1995年5月8日発売
痾痾
大破局のショックで部分的記憶喪失に陥った如月烏有は、寺社に繰り返し放火して回復を企る。だが焼け跡には必ず他殺死体が発見され、「次は何処に火をつけるつもりかい」との脅迫状が舞い込む。誰が烏有を翻弄しているのか。烏有に絡む銘探偵メルカトル鮎の真の狙いは。ミステリに遊戯する若き鬼才の精華。
雲にのる(2)雲にのる(2)
金剛神に育てられた仁王丸は、契りを交わした風神の娘・嵐とともに巨鳥・魁に乗り、生き別れになった妹を求めて地上に一番近い天界、須弥山へと向かう。途上、凄絶な地獄めぐりを体験した仁王丸の前に今度は、業火に包まれた四魔の関が立ちふさがる-。壮大なスケールで描く日本人のニューバイブル、第2巻。
流水桃花抄流水桃花抄
夢が誘導する物語の始原。詩のような小説のような対話篇のような声と色彩の氾濫する宇宙。想像力の水源に浮かぶ鮮やかな花びらの数々。小説のジャンル・内容・文体に大胆な実験を試み、作家の誕生を記す、著者初の掌篇小説集。
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