2003年3月10日発売
われ沽券にかかわらずわれ沽券にかかわらず
すべての土地の「地価」を定め、土地持ちから「税金」を徴収するー。全国の資産家が戦々恐々とした、明治維新の「地租改正」。その騒動の陰で、政府や巨大資本の裏をかいて、のし上がろうとする男がいた。買い占め、地上げ、土地転がし。「明治バブル」に踊ったこの男が、理想と現実の狭間で、最後に夢見たものは何だったのか。日本のビジネスマンに捧げたいロマンと涙の歴史マネー小説。
鬼族狩り鬼族狩り
“鬼の血族”の家系に生まれ、身の内に、火鬼、水鬼、風鬼、隠形鬼の“四天鬼”を抱え、その処し方がわからず、悶々としていた成樹の前に現れたのは二人の鬼ー。遠い平安時代に人を喰らい、不老不死の生命を得、千数百年の時を経て、現代に生きる二人の鬼こそ、成樹に声をかけてきた戸倉聖と志島弓生だった。“鬼”の系譜をひく成樹をめぐって、今、闇の戦いが始まる。
オディ-ルオディ-ル
一九二〇年代、パリの区々で、芸術・革命・数学、愛の拒絶と不幸をめぐって遍歴する、クノー初期の自伝的小説。アンドレ・ブルトン率いるシュルレアリスム運動への参加と訣別をえがいた実録的な小説としてもしられる。
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