2004年7月30日発売
霧の中、公園でデート中のカップルが、暴漢に襲われた。二人を助けようとした警察官は、逆にナイフで刺殺されてしまう。そして、助かった二人もなぜか現場から逃げ去ってしまった。数日後、男は女から別れを告げられた。「卑怯者!」という言葉を残して。男は自身の「罪」を償うために刑事に転職するがー。全てを懸けて意地を貫き徹した男を描く、白眉の“証明”シリーズ。
家族を失い、住みなれた“第二地球”から離れ、異次元世界に連れてこられたボビー。課せられた使命は、“トラベラー”-全部で10ある世界の存在を、凶悪な魔の化身セイント・デインから守ること。14歳のバスケ少年にとって、そんな大義は恐怖以外の何ものでもなかったけれど、迫りくる敵から逃げてもはじまらない。何もしなければ、いつかすべてが滅ぼされてしまうのだ。唯一頼れるプレスおじさんとともに、ボビーは敵を追って次なる新しい世界へと足を踏み入れた。そこは“クローラル”、大海に浮かぶ巨大な人工都市。新しい友と出会い、明るい気持ちになったのもつかの間、セイント・デインの恐ろしい計画がふたたび開始される。やがて戦いの舞台は海に沈んだ伝説をもつ、幻の都市ファーへ!息もつけない展開が待つ、波乱の第2巻。
夜を徹して八十キロを歩き通すという、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。生徒たちは、親しい友人とよもやま話をしたり、想い人への気持ちを打ち明け合ったりして一夜を過ごす。そんななか、貴子は一つの賭けを胸に秘めていた。三年間わだかまった想いを清算するためにー。今まで誰にも話したことのない、とある秘密。折しも、行事の直前にはアメリカへ転校したかつてのクラスメイトから、奇妙な葉書が舞い込んでいた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫るー。
俺は飲んだくれの失業者。ブルテリア、ロッコを道連れに悲しみと真実だけが。ブコウスキーが「わたしの神様」と敬愛したジョン・ファンテの息子が、父への深い思いをこめて書いた自伝的小説。
本書は怪奇小説、それも英国の古風な、それでいて少しひねくれた、変わった味の作品を中心にまとめたアンソロジーである。不思議な話、奇怪な話、そして怖い話の…。ベンスンら巨匠の知られざる名品から、通を唸らせるウェイクフィールドら名手の逸品、奇妙な味わいの珍品、そして極めつきの恐怖譚まで、本邦初訳作を中心に22編を厳選。古雅にして多彩な怪奇小説をご賞味あれ。
ヨーロッパに渡って画家として成功したセスは、数年ぶりに懐かしいセントクリストファーの町に帰ってきた。帰ってくるについては深刻な理由があったが、それは愛する家族にも言えないものだった。彼は町にできた花屋で店主のドルーと知り合い、その魅力に惹かれる。彼女はワシントンの上流社会に育ったが、婚約者の裏切りに遭って傷ついた女性だった。セスは彼女の絵を描きたいと思い、男性に警戒心をいだくドルーに積極的な誘いをかける…。成長したセスの物語、読者の要望に応えて刊行。
東京高検検事長の一人娘との婚約も整い、順風満帆の超エリート辣腕美人検事・佐納章彦…だが、入院中の後輩検事の代わりに法廷に立ったあの日から、彼の人生は一変した。その夜、裁判で執行猶予を取った相手…極道の次男、17歳の勝輝に部屋で待ち伏せされ、完膚なきまで凌辱されたのだ。訴えることも叶わず、愉悦に慣らされていく章彦の躰。絶望と裏腹の快楽の日々…。凄絶な愛煌くハードラブ書き下ろし。
人気の和太鼓集団・漆間組を立て続けに襲った二つのショッキングな出来事ー助成金打切りの知らせと、組の財産ともいうべき太鼓を積んだ車の事故。外見は可憐なのに中身は超イナセな若手組員、未朋は果敢にもファイナンス会社の新社長、都倉に助成金再開の直談判を試みるのだが…。交換条件として「呼び出されたら、どんな時でもここへ来て、咥えろ!」と躰での奉仕を求められ…。