2003年10月20日発売
女神の島の死女神の島の死
ニューヨーク市の目の前、ハドソン川に浮かぶかつての移民の島・エリス島に、歴史記念物のパトロールで転勤したアンナ。病の癒えつつある姉の見舞いを兼ねてニューヨークを訪れた彼女は、自由の女神の島で、一人の少女が転落死したのに遭遇する。かつてアンナの恋人だったFBIのフレデリックは姉に心を移し、落ちこんでいた彼女は地下鉄で何者かに命を狙われる。四面楚歌の中で少女の死から、その真相を探ろうとする彼女が見つけた恐るべき犯罪計画とは…。全米で大人気の女流作家のアウトドア・ミステリ最新作。
イリュ-ジョンイリュ-ジョン
マジック愛好家の少年・椎橋彬は母親の逮捕を機に家出、上京する。飢えとの戦いのなか、テレビのニュース番組で万引きGメンヘの密着取材を目にしたとき、椎橋は閃いた。マジックのタネを利用すれば、完全無欠の万引き犯になれるのでは。やがて、奇跡のような万引きを成功させる神出鬼没の万引き犯の存在が、小売業者たちを騒然とさせる。万引き稼業ひと筋で財をなすまでになった椎橋。防犯カメラをも欺く彼の「ショービジネス」に疑いを持ったのは、かつて天才少女・里見沙希からマジックの手ほどきを受けた、舛城捜査二課警部補だった…。少年が犯罪を引き起こす複雑な深層心理のからくりと、少年法の在り方を世に問いながら、巧妙なトリックの連続と息もつかせぬスピード感で一気に読ませる、ヒューマン・サスペンス・ノベルの感動作。
痴情小説痴情小説
目を閉じたまま、みき子の首に手をかけていた。みき子が若く見えるのは、そうだ、このすべすべとした首筋のせいなのだ-。主役は、どこにでもいるような、男と女。彼らはどうして血の匂いを放つようになったのか。実はすべて、運命の定めだったのか。その経緯を生々しく、時には幻想的にえぐり出す短編集。
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