1999年9月25日発売
“息子を誘拐した。一億円を持ってブリュッセルまで飛べ!”巨大ヘッジファンド、ファルカン・ファンドの元幹部仁科貴史に届けられた脅迫状。息子を救うべく、仁科は現地に。しかし、犯人側の巧妙な仕掛けにより、一億を持ったまま仁科までが失踪する!そんな折り、ファルカン・ファンドの日本オフィス開設に伴い、極秘に日本を訪れた敏腕女性トレーダー・片桐司は、仁科の失踪に不可解な何かを感じ取る。誘拐事件に潜む真の目的とは?さらに、新たな事件が司の身に降りかかる!!斬新奇抜な誘拐事件と巨大ヘッジファンドの闇を見事に融合させた大型新人の超娯楽快作、書下ろしで登場。
整体師・蘭城と猫馬のコンビが、半魚人と大死闘!!三たび登場のご存じ、蘭城&猫馬コンビが現われたのは、日本海沿いの港町。旧家の染ヶ谷家は“海のもの”と結びついて、繁栄してきたと噂されている。そこの使用人を海中から救い出した二人は染ヶ谷家を訪れるが、その一族と使用人たちが怪生物に取り憑かれていることを知る。蘭城流の必殺の指技と、猫馬のインド古代武道“ジルガ”を駆使して闘う二人の前に現われた謎の鍼師・大摩とは、果たして敵か味方か…。
島崎藤村『夜明け前』の舞台上で、新進女優はなぜ死んだのか?企業の文化支援活動をめぐって、からみ合う愛と野望。藤村の世界を21世紀前夜の世相に映す、書き下ろしロマン・ミステリー。
小さいながらも周囲から「あの軍鶏には手を出すな」といわれ、一目置かれているほどその戦闘力と勇猛さで知られる道玄一家・本家だが、年をとって欲惚けした親分・三木がある日突然、組を解散。当人は貸しビルのオーナー兼喫茶店の主人に収まってしまう。ところが、三木のため込んだ金とビルに中国マフィアが目をつけ、罠に嵌め陥れようと画策し始めた。心ならずも堅気になった子分達は、それを知って強大な中国マフィアに捨て身の戦争を仕掛けるが…。仁侠の誇りをかけた闘いが始まる。
西表の密林で発見の死体は失踪中の男?私立探偵・岩波をリーダーとする探検グループのメンバー真那津が、阪神大震災で母を亡くした少女・花をつれて神戸から帰京した。花の父親は妻子を捨てて石垣島へ愛人と出奔したらしい。沖縄へ飛んだ岩波だが、父親は三年前から再び失踪していた。彼の足取りを追って西表島へ渡った岩波たちは、島の密林で男の白骨死体を発見。遺体は花の父親なのか?彼の失踪の裏には何が…。
親友につきあって出かけたライブハウスで、真也は気の強そうな美少年・克充に「今夜僕と遊ぶ気、ない?」と誘われる。翌日学校で、数人の男性に襲われている克充を助けた真也は、再度克充からのアプローチを受けるが…。自らを尻軽・淫乱と蔑む克充。彼の心の傷に潜む「木村」という男の存在。恋に不器用な2人のセンチメンタル・ラブ・ストーリー。