2004年1月31日発売
黄金蝶ひとり黄金蝶ひとり
五年生の夏休み、洸は物心がついてから一度も会っていない祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。アサギマダラという蝶が群れとび、鍾乳洞があり、豊かな自然が残る村には、山を守る“テツ”がいるという。「茶木牧場&白木万能学研究所」なる看板をかかげた祖父は、あらゆることの先生として、村民から尊敬されていた。だが、なにか皆に秘密にしていることがありそうだ。村にかくされているという宝と関係があるのか…。ある日とつぜん祖父が姿を消した。茶木村を観光地化しようと前村長の不良息子が会社社長となって戻ってきたのと、関係があるのだろうか。彼の真の狙いは村の宝にあるのでは…。
針針
日本企業が出資し、アフリカの密林を切り拓いてコーヒープラントを作ろうとしている現場で、現地の作業員が失踪するという事件が起こった。捜索を続けるにつれ、事件は奇怪な様相を呈しはじめる。一方東京では、ある男が原因不明の皮膚感覚の亢進に見舞われていた。手が触れる道具、肌に当たる風、すべてのものがこれまでにない感覚を伝えてくる。そして一見無関係に見える両者には、実は奇妙な共通点があった!?日本推理作家協会賞受賞の鬼才が、満を持して放つ異常感覚SF。
オム・ファタ-ルオム・ファタ-ル
神父の服を身にまとう桜庭は、ルキヤと龍星の暗殺の仕事を管理している。そんな彼に、組織内のライバル・鷹司は執着していた。鷹司の淫らな恋の駆け引きを撥ね付けつつも、桜庭の心と身体は次第に蕩けていき…。そんなある日、桜庭は敵に誘拐されてしまう。そして…意識を取り戻した桜庭の前にいたのは欲望にギラついた男達だった。
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