1995年10月5日発売
文政年間、爛熟をきわめる大都会江戸に、怪異な事件が頻発した。地蔵が深夜涙をながし、突如起こった怪風が、女体を天に舞い上がらせる…。超常の現象に対応するため、時の老中は四人の男女を集めた。勝手御免の特命与力と同心達である。身分を隠し、あらゆるところに潜入して謎を追う四人は江戸を救えるか。
幾度も繰り返される殺人。殺されるのはいつも渕上零治郎。それは、現実の出来事。だが、それを認識できるのは孫の久太郎だけ。時間の“反復落とし穴”に嵌まり込んだ久太郎が、祖父の命を救うべき孤軍奮闘するが…。
娘が妻のある中年男を愛していると知ったとき、セシルは自分の夫にも疑いの目をむけた。やがて疑いは確信に、そして現実へと変わってゆく。長い年月かけて育んできた夫婦のきずながこんなにも簡単に壊れてしまうのだろうか…。
ハワイを制覇し、パナマ運河完全破壊で大活躍、帰路でも傷ついた戦闘機を艦隊まで導いた古谷義勝と渕上繁雄のコンビは、飛鷹航空隊を代表するヒーローとなっていた。そんななか、航空隊は九九式にかえ、新型艦爆“彗星”に機種転換を行った。エンジンの安定性には疑問があったが、速度は速く、爆弾搭載量も多い彗星に早速乗り込んだ古谷は、進撃を続ける日本軍の新たな目標、アメリカ西海岸ロサンゼルス上陸作戦に参戦したが、予想通り、エンジントラブルの多さに彼は手を焼いた…。
屏風岩東壁基部で坂東真司の遭難遺体が発見された。彼は恋人の毛利晶子と屏風ノ頭で待合せすることになっていたのだが、行方が判らなかったのだ。遺体は頭部だけが割れていた。直登ルートをたどって落下した場合、最低二度は壁に衝突する。五体は満足でありえない。では壁の下の方で転落したのだろうか…。惨劇の裏に潜む温泉旅館の女将の失踪事件。
異常犯罪集団の狂気の毒牙。餌食にされる女豹軍団壊滅の危機。あの女が必要以上に逆らったから悪いんだー。フィギュアを削っている手を止めた川添がじっと美穂の写真に見入った。今まで憧れていた美穂の裸体が艶めかしく目に映っていた。