2001年2月25日発売
燃える塔燃える塔
「父よ逃げるな」戦争中特攻隊の中隊長だったわたしの父は生き残り、研究に戻ったが、ある日わたしの目の前から消えた。父の真実を知るためにわたしは四つの不思議な旅に出た。父に近づけば近づくほど戦争の亡霊が取り囲み、執拗に追えば追うほど官能の匂いをまとい始める。時間と空間を超えて父をつかまえることはできるのか。著者によっていつか書かれなければならなかった官能の匂いに満ちた父探しの物語。
生活の設計生活の設計
ぼくが屠畜場で毎日ナイフを持って働いている理由?よし、説明してみよう!キツイ仕事ゆえ、午前中で終業だから、共働きの妻にも幼い息子にも都合がいい。ぼくの体質にも最適なんだ。しかし…各紙誌で話題、爽快な新潮新人賞受賞作。
もどろきもどろき
祖父の営んでいた京の米屋の店先で、みずから命を絶った父-。「もどろきさん」、京都と滋賀県境の還来神社をめぐって、祖父・父・私、三代の記憶と現在が交錯する。さまざまな時代を生きた人びとの、語られなかった言葉、「デッド・レター」の行方は。
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