1994年1月8日発売
超短編小説70 Sudden Fiction超短編小説70 Sudden Fiction
SUDDEN(サドン)-「いきなり」「だしぬけ」、「おもいがけない」、ぴんと張りつめて、油断のならない。長編小説が200ページかかってやることを、たった1ページでしてのける、とびきり生きのいいショートショートのアンソロジー。ヘミングウェイからカーヴァー、ブラッドベリー、さらに本邦初訳の手練の佳品がぎっしり詰まった576ページ。
大地の子 一大地の子 一
陸一心は敗戦直後に祖父と母を喪い、娘とは生き別れになった日本人戦争孤児である。日本人であるがゆえに、彼は文化大革命のリンチを受け、内蒙古の労働改造所に送られて、スパイの罪状で十五年の刑を宣告された。使役の日々の中で一心が思い起こすのは、養父・陸徳志の温情と、重病の自分を助けた看護婦・江月梅のことだった。
大地の子 二大地の子 二
陸一心の本名は松本勝男。日本人戦争孤児である。日本人ゆえの苦難の日々を経て、彼はようやく日中共同の大プロジェクト「宝華製鉄」建設チームに加えられた。一方、中国に協力を要請された日本の東洋製鉄では、松本耕次を上海事務所長に派遣する。松本はかつて開拓団の一員として満洲に渡り、妻子と生き別れになっていた…。
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