2004年5月30日発売
ビューティフル・ネームビューティフル・ネーム
2004年4月11日、35歳で急逝した鷺沢萠が生前から構想していた、一つの主題に貫かれた三つの物語。最終篇はパソコンに遺され未完に終わった。また、自身の高校時代を描いたと思われる絶筆も未完ながら併録。18歳のデビューから、生きること、考えること、書くことに走り続けた作家が最後に遺した小説集。
愛と哀しみのメモワール(上)愛と哀しみのメモワール(上)
鋼の意志と実力で、67歳の現在までハリウッドの女王の座に君臨してきた女優、イヴ。デビューから50年の時を経て、彼女は自らの半生を綴る自伝の出版を決めた。これまで私生活について堅く口を閉ざしてきたイヴのすべてが明かされることもあり、自伝の出版には世界中から大きな期待が寄せられるが、一部の業界人たちは「恥ずべき過去の秘密」が暴露されることをおそれ、怒りと苛立ちをつのらせていた。たび重なる陰湿な脅迫行為をものともせず、イヴはその驚くべき半生を語りつづけるが…。
愛と哀しみのメモワール(下)愛と哀しみのメモワール(下)
ハリウッドの伝説的女優、イヴ・ベネディクトの公式版自伝の執筆者に選ばれた作家、ジュリア。シングルマザーとして独力で一人息子を育てる彼女は、女優として、女として誇り高く生きてきたイヴに魅せられてゆく。また、日増しにエスカレートする脅迫行為に怯える彼女を支えるイヴの義理の息子、ポールにも惹かれていた。イヴとの友情、ポールとの愛情をはぐくみながら、ジュリアは着実に原稿を書き進めるーまもなくイヴから告げられる衝撃の事実に、激しく動揺することになるとも知らずに。
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