1996年11月25日発売
わがままで何様でけだものみたいな人でなし…七つも年上の、しかも男の教師である芹沢をオモチャにしている、とんでもない男、加藤…。だが、その指先は驚くほどの繊細さで芹沢の快感を目覚めさせていく…。抵抗むなしく加藤に好き放題されている芹沢だったが…ある日、さらに驚くべき転校生を迎える。日焼けしたワイルドな長身、端正な顔立ちに長めの茶髪がよく似合う、アメリカ帰りのその青年は、なんと理事長の息子で元優等生の氷山三紀彦だった。まさに虎とライオン、二人の不良の狭間で芹沢は…。
小泉雅人は黎明学院大学医学部2年生。医者一族に生まれた、根っからのおぼっちゃま。ある日彼は、医学部部長である伯父に「ある男を救ってくれ」と頼まれる。その男の名は山沢和貴。入学時には成績トップだった秀才だが、今やホストのアルバイトに明け暮れて放校寸前。山沢にやる気を起こさせようと必死の雅人。そんな雅人につけ込んで山沢は「解剖学を覚えるため、遺体の代わりをしろ」と迫り…イケナイ実験が始まった。医学生たちの生態をリアルに描く、新鋭天花寺悠のメディカル・ロマンス。
南の島ボルボダで、映画のロケ中に起こったグラビアクイーン上月ミミの変死事件。翌朝、祠にある魔神の壺の封印が破られているのが発見される。映画ロケが中止になり島から帰ってからというもの、清純派アイドル水田真澄は人が変わったように艶かしい行動をとるようになる。からめ取られるように真澄の虜になる者たち。やがて、TV局の周りで猟奇的な殺人事件が頻発。七生の元には、魔神を連れ戻すのを手伝って欲しいとボルボダの少女マナが訪ねてきた。
一瞬の内に訪れた不幸。幸せの絶頂から奈落の底へ。清純な約束に結ばれながら悪魔の契約に引き裂かれる若い男女。友情に乾杯する青年たちの行く末は?一人息子に入れ込む母親。邪険にされながら愛にしがみつく適齢期。寒いニューヨークから温暖なサンフランシスコへ移って物語は展開する。感動が新しい。ダニエル・スティールの出世作。