2003年発売
ハワイへ慰安旅行中の派出所ご一行。置いてきぼりのはずの両津勘吉も、ちゃっかりと密航に成功していた。そんなとき、葛飾にUFO出現の報が!ハワイで出会った日系娘ミーナを連れて、両津はなんとゼロ戦で日本へ!両津の幼なじみ・竜平の消息は?そして、UFOの正体とは?両さんとおなじみ葛飾署の面々が大奮闘する「こち亀」劇場版第2弾。小説版両さんもますます絶好調。
滝隠れの若き里長シブキを護衛した帰り、ナルトたちは、里の危険を察知した。いち早く戻ったナルトだったが、里人が英雄と慕うシブキは異常な臆病者で、ちっとも役に立たない。駆けつけたサスケやサクラも捕まり、ナルト絶体絶命!里の秘薬「英雄の水」をめぐって、ナルトたちと凶悪な忍軍が死闘を繰り広げる!!ジャンプフェスタだけの特別編がノベライズになった。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島に一台のヘリコプターが舞い降りた。観光開発会社を経営する男とその秘書は、この島を丸ごとレジャーランドにする思惑を秘め、下見に来たのだ。二人はMMMという島のセラピー施設に治療という名目で入る。しかし、そこにはすでに女二人、男一人の患者がいた。五人は“クライアント”と呼ばれ、翌日から施設で治療が始まる。そして、想像を絶する驚愕の物語が幕をあける…。読者の皆さま、夢々油断召されるな。戦慄のシーンを乗り越えたと思っても、さらに新たな恐怖が巨大な口を開けてあなたを…。CD『砂の国』の美しい旋律に乗って。
新聞記者から現在は妻のおかげで広告代理店の社員となったフィリップのオフィスの机上に、ある朝置かれていたタイプ原稿。それは彼の過去数日の行動と、これからの出来事がまるですでに起きたことであるかのように書かれていた。アルコールにおぼれる彼は、その「告白」が自分の書いたものなのか、それとも誰かが何らかの目的で書いたものなのか、判断できない。しかもそこで書かれていた未来が実際に現実となっていくのを知って恐怖に囚われる。複雑な人間関係を背景にした狂気の世界を描く異色作。「簡単に忘れることのできない恐怖の小説」(P・ハイスミス)と言われる心理スリラーの本邦初訳。
ちゃんと働いて給料をもらい、だれにも憎まれず、それを言うならだれにも好かれない。どこにでもいるそういう平凡な人間に不思議のひと触れが加わると…?表題作をはじめ、円盤は女になにを話したか?…魅力の結晶「孤独の円盤」、ベスト級のホラー「もうひとりのシーリア」、名高き「雷と薔薇」、少年もの代表作「影よ、影よ、影の国」、単行本初収録の「裏庭の神様」「ぶわん・ばっ!」、さらに幻のデビュー作「高額保険」ほか本邦初紹介の3篇を含む、全10篇を収録。
ガラスの球に閉じ込められた一匹の観賞魚。借りたままになっていた本の持ち主が殺されて。念願叶って開いた喫茶店に来る奇妙な常連客たち。引っ越した家に現われる女の幽霊はやがて…。亡き子の成長に合わせ子供部屋を作り続ける母ー不可思議、神秘、謎、秘密。心に潜むミステリアス・ワールドをあなたに。
徳川幕府の存亡にかかわる機密文書「黒印状」。それを守るため田沼意次ら幕閣に一家を惨殺された矢月繋は、恐るべき刺客となって江戸に戻ってきた。「黒印状」を絶海の孤島へ秘匿するため、三人の密使が極秘裡に乗った船に、影の如き男が一人。矢月その人であった…。江戸の爛熟太平に「生き地獄」を呼ぶ、凄絶無比の剣鬼小説『虚空伝説』第三弾。
高久透は事故で記憶をなくし、友達だと名乗る年上の男・藤島に引き取られる。しかし藤島は極端に無口なうえ、透の「過去」を何ひとつ教えてくれない。透は、どこにも居場所がないような寂しさを募らせるが、藤島ともに暮らすうち、彼の中に不器用な優しさを見いだして-。ハート激震、ドラマティックラブ!過去と現在が複雑に絡み合う話題沸騰シリーズがいよいよスタート!短編「同窓会」と続編書き下ろしも収録。
混迷の幕末。将軍警護のため、近藤勇は土方歳三、沖田総司ら「試衛館」一門を率いて京都に赴く。新撰組を結成し、尊攘過激派が集結する池田屋を急襲、一躍京に名をはせた。「誠」の隊旗を掲げ、落日の幕府に殉じた新撰組。その精神の支柱になったのは、士道を忘れぬ鉄の規律だった。
重病の床にあった孫権が逝くと、圧倒的な軍事力を誇る魏は即座に軍を動かした。しかし呉はこの進出を阻み、准南に二十万の大軍を送る。攻防三か月、呉軍は猛暑のため撤退を余儀なくさせられた。三国の戦いは限りなく続く。蜀は魏に滅ぼされ、魏が司馬炎の晋に敗れ去る。そして、最後に残った呉も…長江の水だけが悠久の流れを見せる。
ナイロビの英国高等弁務官事務所に勤める外交官ジャスティンは、庭いじりをこよなく愛する中年男だ。礼儀正しく誠実な人柄で知られている。そんな彼のもとに、突然、最愛の妻テッサが、咽喉を掻き切られて全裸で発見されたという知らせが飛びこんだ。人類学者リチャード・リーキーの発掘現場に向かう車中で、何者かに襲われたのだ。静かな怒りとともにジャスティンは、真相解明に立ちあがる。
美しい若妻テッサは、死の直前まで、熱心に救援活動をしていた。ジャスティンは生前の行動を克明に追うことから事件の全貌を解明しようと決意する。それはテッサの問題に、彼自身が向き合うことだったー第三世界に対する医薬品供与の恐るべき実態、官僚と多国籍企業の癒着、それを告発するNGO。いったい世界はどうなっているのか。冒険小説の巨匠ル・カレの到達点ともいうべき最高傑作。