1996年5月10日発売
少年たちの戦場少年たちの戦場
「私は怖れていたのだ。私などが絶対に踏み込んでは行けない場所を頑なに守っている生徒という他人が怖かったのだ」敗戦の色濃くなった昭和20年の初め、農村に学童疎開した34名の少年達の不安と飢えの日。最もおとなしいはずの生徒の脱走の波紋。没後見つかった引率教師の当時の日記に綴られた激しく揺れる文字。少年らの裡に生まれる孤独を見据えて描く鮮烈な秀作。
わが母悪魔学わが母悪魔学
厳格な母親と頼りない父親、管理と偽善が横行する学校を吹き飛ばせ。わたしは赤が好き。わたしは赤い夢を見る。夢や記憶をたどりながら、自分を発見するために『嵐が丘』へと旅立つ…。『血みどろ臓物ハイスクール』のポスト・パンク作家が世界に股を開いた、迸る出血ヒーリング小説。
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