2003年12月10日発売
夢のボ-ト夢のボ-ト
1968年のアメリカ。港を見下ろす小高い丘の、小さなトレーラーハウスで慎ましく幸せに暮らすロブスター漁師の一家。クリスマスを祝った2週間後、父にベトナムへの招集令状が。そして戦死の報。父の愛したボートを売りさばこうとする漁師仲間、一家を追い出そうとする地主が連日訪れる。しかし、家族は頑として応じない。ある日、子供たちは謎の幽霊と遭遇する…。『ホット・ゾーン』の著者が、乳がんで瀕死の親友とその家族を励ますために書いたハートフルストーリー。
茶色の朝茶色の朝
■物語のあらすじ 世界中のどこにでもあるような、とある国の物語。友人と二人でコーヒーを飲みながらおしゃべりをするのを日課にしている男がいた。ある日、主人公は、その友人が飼い犬を始末したということを聞かされる。その理由は、ただ毛色が茶色じゃなかったからだった。その国の政府は、茶色の犬や猫のほうがより健康で都市生活にもなじむという理由で、茶色以外のペットは飼わないことを奨励する声明を発表したばかり。主人公は、自分が飼っていた白黒の猫をすでに処分した後であったが、友人がその犬を始末したことに少しショックを受けた。 時は流れ、二人は日課をいつも通りつづけていたが、小さな変化が起こっていた。人々は話し方を微妙に変え、茶色以外のペットを排除する政策に批判的だった新聞は廃刊になった。それでもたいして変わらない日々の生活がつづいた。友人はあたらしく茶色の犬を、主人公も茶色の猫を飼いはじめた。でもその時には、さらに新しい状況が生まれていた。友人をはじめ、多くの人々の逮捕がはじまった。そして夜明け前ーある「茶色の朝」-主人公の家のドアをノックする音がする・・・。
PREV1NEXT