城にコカインを密売しているストライクは、ある日、ボスのロドニーから殺しの話を持ちかけられる。裏切り者を消せば、クロッカーからオンスマンに取り立ててやるという。ストライクは殺しを引き受け、裏切り者ダリル・アダムズをつけ狙うが、邪魔が入り果たせない。そんなとき偶然入ったバーで、兄のビクターにばったり出くわす。ダリルのことをもらしたストライクは、兄から〈俺の相棒〉なる殺し屋ならその殺しを引き受けるかもしれないと教えられ驚く。数時間後、ダリル・アダムズが射殺された。一方、捜査に乗り出したデンプシー郡検事局殺人課捜査官ロッコ・クラインは麻薬絡みの事件と睨む。そして数日後、ストライクの兄ビクターが自首してきた。これで事件は一気に解決かと思われたが、ビクターの供述はあいまいで動機もはっきりしない。ロッコは真相を究明しようと躍起になるが…。奇才リチャード・プライスが挑む異色ミステリー完結編。
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