2003年11月発売
僕は天使の羽根を踏まない僕は天使の羽根を踏まない
十四歳、夏。伏姫麒麟は、一度だけ死のうと思った。ここではないどこかへ行きたいーコインロッカーで生まれた犬彦は願った。麒麟の夢に現れる、前世の記憶。遙か昔より、幾たびも生まれ変わり、出会いと別れを繰り返してきたひとりの少女と三人の少年の物語。そして現代。海辺の町で、同じ記憶を持ったふたりは出会った。麒麟と犬彦の、仲間を捜す最後の旅がはじまる…。切なく、狂おしく、そして泣きたいほど優しい青春小説。
ブラウン・バニ-ブラウン・バニ-
ニューハンプシャーからカリフォルニアへ-失った恋人の面影を追いながらアメリカ横断の旅に出たバイクレーサーの物語。ヴィンセント・ギャロの映像を清野栄一が言葉にした究極のロード・ノヴェル。
文久元年の万馬券文久元年の万馬券
アメリカから連れ帰ったアラブ馬の世話をする富樫裕三郎には悲願があった。郷里・三春に残してきたりんとの恋、そして本邦初の競馬場の建設であった。しかし、幕末という時代は、そんな彼をも動乱のなかに巻き込んでいく…。横浜からパリのロンシャン競馬場、そしてドイツのバーデン・バーデンまで、現地取材と綿密な歴史考証を駆使して書き上げた巨編・幕末秘話。